(2006年記事 トヨタ ヴィッツ2代目 著:ヒラリー)
今回の辛口比較・評価評論のターゲット車は、2代目ヴィッツ。好評だった初代ヴィッツを超えるためにトヨタが巨額をつぎ込んで開発したらしいこの車、デザインはしっかりレベルアップ。質感アップしてさらに大人でも乗れるデザイン。世界中で発売されるみたいですが、最大のライバルはもちろんフィットでしょう。
ヨーロッパでもフィットとライバル関係ということで、今回のヴィッツはかなりサイズアップしました。(ヴィッツにしてはという前提付きでのサイズアップなのは内緒)。しかしライバルのフィットと比較すると、全長ではずいぶんフィットより小さいのは、トヨタならではの上下関係?車格の問題??ですか。カローラという越えられない壁があるからでしょう。
ということで2代目になってもヴィッツには、狭いラゲッジスペースに大きなハンデがあります。どれくらい狭いかといえば、奥行きはフィットの半分くらい・・・。
1000ccのエンジンは3気筒になりました。3気筒でももちろんできが良ければいいんですけれども、購入される方はぜひとも1300ccの4気筒のモデルをお薦めします。価格差は10万円程度ですし、下取りで元が取れるかもしれません。
ヴィッツのエンジンは乗れば誰でもそう感じると思います。大きな欠点といえる3気筒エンジン、少し安いからといって買ってしまうと、多分後悔することになりそうです。だって、うるさいし振動も多い。この3気筒エンジンに乗って、個人的にヒジョーにショックでした。街中の試乗でもあきらにちょっと・・・。全くジョークのようなこのエンジン、売れ行きが見物です。
実際に購入して、マイカーにした場合の満足度を想像すると、110万円という低価格を考えなくても、新車から2,3年くらいはそれなりに満足できそうです。ヴィッツのデザインが好きなら積極的に選べる、今の時代のコンパクトカーと評価できますから。
デザインをみても、旧型の面影を残したまま正常進化したスタイルは大人でも乗れます。ディテールまでちり合わせがよく、また内装をみても一部のプアなとこを除けばトータルでは質感あります。細かいとこは自分でなんとかすればホント文句ない。フロントシートのできもかなりレベルアップしてます。
クルマとして比較すれば、多くの部分でフィットには及びません。フィットはコンパクトカーとして反則です。カローラクラスでいいくらい。
ということで、ヴィッツも魅力十分かもしれません。他のクルマと比較しなければ、数年間の生活のお供に問題なし。
でも決めるなら、フィットも見てからがいいと思います。また、マーチと比較すればヴィッツもぜんぜん悪くない、でも3代目マーチのデザインは放ってはおけない。そうすると、ヴィッツの順番は何番目??
走ってみてどうか。まずは静粛性が高い。今までのヴィッツからは2ランクアップ。これは、巡航中のエンジン回転数が低いから。速度計を見ないと速度を勘違いしちゃうかも。
足回りは少しフリクションを感じるものの、かなりすばらしいと思います。ダンパーがいったん動き始めれば、でこぼこを越えてもハーシュはほとんど伝わってこないで、ちょっと我慢してればいいだけ。最初のゴツンは渋いけど、柔らかいサスペンションはいなしが得意。そんなイメージ。
2代目になって、コンパクトカーという枠内でみればボディの剛性感も高く、ブッシュ類のチューニングを含め、柔らかめでもあるために、なんだかんだいっても足元だけがスルスル動いている様な感じを受けます。
フリクションを感じるのにスルスル?これもおかしな話ですが、コンパクトカーとしては十分な乗り心地ということ。比較しなければこれで十分。ただしたまに上級なクルマに乗ってからヴィッツにもどると、渋さを感じると思います。
ちょっと速度を上げて走り、強めのピッチングやヨーイングを与えると、想像以上にストロークするのはトヨタ車(ダイハツ車?)らしいところです。全体的に固めのサスペンションが増えてきている中、ヴィッツはまだ柔らかめ。でこぼこを気にしなくていいし、ラクなんですが、飛ばしたいという気は全く起きません。そもそもパワーがないというのもあります。
トータルでは、うーん惜しい。嫌な意味ではなくて、いい意味で惜しい。もうすこしショックアブソーバーのフリクションがなければ、コンパクトカーベストバランスで、ついに乗り心地の面でもひとクラス上のクルマに届きそうだったのに。
小さな車体で車両価格も安い、そしてメインはご近所のお買い物車。安易に固くせず、柔らかめの足の方向で質をアップしたのは、大きく評価。そのバランスも、個人的にいいセッティングだと感じます。
(渋いショックアブソーバーだけなんとかして)
フィットの方が速度が上がった時の安心感やしっかり感は上。これはボディサイズも含めて。反面、フィットの足回りは固い。耐えられないほどではないですが、コンパクトカーらしい乗り心地をイメージするとやっぱり固い。
ヴィッツの方は、街乗りから低速で走ることが多い方に最適。足回り柔らかめで当たりも柔らか。そして軽快感もある。ショックアブソーバーの関係でピョコピョコする感じも残りますが、ゆったり乗るならフィットより快適だと思われます。
通勤で使うならフィットの勝ち。ゆっくりドライブするならヴィッツの勝ち。
ちなみに、乗り込んだときの質感はフィットがリード。ヴィッツの場合は狭すぎるラゲッジやリアシートスペースを見たときに、寂しい気持ちになってしまうかもしれません。
それからフロントシートの出来と大きさもフィットの圧勝。通勤で利用されるならフィットがいいのがこの点も大きい。
いくらヴィッツの乗り心地が気に入っても、こういった点が気になるなら、乗り心地も嫌に思えてくるものだから不思議です。
それからこの車、演出感という点が同クラスではとても優れています。雰囲気がある。もちろん、安っぽさはやっぱりあります。しかしたとえ100万円のクルマでも貧しさは感じさせない。とりあえずデザインで選んでも不満がでない内装は、まるで外車のコンパクトカーを選ぶよう。
クルマの評価と矛盾してしまいますが、確かにフィットは内容はいいです。安いし広いし欠点もない。でもデザインはちょっと。
フィットのようなこういうクルマって、結局、上級のクルマが買えないから、安くてオトクだからの魅力。もっと広いクルマはいくらでもあるけど、高いから買わない。
でも、無理して広いよりも余裕があって広い方がいいんです。無理して走りのレベルを追求しても、上のクラスのクルマにはかなわないんです。
それならば、割り切って買えるヴィッツの方が幸せ。狭くたっていいんです。コンパクトカーなんですから。デザインが気に入ったからヴィッツを選択する。とても優雅な考え方だと思います。
そして、多少なりともフィットより安く買えて浮いたお金で、旅行でも行くとさらに幸せです。こんな考え方もあります。
こういったトヨタ・コンパクトカーの特徴が一段高いレベルでさらにレベルアップした今の時代のコンパクトカー。それが2代目ヴィッツ。トヨタのイメージ、ブランド感はこの車でまた上がったと思います。
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ライバルと比較しての評価 |
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| エンジン質感 | |
| ミッション質感 | |
| 足回りの質感 | |
| 内装の質感 | |
| 外装の質感 | |
| 快適性 | |
| お買い得度 | |
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