(2007年 日産 V36スカイライン 著:ヒラリー)
V35スカイラインをブラッシュアップし、内外装の質感アップでデビューしたV36スカイラインです。2500ccの5ATと、3500ccの5ATモデルに乗ってきたので、レポートします。ここで書いている2500ccのモデルは約1時間くらい、様々な道を走ってきました。
今回のV36スカイライン編では、ディーラーの試乗車といってもかなりの距離を走りましたので(自分の購入候補でした)2500ccと3500ccを分けてみます。まず、2500cc。
(V36スカイライン3500cc試乗レポはこちらです)
V36スカイラインの簡単な説明を聞きながら、クルマ全体を見渡します。前から横から後ろからと見ると、うーん、まずまずスタイリッシュじゃないですか。ライバルはレクサスISというだけあって、V35スカイラインの延長線でありながら、ディテールや面構成の質感が上がって、調整不足のギクシャクしていたのが調整されてまとまった印象です。
パリッとシャッキリしたライン構成と丸みをおびた優雅さがなんともニッサンらしくなく、いい感じです。キャラクターラインの構成など、幼稚で煮詰め不足な部分もありますが、その辺りはマイナーチェンジに期待です。
コクピットに座ると、V36スカイラインの内装デザインはV35スカイラインから大幅によくなりました。ライバルよりもいいわけではないですが、これが無骨なスカイライン?と思うほど、よくなっています。
まあ、アッパーミドルセダンとして、モダン(現代的)な雰囲気はあります。不格好なアナログ時計や低品質っぽい樹脂パネル、包まれ感のなさなど、ライバルであるマークXに離されている感はありますが、高級感は上々。質感は値段なりというか、どことなく安っぽいけど、こんなモノかな、と。
スカイラインを乗り継がれている方に、チルトステアリングと同期するメーターパネルも健在でした。
同価格のミニバンと比べれば、スカイラインの方が断然いい印象です。といってもこのスカイライン、価格もベースグレードで300万弱と、結構高価です。
さて乗ってみると、エンジンは高回転型といえるような、上までしっかりパワーがついてくる感じです。楽しく回せます。それでいて、狭い道では低回転〜中回転での、トルクの厚みも感じます。余裕があるので苦しそうな音をしないのが気持ちいい。
ちなみにエンジン自体は良くなったんですが、V型はやはりうるさいのかな、回転を上げると、盛大にエンジン音が室内に入ってきます。
いくらサルーンといえども、ニッサンはスカイラインをスポーツカーと考えているのでしょうか。これはちょっと子供っぽいような印象です。音が特別いいわけでもないし、特別加速が速いわけでもないのに、隣のナビシートとゆっくり話ながらでも、ちょっと踏み込んだだけで、話がシャットアウトしてしまう・・・。これでは、大好きな人と高速道路を使ったドライブにはいけません。
エンジンについて、何年か前、VQエンジンがデビューしたあと数年は、いいV6だなぁと思いましたが、今では普通。確かに全域で2500ccらしいパワーがありますが、スムーズさは若干失った可能性も。どうも高級なユニットという感じがしない。
といったところで、アクセルペダルの反応は秀逸。よく調整されています。踏んだだけ、意のまま、トヨタ車と比較すれば、断然こっちの勝ち。
(同じスカイラインでも3500ccのモデルは不完全です)
それから、5ATのミッションは大きく劣っています。スカイラインの足を引っ張るのはこの部分。運転して、加速減速して、なんだこのミッション、R33の時から進化してないじゃん・・・。それが第一印象。
交差点からの立ち上がりの度にストレスを感じます。慣れれば普通になっちゃうのかもしれませんが。
追記:マイナーチェンジで新しく7ATになりました。こちらは期待できます。
足回り(サスペンション)は、いかにもスカイラインといった、固めのストロークをします。しかしそれはかなり硬めで、自分は嫌いなフィールですが、標準状態のサスペンションで質感を比較すれば、クラス最高かもしれません。(ライバルはマークX、クラウンアスリート)。
固いスカイラインの足回り、今までのスカイラインとはちょっと別物。いやサスペンションのキャラクターは一緒です。ちゃんとストロークします。揺れも止まります。ショックアブソーバーの減衰力は柔らかめで大きなバンプでは底付き感あります。
固いバネでもストロークは長めに感じ、不快感は最小限。ドスンとくる大きなバンプはきついですが。これ、ボディの剛性が高いか、ブッシュ類が固いのかもしれません。
剛性感高いのは段差を越えた時にも感じることができ、ドガンとかガシャンなんていう音は皆無。固めのサスペンションでもドライバーにとっては快適です。そして高級なダンパーでも付ければかなり良くなる予感がします。
コーナーでハンドルを切ると、意外にも優しくヨーが立ち上がり、いかにもセダンらしい感じで曲がり出します。固いけどクイックでない、すごいのか不自然なだけなのか、つかみ所がありませんが、意図的ともいえるほどクイックにセッティングされたスカイライン3500ccより、断然印象はいいです。
そしてボディ剛性感は非常に高い。詳しいことはわからないので、あくまで「感」ですが。乗り心地の悪さはこの剛性が原因かもしれません。硬いボディに固いサス、ちなみにブッシュの容量は増えた印象で、コトコト音はだいぶ減っています。よくいう「ガチャン」が「ガタン」に変わっており、それでいてあまり音はしません。
ブレーキに関しては扱いにくく、同じニッサンならニッサンのデュアリスの方がよっぽど気持ちよく走れます。ATの制御が雑でショックやラグが大きいのも相変わらずです。このクルマは間違いなくマイナーチェンジで大幅によくなるビッグマイナーを行う可能性が高いです。そんな予感を感じつつも自分的に80点。スカイライン3700ccに続きます。
2010年1月(平成22年1月) のマイナーチェンジで、ミッションは新世代の7ATに。これで段数上はトヨタにもレクサスにも引けを取らなくなりました。質感は現時点で不明。
また、このマイナーチェンジで、V36スカイラインにはナビゲーションが標準になりました。一つだけ、Aパッケージというグレードを選択すれば、ナビ無し低価格で購入できます。
2012年、スカイライン誕生55周年記念モデルが発売されました。555台限定ということで、赤い本皮シート(ヒーター付)と専用ボディカラー「ガーネットブラック」が特別装備。
この、特別なV36スカイラインの新車価格は2500ccが400万円、3700ccが450万円となっています。
この価格だけみれば、非常に高価ですが(フーガの価格帯です)、ベースがそれぞれ装備充実のグレードとなるため、価格アップは10万円くらい。本皮シートに上質な塗装が付いてこの価格アップは非常にお得。(ベースはタイプPとタイプSP)
実際には値引き分で差が付くはずなので、そのままお得かどうかは微妙ですが、本皮シートの魅力は非常に高い。限定といってもすぐに売り切れるわけではなそうなので、場合によっては魅力的なモデルです。
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ライバルと比較しての評価 |
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|---|---|
| エンジン質感 | |
| 駆動系質感 | |
| 足回りの質感 | |
| 内装の質感 | |
| 外装の質感 | |
| 快適性 | |
| お買い得度 | |



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