(2009年記事 スバル インプレッサ 著:元自動車整備士)
WRC(世界ラリー選手権)でその名を世界にとどろかせたインプレッサ。しかし、ラリー撤退直前このくるまは最後の最後でセッティングを煮詰めるのに時間がかかり、いいところで撤退し、スバルのインプレッサ=ラリーだったのでまるで牙を抜かれた獣という感じです。
その性か、昔から、前にクルマがいれば、まるで犬のように追っかける情熱あふれるドライバーが多々います。
初代インプレッサは、1992年から2000年と9年間という長い期間販売されてきました。5ナンバーサイズでもともと1500ccクラスのクルマの外観とは裏腹に2000ccターボという圧倒的なパワートレインを搭載して「ひつじの皮を被った・・・」何とやらみたいな感じで、とても好きでした(おっさんなんです・・・)。
しかしもともとラリーに勝つために生まれてきたクルマであるインプレッサの速さは、瞬く間に浸透してインプレッサ=速いと言うイメージは当たり前になりました。この初代インプレッサにも1500ccのワゴンがあり、こちらはそのクラスの中ではライバル車と比較しても若干お買い得でした。
外観的には、2代目からもこの1500ccワゴンが存在していましたが、前期型の丸めに代わったヘッドライトは、すでに撤退したトヨタのカローラWRCにそっくり?というユーザーが多く、ヨーロッパの方では、販売台数が瞬く間に落ちてしまい、3回整形手術してようやく落ち着きました。結局初代を思い出させる面構えで落ち着いきました。
やはり、速いクルマはバックミラーに映る顔こそ重要??
こんな背景から、やっぱり飛ばしたくなる遺伝子を持ったクルマ、それがスバルのインプレッサ。(いいクルマか悪いクルマかは別問題)
インプレッサ3代目となるGH・GR型は、5ドアハッチバックのみという、(のちにセダンを追加)当初はヨーロッパでの販売を重視。ヨーロッパではセダンもバリエーションとして併売していましたが、5ドアメインでした。日本では売れるはずもないコンパクトセダンは2007年に5Dデビューのあと、4ドアセダン、アネシスもあとから投入されました。
このインプレッサから排気量が違えどボディーの大きさは統一され、すべて3ナンバーサイズとなりました。といってもサイズはほとんど5ナンバーサイズなので、コンパクトさを保っており、余計な心配はいりません。
まあこの「小さい」というのがキーワードで、キビキビ=しょぼい。こんな感想も事実。基本的には相反する部分なのでどっちがいいかというのは運転する方のパワーによってとなりましょうか。インプレッサに限って言えば、車格からすると割高なその価値を、高級感という面では還元していません。
同クラスで比較すれば、まあまあいい。でも高い。その程度。やっぱり、スバルにもレガシィがありますから。越えてはいけない壁、レガシィがあるわけです。以下に開発チームが違えど、魅力総合でレガシィを越えてはいけない、これがインプレッサの宿命です。
飛ばせばアドレナリンは出る。でも誇れるようなクルマではない。一言で言えばコレが当サイトでの評価評論ということになります。
トヨタのマークX、スバルのインプレッサ(ターボ)、同じ様な価格に同じ様なパワー感の2車ですが、ABSの介入ポイントが違い、このあたりにキャラクターの違いを感じさせます。
まずはマークX。このブレーキはタイヤがキーキーいう前からABSが効きます。これは旋回ブレーキでも似たような感じ。
一方インプレッサターボ。こちらは平らな路面でもちょっと荒れた路面でもタイヤがキーキー言い出してからABS介入。場合によっては挙動を乱しそうな感じも。
タイヤが違うのではないか?もちろん見てますよ。だいたい同じような銘柄でした。ちなみに雪道で安全なのはインプレッサのABSだろうと考えます。

ミッションはレガシィターボには5速オートマが設定されていますが、インプレッサでは4速しか設定されていません。レガシィと同じ5速があれば低回転を利用できてエンジン音低減や燃費もよくなるのですが、重量の問題か、はたまたコストを少しでも下げるためなのかは分かりませんが、基本的に同じくるまを賢明?に格付けしているといった感じですね。
このミッションというのが、くるまに与える影響は大きく、エンジンのフィーリングさえ変わってしまいます。今回からかなりのトルク型エンジンとなり、面白みは半減、しかしATとの相性は良く、踏んで戻して大変といったATプラスターボの欠点はあまりありません。その分、上質さを考えれば5ATが欲しかった所です。
インプレッサのエンジン、運転すると、ほんとどこでも全開にできちゃいますよ。このターボエンジン、気むずかしさはだいぶ減っています。急に加速しすぎてアクセルを戻すなんて事も一切無く、低回転からトルクがついてくるので遠慮無くアクセルを踏んでいける。現代的ターボエンジンになりました。
高回転の盛り上がりは無し、でも低回転から踏んでいってもレスポンスがあまり変わらない、これから主流になっていきそうなエンジンです。気難しいエンジンを操る楽しみは、無くなってしまいました。別にレースをするわけでもないレベルのクルマ好きには、残念でもあります。
足回りのできはレガシィなどの上級グレードに設定されているビルシュタインのサスペンションほどよくはありませんが、従来のストラット式から新開発のダブルウィッシュボーン式へと変更された性もあり、アライメントやサス剛性の特性的にロールとピッチングも大きめでもきちんと制御されている印象。先代より柔らかい。しかししっかり感もある。ブレーキなんか極上の安定感。
さらにサスペンションのレバー比も大きいハズ。いじっても良質な足回りをキープしそうです。インプレッサなら単筒式ショックが基本!?
全体的に牙をむかれて一般化したインプレッサ。という感じで、トルキーマイルドと表現せずにはいられません。現代的に調教された?わけでもありますが、かといって上質なわけではなく、デビュー時にモデル末期の同価格帯ライバルにようやく追いついたような乗り味です。
外観はセダンのアネシス、5ドアハッチバックが好みで選べます。STI型式CBA-GRBになるとオーバーフェンダーでまさに「懍」とした感じでとても美しく、かっこいいです。まさにマニアの車です。マニアのための内容と価格、そしてデザイン、これこそがインプレッサです。
内容なんて良くても悪くてもいいんです。ブランドですから。好きなら買う、普通は買わない、これからのスバル車の運命を示しているような車と感じざるをえません。
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ライバルと比較しての評価 |
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|---|---|
| エンジン質感 | |
| 足回りの質感 | |
| 内装の質感 | |
| 外装の質感 | |
| 快適性 | |
| お買い得度 | |

インプレッサ内装(1500cc)
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