ヴィッツ(3代目マイナー後)自動車比較・辛口評価と評論

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(2017年記事 トヨタ ヴィッツ
著:元自動車整備士&ヒラリー男爵)

トヨタ
  • グレード:“1.3U”
  • 型式:NSP130
  • 車両価格:170万円
  • デビュー年:2010年12月〜

ヴィッツ(ビッグマイナー後)試乗インプレッション

間違いいっぱいの自動車選び。当ページ試乗レポートは3代目ヴィッツ(130系)。2014年のビッグマイナーチェンジ後のモデルで、グレード「1.3U」。見た目の変化以上に、エンジンの魅力が大幅向上!


  1. このpage - ヴィッツ試乗(マイナー後)「1-1」・概要とエンジン、ミッション
  2. 分割page - ヴィッツ試乗(マイナー後)「1-2」・静粛性や乗り心地など快適性
  3. 分割page - ヴィッツ試乗(マイナー後)「1-3」・内装
  4. 分割page - ヴィッツ試乗(マイナー後)「1-4」・リアシートとラゲッジスペース
  5. 分割page - ヴィッツ試乗(マイナー後)「1-5」・燃費とコスパ、評価総合

関連ページ ヴィッツG'sの試乗記 ヴィッツRS-G's試乗レポート

ヴィッツ内装1ヴィッツ内装2

試乗車概要:ヴィッツ(ビッグマイナー後)

ヴィッツ(ビッグマイナー後)エクステリア

安心のトヨタ車という事だけが魅力だったような、3代目ヴィッツの初期型。初期型モデルはほんと、乗り味はライバルに引けをとり、内装を見ればコストダウンが目立ち、特徴といえばネガティブな面ばかりがピックアップされるモデルだった。

そんなヴィッツも2014年に行われたビッグマイナーチェンジで質感アップ。エクステリアのデザインは元より、走行に関する部分も体感できるレベルで質感向上。主力の1300cc搭載車ではエンジンが変更され、大きくレベルアップ。

このビッグマイナーチェンジで乗り心地や静粛性、それから1300ccエンジンの質感もライバル車に並び、一部は超えたと思えるほどに。
同時に価格も上昇し、主力グレードで約15万円ほども値上げ。ほぼ1割アップですよ!

ビッグマイナーチェンジから受ける印象は、「よくなったのだから値上げも当然でしょ?」って感じ。良いのか悪いのか、購入時の値引き次第ということになりそう。

試乗車の概要

試乗車は2015年式のトヨタ・ヴィッツ。グレードは「1.3U」。1300ccエンジンを搭載するグレードでは上位に位置するグレードで、新車価格は約170万円。

オドメーターが示す距離数は2万km台で、現在スタッフが買い物や移動に利用しているクルマ。執筆時には特に変更している部品もなく、タイヤも新車時装着タイヤのままとなっている。

クルマのキャラクター

エクステリア・リアクウォーターヴィッツは全長4000mm以下で車重1000kg前後というコンパクトカーに分類されるクルマ。一般的には経済性の高さが重要視されるクラスなのだろうが、近年は価格上昇と質感上昇という方向で改良が行われていると思う。
燃費向上でイーブンというのは、それなりに距離を走るユーザーの考え方だろうからね。

このヴィッツもデビュー時に129万円だった「1.3F」がビッグマイナー後には145万円に値上げされ、その後は150万円に。装備の違いはあれど、同じ予算では1000cc搭載車しか選べなくなったと言ってもいい。乗り換えたらウルサイ3気筒エンジンになっちゃった。。。なんて笑えませんぜw

その分クルマの内容的には向上し、1300ccモデルに関してはモデルチェンジ並の大変化。乗り心地はワンランク高級になり(快適という意味ではない)、エンジンの質感はクラストップを争うほどに。トヨタの4気筒が質感で勝負なんて、ビックリ以外の何もでもない。

そんなビッグマイナー後のヴィッツは、国産ライバル車と比較してもエンジンの魅力と、それを含めたフロントシートの静粛性に高い魅力がある。なので、値引きなど条件によっては積極的な魅力ある選択肢になった。
「トヨタだから」「付き合いだから」なんてネガティブな選択肢ではなくなったといっても良いんじゃないかな。

逆に”エンジンなんて気にしない”という方には、長所が目立たない割に高いコンパクトカーだろう。ライバル車より割高な上に、立派どころか安っぽさがある。

また同時に、国産車全体で欧州輸入車の車両価格に近づきながらも、それでいて乗り味は大きく劣っているという事実もある。このヴィッツが如何によくなったといっても、VWポロと比較すれば天と地の差があるし、FIAT500と比較してもハンドリングと乗り心地のバランスには想像以上の差がある。

つまり、ほどほどに安く、ほどほどに質感。燃費やメンテ費用が安いと考えての選択肢ともいえるだろう。

試乗:エンジン&CVTについて

ビッグマイナーチェンジでヴィッツの1300ccエンジンは新しくなった。今度のエンジンは「1NR-FKE」という型式
トヨタの4気筒しかも、最も実用性が重視されるであろう排気量だから、試乗前の期待は全くなしw だってほら、「どうせカタログ燃費の向上あたりがメインじゃないの〜??」なんて思っちゃうでしょ。

でもそれが大間違い。エンジンノイズが好ましい音質に変わり、それでいて静粛性も高く、さらにアクセル開度低い時は振動も気になりにくい
さらに燃費だって、1000ccのヴィッツと勝負できる。

新しいエンジンを得てヴィッツの1300ccは良い方向に大きく変化。つまりこの「1NR-FKE」、ライバル他車と質感で勝負でき、それどころか静粛性を考えれば、クラストップを争えるって事になりました。

エンジンノイズや振動など質感

エンジンルームエンジンの質感は上がり、以前の1300ccエンジンと比較すればものすごく立派になった。エンジンがクルマ全体に与える影響は大きいから、ヴィッツの評価も急上昇。

何が良くなったかといえば、最も違いを感じるのはエンジンノイズの音質。ヴィッツ用エンジンのみならず、以前のトヨタ4気筒といえばエンジンノイズは相当にチープだった。「ガシャガシャ、ガラガラ、ブべべべ」なんてガサツな音質が響き、筆者なんてもう、耳栓して運転したくなるほどw もうほんとね、エンジン=ただの動力源って感じ。

それが今度のエンジンは、ライバルと張り合えるだけの緻密な音質に。

実際の所、他車だったら驚くほどではないんだけど、トヨタのヴィッツだからこその驚きであったりする。トヨタのエンジンじゃないみたいなってね。

それより素晴らしいのは、同時にトヨタ車らしい長所も進化している点。常識的な市街地走行では静粛性が高く、特にフロントシートではアイドリングから2000回転以下での快適性が高い
なにも、CVTが使用する回転数が低いからというわけじゃなく、エンジンルームから透過してくるノイズの嫌味が少ないのよね。その分盛り上がりに掛けるという部分もあるけれど、どっちか一つならやっぱり日常で快適な方向が受け入れられるでしょ。

乗員が感じる振動は、巡航時などアクセル開度が低い時には気にならず。一方でアクセルを開けての加速中や条件によっての減速中、気になる振動を伝えてくる事がある。エンジンからの振動のギャップ、このギャップが大きいのは、不快に感じやすい所。

エンジン加速感

加速感というか絶対的な加速力は並。後述するCVTのセッティングと合わせ、アクセルを強く踏み込めば、踏み始めは元気よく、そこからは一定の加速力でじわりと加速していく。

踏みっぱなし時の加速力としては排気量が小さいから、周囲を走っている他車より遅いのは仕方がない。しかしこのエンジンがアトキンソンサイクルと聞けば、並に加速するというのは凄いことだと思ってしまう。スペックを見てもアトキンソンサイクルの1300ccでカタログ馬力99ps。普通に凄い!

他者との比較でいえば、ホンダ・フィットの1300ccは体感的な加速力が強かった。2代目も3代目も、CVTのキャラクターは大きく異なるにも関わらず、高速道路の速度でも悪くない加速をする。
そんなフィットと比べればヴィッツは劣るかもしれない。スピードメーターとニラメッコしながら加速すれば、ヴィッツの方が上昇が遅いように感じる。

CVTの印象

シフトセレクタービッグマイチェンではエンジンが変わっただけでなく、CVTのキャラクターも大きく変わった。
変わった方向性としては「元気よく」または「走りやすさを優先」した方向に。どちらかといえばアクティブに走るユーザーに向けた変更といえそう。

今回のCVTはどういう特徴か?箇条書きに記してみると。

  • 停止からの発進・・・日常的な加速では、滑らかかつ希望の速度まで一定のアクセル操作で乗せやすい。ただし回転だけ先に上る感覚は、それなりにある。
  • アクセルを大きく開けた直後・・・素早く加速方向にギヤ比が変わる。アクセルペダルを踏み込んだ際、もしくは半分以上踏み込んだ際、まるでシフトダウンのようなショックを乗員に与えながら、加速を始める。素早く踏み込んでも、ゆっくり踏み込んでもショックは伝わってくる。
  • アクセル全開をキープ中・・・一定の回転数(5000rpmちょっと)をキープしながら、速度だけ上昇するタイプ。試している限りだと、「Dレンジ」も「Sレンジ」も変わらず。
  • 加速を終えた直後・・・一定速度での巡航に移行する時の、シフトチェンジは比較的ゆっくり。スコンとは回転は落ちない。再加速に備えるというほどではないが、ちょっと緩めてちょっと踏み増しするといった場面でも扱いやすい。
  • 一定速度での巡航中・・・CVTらしく低回転キープで巡航。排気量小さいが一般的な巡航ではトルクの不足を感じる場面は少なく、上手くスロットル特性がされている印象。先読みを心がけた運転をしていれば、頻繁に回転が上がって下がってを繰り返すことはない。

特徴は元気に感じる味付け。ただ旧型ヴィッツもしくは一般的なCVTと比較すれば、だけどね。やはりというかとりあえずというか、CVTは日々進化していると思う。納得いかない部分は過渡期と思えば仕方なしw

良いのか悪いのか?アクティブに走行するなら、全体的にステップ式の6ATを採用するデミオほど運転しやすさはない。それでいてヴィッツは加速時にショックが出る。加速感としても盛り上がりがなく、なんでショックが伝わるほどにしているのだろう。演出としては低レベルすぎるんじゃないのかな。
反面、1速2速に落ちて再加速するような場面では、ギヤ比が合わないなんて気にしなくていいのはCVTの強み。パワーに盛り上がりがない分、どこからでも同じように加速できる。

滑らな加速とはいえない部分

メインメーターこのヴィッツは巡航中からの、アクセルを大きめに開けての再加速時に衝撃が出る。加速できるエンジン回転数に上げる際、あアクセル操作に対するレスポンスは早められているようで、コツンというショックを伴いながら回転を上げる。

これはアクセルペダルを素早く踏み込んでも、ゆっくり踏み込んでも、どのシフトレンジでも”同じように”ショックが出る。

”同じように”ということは、ドライバーがクルマに合わせられる領域が小さいわけで、簡単にいえば我慢するしかない部分。

昔ながらのクラッチペダルが付いた3ペダルMTのクルマを引き合いに出す。クルマによっては神経質だったり、慣れたクルマでないと小さなショックは頻繁に出る。
だけど、だけど意外にも、ドライバーがクルマに合わせた運転をすれば、非常に滑らか。シフトチェンジ時は細かな加速減速を繰り返す分、ギクシャクしやすいという事実はあるものの、ドライバーがクルマにアジャストできる領域が大きいんだよね。
速度やギヤ、回転数、アクセル開度etc...クルマの特性に合わせた運転ができるなら、非常にスムーズな走行ができる。ただ疲れちゃうんだけどねw 最低限、普通に走るだけならCVTがラク。そして言いたいことは、搭載ミッションに限らずドライバーがクルマに合わせられる領域が多いクルマは、良いクルマだと思う。ということ。

ヴィッツメーター1(昼)ヴィッツメーター2(夜間)

マルチインフォメーションディスプレイ

マルチインフォメーションディスプレイ

この「1.3U」というグレードには、メインメーター内に大型のディスプレイが装備される。

これはステアリングスイッチから操作でき、主に燃費に関する情報の表示と、いくつかの設定ができる。情報表示に関しては多くの項目があり、1年前の燃費情報まで比較参照できたりドライブ中の退屈しのぎなどにも利用できたりする。

操作は上下左右のスイッチを利用し、階層を進んでいく形。なので慣れないと、いつもの表示に戻すのも一苦労だったりする。

一応の救いとしては、シエンタなど他のトヨタ車でも同じようなインフォメーションディスプレイが搭載されているので、どこかで慣れてしまえば、違うクルマを運転した時でも気軽に使えるという点かな。最も台数が多いトヨタ車だけにね。

トヨタ ヴィッツ

トヨタ

vitz (ヴィッツ)

  • テストグレード:“1.3U”
  • ミッション:CVT
  • 年式:平成27年式
  • 型式:NSP130
  • 新車時価格:170万円

エンジン概要

  • 排気量:1300cc
  • エンジン型式:1NR-FKE

その他概要

  • ボディサイズ: 3885×1695×1500mm
  • 車重:1010kg
  • 発売時期:2010年12月〜
  • 新車時価格帯:107万円〜

車両型式

  • KSP130 - 1000cc 前輪駆動
  • NSP130 - 1300cc 前輪駆動
  • NSP135 - 1300cc 4WD
  • NCP131 - 1500cc 前輪駆動
「元自動車整備士」監修、「ヒラリー男爵」執筆でお届けさせて頂きます。
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適合バッテリー

ヴィッツのバッテリー適合詳細


ヴィッツ

NSP130 - 1NR-FKE 1300cc 2014年〜
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ライバルと比較しての評価
エンジン質感 5段階評価

ライバル他車に並び、トップクラスに。トヨタの末っ子らしからぬ質感。

ミッション質感 5段階評価

乗りやすさと元気はある。変速時のショックは伝わってくる。

足回りの質感 5段階評価

ライバル比での乗り心地質感は平均点。操縦に関する部分では今ひとつ。

内装の質感 5段階評価

デザイン性と質感、一部の軽自動車に負けてるんじゃない?

外装の質感 5段階評価

シルエットは端正、ディテールはこってり。オリジナリティは低めか。

快適性 5段階評価

静粛性、便利装備が魅力。ライバル比ではレベル高い。

お買い得度 5段階評価

納得できる魅力は?ヴィッツも高くなったよね。





大型のマルチインフォメーションディスプレイ。上下左右のキーを利用し、階層を進むほど多くの情報を表示できる。


アッパーボックス付きのグローブボックス。


CVTのプログラム特性も変わった。奥のカップホルダーはやや使いにくい。



立派になった新しいエンジン。エンジンルームもパーツが多く立派に見える。

辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

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試乗比較しにくい中古車購入の時こそ、中古車購入時にも役に立つレポートを送り続けて16年。これからもドライな試乗レポートでお楽しみ下さい。