プレミオ試乗P4/細部とライバル比較

自動車購入の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」
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乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2015年記事 トヨタ プレミオ
著:ヒラリー男爵)

トヨタ
  • グレード:“1.5F EXパッケージ”
  • 型式:NZT260
  • 車両価格:203万円
  • デビュー年:2007年6月〜

プレミオ・試乗インプレッション「4」

間違いいっぱいの自動車選び、トヨタ・プレミオ/グレード「1.5F EXパッケージ」。上質な内外装を持つミドルセダンが200万円ちょっとの値付け。トヨタ流の小さな高級車感覚がお手頃価格そして、燃費重視なキャラクターが魅力。

当ページは4ページ目です。「細かいチェックポイントとライバル比較」などを掲載中。


  1. 分割page - プレミオ「1-1」・概要と車内内装
  2. 分割page - プレミオ「1-2」・エンジンなど走行感覚
  3. 分割page - プレミオ「1-3」・乗り心地と静粛性、燃費
  4. このpage - プレミオ「1-4」・ライバル比較と総評
プレミオ内装1プレミオ内装2

その他細かな部分

ドアハンドル

じっくり試乗してわかった細かな点など。

ドアハンドルにメッキパーツ

ドアハンドル

ドアハンドルはメッキパーツで装飾されている。プレミオでというワケじゃないがこのタイプ、静電気がビビッとくる。

マークXジオもこのタイプで冬場、特にドアを閉めるのがコワイ。やむを得ず、上部のプラスティック部分をそっと押してドアを締めている。
同じようにトヨタのSAI、やはりこのタイプ。気にしたことがないというオーナーを見ていれば、ドアの窓枠を押してドアを締めていたw

またSAIのレクサス版であるHS250、こちらはドアハンドルにメッキなし!このメッキはある意味、ユーザーを舐めているかもしれませんぞw

反射するハザードスイッチ

ハザードスイッチ

光沢で反射の強い表面を持つハザードスイッチ。しかもやや上を向いて設置されているから、けっこう光が反射する。
昼間だけじゃなくて、夜間の街灯や店舗照明などが反射することもあり、こちらの方が眩しく感じることがある。

 

滑りにくいコンビハンドル

コンビステアリング

ステアリングの木目調部分、一見すると滑りやすそうだけど、実はそんなことはない。レザー部分よりも滑りにくく、このあたりは高級車と同様。

表面は軟質なクリア層で、かなり柔軟性がある。そのためキズが付きにくい。もし気になった場合は、プラスティック用の極細コンパウンドで復活。

インパネの軟質パネルについて

軟質パネル

中〜高級車は柔らかくブニュブニュした素材で内装が構成されている。中級車はインパネ上部や特に目が着く部分に限定。高級車では手が触れる部分や足下の見えない部分までが軟質素材となる。

”ソフトパッド”とか”軟質パネル”とか”ウレタン表皮”とか様々な名称で呼ばれるコレ、見た目が違う事もある。触って良いだけじゃない。ダッシュボードなんて普段触らないからね。

写真はプレミオの一部。左上が軟質パネル、右下がハードパネル。見ればシボ(模様)の深さや濃さ、曲げ部分の伸びなどに違いがわかると思う。実際には鈍い光の反射など、実車だともっと違ったりする。
だから、あえて指で押してみるようなマニアじゃなくても、なんとなくでも見た感じが豪華。

灰皿を標準装備

灰皿

国産ミドルクラスでは珍しく、プレミオには灰皿が付いている。
使わない人も多いだろうし、使う人も多いだろう。

アンケート結果を見ると日本人の喫煙者は40%台。しかしこれ、都合の良いデータとして集計されているとウワサされる。
それはさておき、どちらにしても半分の人がタバコを吸うのなら、実際にかなり多いわけで、灰皿は無視できないポイントのはず。”吸う人少ないから灰皿イラナイ”は、完全にメーカーの都合だよね。

ちなみに筆者は灰皿いらない人。右手側のカップホルダーにドリンク形状の灰皿を置いた方がよほど安全。

ライバル比較

プレミオを車両価格200万円ほどの国産他車と比較してみます。

スバル・インプレッサ

レガシィは大きく高価に進化、ということでスバルからはインプレッサをライバルとしてチョイス。

スバル排気量1500ccの低価格モデル、細かなコトコトはプレミオ以上に拾うし、エンジンもそれ以外の音もうるさい。ブッシュ固めかつ、ショックアブソーバーの動き出しも渋い印象。ただしいったん動き出してしまえば、”動くアシ”という今風のサスペンション。柔らかいながらも減衰力が出ていて走りやすい。
コーナーが続く道とか、市街地でのタイトターンではハンドルもアクセルもブレーキもかなり楽しめる。

内装は素材感こそ優れているし、お金も掛かっていそうなんだけど、デザイン形状が無骨すぎる。なんとももったいない。

インプレッサには2000ccエンジン搭載車も用意され、安全装備でお馴染みのアイサイトが付いてくる。プレミオの内装にコダワリがない場合、インプレッサを選択すると余裕のある排気量とアイサイトが付いてくるわけだ。

走りやすさでインプレッサ、わかりやすい内装の高級感でプレミオ

参考:スバル・インプレッサ(ハッチバック)試乗レポート

日産・シルフィ

日産1番のライバルといえば今もシルフィかな?筆者、シルフィはディーラー試乗レベルでしか試乗していないため、詳しいことはわからず。

シルフィの乗り味は2012年デビューの新世代カローラに近い。プレミオとは違ってほどほどに固めなお味。エンジンは1800ccのみ用意され、飛び出し感の強いスロットル特性はコンパクトカーのよう。ゆったり感=高級と昔の基準で評価するならば、プレミオの方が高級

また内装は黒やグレーの無機質な感じが特徴で、プレミオと比較すれば地味。ただし約210万円という価格を考えれば質感は良く、インパネからドアパネルへのつながり方は高級セダンのよう。
センタークラスター周辺はアクの強さを感じるがこの辺りが日産らしい部分。

静粛性はプレミオ同様高くないので、ここを求めればオーリスかカローラを選んだ方がいい

マツダ・アクセラ

マツダカローラのライバルかと思いきや、1500ccエンジン搭載車でも結局プレミオあたりの価格となってしまうアクセラ。年代的に2代目3代目の新旧アクセラがこのプレミオとバッティング。

走って質感高いのは間違いなく3代目アクセラ。クルマの至る所から「国産車なんて敵じゃないぜ」というオーラが溢れていて、それがドライバーに伝わってくる。
例えば出だし、プレミオが「コツン」という小さなショックを伝えるのに対して、3代目アクセラは高級車のようにスゥ〜っと、滑らかに発進できる。4気筒1500ccのクルマから想像できるそれじゃない。

乗り心地は固くアラっぽい。それでも、横滑り防止装置が作動しても何事もなかったようにカッチリしている車体は上級感高い。いつでも大きな挙動変化が楽しいプレミオとは全く逆方向。

マツダ現在のトコロ、このプレミオと販売期間の多くを共有していたのは2代目アクセラ。こちらはクセの強いスロットル特性やステアフィール、ブレーキ感覚など、筆者、1週間運転しても馴染めず。

スポーティと評価されることもあるこのクルマだが、思い通りに滑らかに走れないクルマをどうスポーティと評価して良いのか、大いに悩んだ。

内装は黒基調のデザインだったりプレミオより閉鎖感が強かったり、目指すベクトルが全然異なる。

なにも運動性能や快適性能だけが全てじゃない。そこは慣れる事もある。なのでアクセラが偉くてプレミオが偉くない、なんてことは全くない。方向性の異なるクルマなので、評価はイーブン

参考:2代目アクセラ(セダン)試乗レポート
参考:3代目アクセラ(ハッチ)簡単試乗レポート

トヨタ・カローラ

トヨタ「安くて豪華な室内」、そんなクルマ他にはないのがプレミオだとすると、「安くて静か」、そんなクルマ他にはないのが2012年デビューのカローラ。

ヴィッツファミリーとなったカローラは旧世代から大きく代わった。昔ながらのゆったり感がなくなった反面、圧倒的な静粛性を持つ。
運転席、助手席、リアシート、どこに座ってもクラスを越えて静かなこのカローラ、静粛性に絞って評価すれば筆者知る限りコストパフォーマンスは世界一だろう。

乗り味にゆったり感がなくなったといっても、アクセルレスポンスは穏やかに調教され、びっくりすることが

静かならなんでもいい。そんな意見を良く聞く。車名は安っぽいけど気にしないならカローラに軍配

参考:カローラフィールダー(ワゴン)試乗レポート

トヨタ・オーリス

トヨタプレミオとオーリスはどっちの車格が上なのだろう?と悩むトヨタ・オーリス。価格帯が近く、まるでプレミオのハッチバックがオーリスのように感じてしまうが、試乗すれば全くの別物。

オーリスはスポーティなイメージを全面に出している割に、意外と快適思考。サスペンションは柔らかめだし、静粛性も悪くないし、キビキビしているのはCVTの変速感くらいだったりする。
そんなオーリス、ベースグレードを走行しても上質感はプレミオより上。そして走りやすい。限界性能が高い訳じゃないしタイヤも鳴きやすいけれど、始めて運転しても違和感を感じにくい。それから乗り心地とステアフィールのバランスが良いと思う。こんな場所はプレミオにはない長所。

新エンジンを搭載する上級グレードでは、そこそこに”今風の動くアシ”。ドタバタ感はあるのは残念だけど、トヨタ車にしてはアブソーバー減衰力が出ている割にストロークしてる感がある。挙動変化は大きいけれどゆっくり動く。ここがプレミオとの大きな違い。
見た目と異なり、走行感覚はこのオーリスの方が断然車格感が高い。要するに立派。

ヴィッツの親分のようなオーリスだけど、走ればプレミオより質感ある。どっちもジジ臭い選択肢ながら、わかりやすい日本車的高級感を持つのはプレミオ

参考:オーリス試乗レポート(1500cc&1200ccターボ)

トヨタ・ウィッシュ

トヨタ走ってもよく似ている、プレミオのワゴン版がウィッシュかも。見た目全然違うでしょってそれはそうなんだけどw 価格帯も近い。

2代目ウィッシュ1800cc、デビュー当時のモデルは固くアラっぽい。もう商用車のよう。それが2年目のマイナーチェンジで一変し、乗り心地良好でプレミオより高いバランスを持つようになった。2000ccエンジン搭載車は固く内装までミシミシするけどこちらは少数派。

またプレミオ、ウィッシュにノア/ヴォクシーも含んで、直線の走りにくさは共通。あまりにもレスポンスの悪いステアフィールも共通。さらに長所としては上級車のように雑味が伝わってこない電動パワステも共通。

このプレミオが203万円で販売されていた2014年以前、ウィッシュ1800ccはサイドエアバッグや横滑り防止装置など付いて約180万円。値引きも期待できた。つまりコストパフォーマンスはメチャクチャ高い。
ウィッシュはプレミオどころか軽自動車並みに質感の低い内装に致命的な弱点がある。ここさえ良しとすれば若々しいイメージというおまけも付いてくるだろう。

コストパフォーマンスの高さやイメージで選べばウィッシュ。一方で燃費、筆者の走行パターンではプレミオ1500ccが勝る。あとは比較にもならない内装の質感でプレミオ

参考:ウィッシュ(2代目)試乗レポート

トヨタ・マークX

トヨタプレミオの中級グレード以上を購入するなら、ちょっとがんばれば手が届くのがマークX。このプレミオが203万円の時にマークXの最廉価グレードは240万円。価格差はキッチリ1クラス。でも内容は3クラスくらいの違いがある。

どのくらい違いがあるか、これはもう普通のディーラー試乗ですぐにわかるだけの違いがある。買ってから気になるなんてレベルじゃない。
簡単には後から交換できないエンジンやミッション、マークXは6気筒+6AT。排気量の違いより大きなこのメカニズムの違い。誰が試乗しても違いは一目瞭然だろうし、乗り心地だって大きく違う。もうね、高級なフリしたベーシックカーと、贅沢品って呼べる高級車、それくらいの違いがある。240万円で高級感が味わえるクルマなんて、マークXくらいじゃないかな。

実際には装備の違いがあり、単純に価格差だけで比較するわけにはいかない。マークXで同じようなパワーシートなどを求めれば車両価格270万円程度になってしまう。また中古車の場合、人気の低いプレミオは圧倒的にお買い得。
それから維持費。大きな所では自動車税と重量税が1万円ずつ異なり、燃費は筆者がプレミオが16km/Lと表示されるような乗り方でマークXは12km/Lというあたり。

そしてボディサイズと取り回し。本来FRのマークXの方が狭いところでラクそうだが、プレミオの車両感覚の掴みやすさは非常に高い。ヴィッツやフィットより取り回しがよく感じる。なのでこの点において積極的にオススメできるのはプレミオ。

やはり見切りと取り回しが良く、コンパクトでありつつ内外装に高級車のテイストを持つプレミオは、ならではの魅力を持っている。高くて大きい方が立派なのは間違いない。内容も大きく異なる。本来ならマークXの圧倒的勝利といきたいところだけど、プレミオの購買層を考えるとプレミオ優勢

参考:マークX試乗レポート

プレミオ内装(メーター)1プレミオ内装(メーター)2

プレミオ評価総合

エクステリア・リアプレミオの魅力は内外装の質感の高さ。それを適度にコンパクトなボディサイズ、無駄のない排気量、ほどほどの価格で商品として成立させているところがスゴイ。特にトヨタ車的上級車を感じさせてくれる内装、実車を見れば写真より全然いい!
運動性能や快適性能だけがクルマの全てじゃない。座っただけで優雅なクルマ、いいじゃないですか。

逆にクルマとしての質感は厳しい。昔ながらのトヨタ車、そんな良さを味わえるといえば聞こえはいいが、実際は旧世代のカローラと大差ない走行感覚はミドルセダンとしてクエスチョン。静粛性など、同時に販売される新世代カローラに大きく負け、走行質感全般でプレミオのワゴン版といえるウィッシュにも劣る。
トヨタのセダンと言えば、試乗せずとも購入出来る、「車格の安心ピラミッド」が特徴だと思ったけど、最近はそうじゃないらしい。

プレミオが現代的なのは燃費性能重視な点。今回1500ccモデルに試乗し、タイヤチョイスなどに燃費スペシャルを感じた。ここは長所であり短所。タイヤ銘柄を変更すれば、快適性において改善される部分はあると思う。
「静かで高級を感じさせてくれるクルマが欲しい」そんな方が、「乗り心地と静かさを諦めて」「コストパフォーマンス」に魅力を感じれば、他にはない選択肢ですね。

まとめれば、200万円ちょっとの価格で”小さな高級車”といえる内外装が手に入り、その反面、走れば昔のカローラと大差ないですよ、と。ローコストで高級感というコンセプト、とっても良いと思う。エクステリアにこだわる人もいればインテリアにこだわる人もいる。地味なクラスだからこそ、一芸に魅力。

トヨタ プレミオ

トヨタ

premio (プレミオ)

  • テストグレード:1.5F EXパッケージ
  • 年式:2014年
  • 新車時価格:203万円

当記事は「ヒラリー男爵」が
お届けさせて頂きます。
ヒラリー男爵

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冬は静電気が心配なメッキ装飾のドアハンドル。


滑りにくいコンビステアリング。


軟質パネルとハードパネル。左上が軟質パネル。


灰皿が標準装備。


優雅な形状のインナードアハンドル。

辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

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中古車購入にも役立つ自動車評価評論・試乗レポート。同価格帯で5段階評価。
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試乗比較しにくい中古車購入の時こそ、中古車購入時にも役に立つレポートを送り続けて16年。これからもドライな試乗レポートでお楽しみ下さい。