アイシス試乗レポート「P2」乗り心地と静粛性、ピラーレスの利便性

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乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2013年記事 トヨタ アイシス
著:ヒラリー男爵)

アイシス・試乗インプレ「2」

辛口比較・評価評論の試乗レポート、トヨタ・アイシス(ZGM11G)/グレード「G」2011年モデル。2004年デビューのコンパクトミニバン。特徴は片側Bピラーレス&スライドドア。前ページからの続きになります。

当ページは2ページ目です。「走行性能やブレーキ、乗り心地と静粛性、Bピラーレスの利便性」などを掲載中。

※写真は都合上、試乗車とは別のクルマ2台の写真を利用させて頂きました。

アイシスの内装1アイシスの内装2
トヨタ
  • グレード:“G”
  • 型式:ZGM11G
  • 車両価格:229万円
  • デビュー年:2004年09月〜
  1. 分割page - アイシス試乗「1-1」・概要と内装、エンジンとミッション
  2. このpage - アイシス試乗「1-2」・走行性能、乗り心地や静粛性、ピラーレスの利便性

試乗:走行性能について

アイシスに試乗し、多少意地悪くハンドルを切っても、横Gが掛かるような運転をしても、さらにはガタガタな路面を走っても、実に普通のクルマのように走ってくれる。Bピラーレスなんていうことは全く気にしなくていい

細かく見れば、ボディ剛性が弱い分、ステアフィーリングをダル目にセッティングしているのかもしれない。グリグリとハンドルを回してみればゴムブッシュのたわみは感じるものの、ボディがねじれているような感触やきしみ音なんていうのは感じない。このあたりは2代目マイナーチェンジ後のウィッシュと同じような感触だから安心して良い。

ブッシュは柔らかく、右に左にハンドルを切れば、不正確で気持ちの悪い感じでノーズがモサモサする。おまけに直進性だって悪く感じる。

コーナーではなるべく手前からゆっくりとハンドルを切っていきたいが、ワンテンポ遅れてクルマが反応するため、なかなかに乗りづらい。

これらまとめて予想すれば、ボディ剛性があるんじゃなくて、剛性感の悪さを感じさせにくいセッティングと評価させて頂きます。走行性能にコダワリがない方が、快適性重視の走り方をする分には全然問題ないと思います。

ステアリングの回し心地

ステアリングの回し心地、ゆっくり走る場合でもクルマの質感に影響する部分。駆動方式を始め、タイヤサイズとかパワステ機構とか、ステアリング機構周辺の剛性とかが関係するわけだけど、人間が常時触る部分ある以上、高級感とは切っても切り離せない部分。

アイシスのそれは、残念ながらかなりよくない。出始めの電動式パワーステアリングみたいな感触。回した感じがとにかく安っぽい。
ウィッシュなら、ハンドルに伝わる感触に難あれど、こと回すことだけに絞ればなかなか高級感ある感触を感じられる。ちょっと重くなってしまうのでだるいかもしれませんが、どうせ比較するならこんなところも気にして試乗してみると面白いですよ。

ブレーキについて

ペダルレイアウト

ステアリングの回し心地がチープという点に加えて、ブレーキの踏み心地もものすごくチープ。なんだか、初代プリウスとか2代目プリウスのような感触なのだ。あっちはハイブリッド車だから許せるにしても、アイシスでこれはないんじゃない??なんて思ってしまう。

強めのブレーキを試してまた残念。アイシスにはフロントの沈み込み(ノーズダイブ)量を軽減する機構が付いていると感じたのだが、フロントがグッと沈み込む途中でこの機構が働く。フロントが大きく沈み始めてから大きく挙動が変わるので違和感を感じるし、多少なりとも不安感がある。ペダルのコントロールもノーズダイブ量ではなく減速Gをしっかり感じて行うカタチになる。

ウィッシュにもこんな機構が付いているが、アイシスよりサスペンションが固いこともあり(ゴムは柔らかい)、ブレーキ時に自然に感じる。うまく調整させているといった印象だ。
ステアリングの回し心地同様、ブレーキフィーリング、踏み心地という面でもウィッシュに大きく分がある。他メーカーのモデルと比較しても、ウィッシュのブレーキは評価して良いと思っています。

乗り心地と静粛性について

サスペンションは柔らかいしゴムブッシュも柔らかいから乗り心地は悪くない。ショックアブソーバーの質の悪さは十分に感じるから、柔らかいか固いかわからないような感じもあるんだけど、ゴムがつぶれちゃった後なのかな、少し入力が強くなればグラグラと車体は動く。

デコボコに荒れた路面、埠頭の古い舗装路ですが、ここを走ると、乗り心地はよくはないんだけど、車体やシャシーからの異音が小さい&少ないのに気がつく。マークXのスポーティグレードなどより乗員が感じるノイズは少なく、サスペンションが柔らかいことの恩恵を感じられる。
ここに限っていえば、マークXはドサバサとまるでバンのような音を出して走ります。

静粛性に関してはアイドリング時はクラスでトップレベルと言っていい静粛性の高さを持つ。走り出しても低速での加速時など低回転を多用してくれるから、エンジンの音もそんなにうるさくないし、巡航にうつればCVTのワイドレンジを生かし時速100キロ巡航でもエンジン音は最小限といっていいでしょう。
現状、4気筒エンジンでこれより静かな巡航を求めるのは難しいかな。どちらかといえば単純に耳障りなエンジンノイズが気になります。

課題が残るのはロードノイズやタイヤを叩くとパンパンするノイズ、それから風切り音。このあたりはこのクラス全ての車種でもっともっとがんばって貰いたいものです。

Bピラーレスってどう?

助手席側ドア

アイシスの助手席側、Bピラーがありません。最大の特徴はやはりこれでしょう。初めてドアを開けた瞬間はきっとビックリすると思います。
この感覚は写真では伝わりにくいため、気になったらディーラーに行って見てくるのが一番です。

確認までにピラーって何という話題。

ルーフ(クルマの天井)を支えてる柱部分をピラーと呼び、車体横から見て前から「A、B、C、D」という呼び方になる。
フロントガラスの場所がAピラーで、フロントシートとリアシートの間のピラーがBピラー。

ということで、写真のように、ピラーがなく開放感いっぱい。イメージとして開放感があるのはわかった。では実際に利用してのメリットとは?というと、まず、荷物を積む時にピラーが邪魔にならない。助手席を前に出しておけばリアシート足下に大きな荷物も詰める。次に、お子様をチャイルドシートに座らせるのがラク。ベビーカーを助手席足下に置いておけば、とってもラクラク。

本音をいえば、確かに軽自動車のタントならBピラーレスの意味が大きい。しかしアイシス、このクラスならスライドドアがでかいため、実際のメリットはそれほど大きくないと考える。つまり、イメージが良いのが一番のメリットでしょう。

タント運転席側リアシート

タントはこんな感じ。助手席側がスライドドアで運転席側がスイングドアになる。
参考:ダイハツ・タント(2代目)試乗レポート

3列目シートはエマージェンシー

3列目シートミニバン的なボディデザインから、ついつい3列目シートも利用できると考えちゃうアイシス。しかしミニバンと呼ぶにはボディサイズは小さい。それをを忘れちゃいけません。

具体的には、中途半端に3列目シートが付いているので、前から後ろまでが中途半端なスペース。しかし2列目シートまでは実用上困らない。
3列目は、小学生低学年のお子様までと考えておいた方がよさそう。それ以上だと、前のシートを前にずらしていくことになるから、助手席の同乗者がきつくなる。ヒザがインパネに当たって座ることに。

新車時の車両価格(2013)

2013年現在の新車価格(主要グレード)

  1. 1800cc L・Xセレクション ・・・ 190万円
  2. 1800cc L ・・・ 198万円
  3. 1800cc プラタナ ・・・ 210万円
  4. 1800cc G ・・・ 215万円
  5. 1800cc プラタナ Vセレクション ・・・ 222万円
  6. 2000cc G ・・・ 229万円
  7. 2000cc プラタナ ・・・ 231万円
  8. 2000cc プラタナ Vセレクション ・・・ 240万円

このほかに4WD仕様が用意されています。組み合わせは1800ccエンジン搭載グレードのみ
一説によると、重量の関係で2000ccとは組み合わせられないとのこと。これホントだったら、ずいぶんギリギリの設計なんですね。

ウィッシュ&プレマシーと比較

アイシスの強力なライバルがウィッシュとプレマシー。

簡単に言えば、こんな感じ。

  1. アイシス・・・Bピラーレス&スライドドアが魅力。内装以外の質感は一番低い。装備面なども含め車両価格に割高感がある。
  2. ウィッシュ・・・エクステリアのデザインに高級感有り。走行性能は特別良くはないけど価格なりの良さはある。価格は安く安全装備は充実。お得感高く燃費も良し。
  3. プレマシー・・・ベースグレードでも乗り心地良し。運転感覚重視ならスカイアクティブグレード推奨。エクステリアのデザインが大きな弱点。横幅は大きめだけど、ミラーとミラーの全幅はウィッシュと一緒。

こちら2車種、詳細な試乗レポートをご用意しています。比較等にご覧いただければ幸いです。


プレマシーは日産ブランドでも販売されています。エクステリアが大きく変更になって、名称は「ラフェスタハイウェイスター」。

良質な車種が日産ブランドで買える!地方でもディーラー拠点に困らない!!プレマシーよりお値段はちょっと高くなりますが中古車なら問題なし。

日産ラフェスタハイウェイスター試乗レポート


またこれ以外の競合他車としては、マツダ・CX-5や日産・デュアリスなども価格的に近くなっています。2列シートのコンパクトSUVは都会的だし内容も乗用車的。

アイシスのドライビングポジションアイシスのドアを開けた写真

アイシス総合

やはりというかなんというか、Bピラーレスというアイシスならではの特徴を持つ一方で、走行性能に関する感覚は、最低クラスの質感の悪さ。そして車両価格が高い。車重が100キロ軽いウィッシュなら1800ccで良くても、アイシスならできれば2000ccが欲しくなってしまいます。

走って感じる高級感や乗り心地の良さなら、マツダのプレマシーの方が断然上手。マツダなら値引きも期待できるから、総額で10万とか20万円単位で安く買える可能性もある。その分、下取りは厳しくなりそうなので、長く乗るのが前提になります。

そうはいっても、この手の特殊な特徴を持つクルマなら、それはお得感だけで価値が変わるモノではありません。どうしてもアイシスを買いたい理由があれば、まさにプライスレス!どうしてもアイシスじゃないとダメな理由がある。それならアイシスで決まりですね!

クラス外と比較すれば、いくらアイシスがチープといっても、アルファードやベルファイアの乗り心地よりよほどいい。あっちは広いし立派だし静かだけど、乗り心地はただのバン。おまけにキビキビ走ろうとか、積極的にハンドルを握りたくなるようなクルマじゃありません。以外かもしれませんが、じつはそんなモノです。

トヨタ アイシス

トヨタ

isis (アイシス)

  • 試乗グレード:“G”
  • ミッション:CVT
  • 年式:2011y
  • 型式:ZGM11G
  • 新車時価格:229万円

エンジン概要

  • 排気量:2000cc
  • エンジン型式:3ZR-FAE

その他概要

  • ボディサイズ:4640×1710×1640mm
  • 車重:1470kg
  • 発売時期:2004年09月〜
  • 新車時価格帯:199万円〜
当記事は「ヒラリー男爵」が
お届けさせて頂きます。
ヒラリー男爵

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落ち着き感あるインパネデザインだから子供っぽさはない。若々しさを求めるなら他車を選んだ方が幸せでしょう。対象年齢は40歳以上とか??


ドア内張は至って普通のデザイン。


ペダルレイアウト。アクセルペダルをつっているリンケージ部分にちょっとつま先が当たる。



スライドドアの開け閉めって、重くて面倒くさい。でもこれなら、開ける気になっちゃうでしょう。見せびらかしたい気分は抑えて抑えて。。。



運転席側のリアドアだってスライドドア。

辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

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