アクア(マイナー後)評価P2/乗り心地と静粛性

自動車購入の試乗比較、中古車選びにも・メーカー別評価「トヨタ」
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乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2017年記事 トヨタ アクア
著:桃花&ヒラリー男爵)

アクア(2017マイナー後)・試乗「2」

間違いいっぱいの自動車選びの試乗レポート、当ページはトヨタ・アクア(NHP10)。2017年マイナーチェンジ後のモデルでグレードは中間の「S」。最近のトヨタ流ビッグマイナーの例にもれず、大幅レベルアップ。しかもアクアでは値上げ幅も最小限というのが大きな魅力。

当ページはページ目。このページでは「乗り心地と静粛性」などを掲載中です。

アクア2017の内装1アクア2017の内装2
トヨタ
  • グレード:2017年式 “S” 
  • 型式:NHP10
  • 車両価格:187万円
  • デビュー年:2011年12月〜

※内容は辛口評価です。ディーラーで試乗の際にぜひともチェックしたいポイントなどを掲載中です。

  1. 分割page - アクア(マイナー後)試乗「1-1」・ハイブリッドシステムと内装、スイッチ
  2. このpage - アクア(マイナー後)試乗「1-2」・乗り心地と静粛性
  3. 分割page - アクア(マイナー後)試乗「1-3」・運転感覚と車内使い勝手
  4. 分割page - アクア(マイナー後)試乗「1-4」・取り回し性と簡単比較、評価総合

試乗:快適性(乗り心地や静粛性)

アクア概要2017・試乗レポート

快適性これぞ、2017年マイナーチェンジで良くなった最高のポイント。ことサスペンションの動きに関して言えばとても良くなった。今回オドメーター150km弱から走り始め、最初は不快感強い乗り心地だったけど、500kmに達するころには筆者もビックリの上質感を味わせてくれました。

国産車では貴重な、動きやすいサスペンション

アクアデビュー当時の2012年式モデルでは、まるで棒のようなサスペンションに、ガチャガチャうるさいシャシーやボディ。ハンドリングが気持ちいいという特徴はあったものの、間違っても質感なんて言葉が出てこない乗り心地だった。ほんと、軽自動車のサスペンションにも大きく劣る質感。プラス落ち着きなくピョコピョコするボディ。もうなんていうか、なんていうかです。

リアサスペンションそれが今回は、日常域で動きやすいサスペンションで、キャラクター的にもハンドリングの機敏さより乗り心地重視に振ってきた質的にも一クラス以上車格の高いクルマと比較でき、方向性もアクアを好むユーザーの方向を向いていると思われる。

サスペンションがコレだけ良ければ、全体的な乗り心地だってそれなりに良い。衝撃が柔らかければ良いというユーザーならば、きっと大満足だろう。初期モデルから買い替えれば、ほんとに同じクルマかって信じられないかもね。

サスペンションについてもう一つ。動くといってもそれなりの減衰力を伴っているのが立派。これが質感に直結する部分。例えばこちらも大幅に乗り心地が改善された最近のヴィッツ。良くなったといえ強い妥協も感じさせる動き。ピョコピョコしていて明らかに小さいクルマの動き。アクアの方がスプリングとダンパーのバランス良く感じ、車重の割に落ち着きがあるという部分に繋がっている。

また今回、エコタイヤブランドの新車時装着タイヤを履いているが、最近のエコタイヤも良くなった。高めに指定される空気圧だってタイヤの固さを感じにくいというか、乗り心地に関する部分にエコタイヤだからなんて心配はいらない時代に。市販の交換用タイヤも一緒。

現在のライバル車となる2車を引き合いに出してみる

まずノートe-power。もともとノートと言えば、上級車に近い味付けの乗り心地が魅力のモデル。しかしe-powerになり、そんな魅力は失せてしまった。動力ユニット変更に伴い、重量増など問題があったのかもしれないけど、対応するようにサスペンションは固くなり、ボディやシャシーの弱い部分も目立つように。結果パッツンパッツンの乗り心地。多人数乗車でもゴツゴツ感強いというのが厳しい。

次にデミオ・ディーゼル。話題のディーゼルエンジン搭載車に限った話。フロントが重いなんて言葉はどうでもよい筆者にとっても、やっぱりフロントが重かった。これに合わせたであろうサスペンションセッティングは、乗り心地はかなり悪く、コーナーリング時やブレーキング時などの動きも快適といえる類じゃない。雑誌などでは最良と評価されることの多いデミオだけど、乗り心地は多くの場面でアクアの方が快適。デミオが勝るのはクルマが伸び上がる場面で伸びにくい位。

アクアだって気になる部分はある

タイヤアクアの乗り心地の良さは、一般的な道路によくあるタイプの荒れや継ぎ目に強い。つまり得意な段差が多いわけで、非常に好ましい方向性だと思う。ただやっぱり、苦手なタイプの段差だってある。

苦手なのは角が立った段差。ショックアブソーバーに動きやすい初期部分と、その先の硬くなる部分があって、この硬い部分までガツンとくる段差ではボディの上下動も大きくなり不快。
言い方を変えれば、小さく細かな段差はサスペンションが揺れを吸収するのに対し、一定レベル以上の入力では急にボディが上下に動き出す。

それから得意な段差もハンドル操作が加わると、接地感のないフィーリングが乗員に伝わる。ちょっと伸びすぎちゃうわけだけど、ドライバーは丁寧に挙動を起こし、収束させてくれないと乗員は不安・不快を感じやすい。

助手席で不快な部分。リラックスした姿勢で座りやすいだけの着座姿勢とスペースが与えられているのは嬉しい。ただ、座面の縫い目にクッションが寄って固くなる場面がある。これがお尻と太ももの付け根あたりをグリグリして違和感ある。前に滑りにくいという効果も感じるんだけど、無い方が違和感ないと思う。

静粛性について

フロントドア乗り心地は良くなった反面、静粛性に関しては良くない部分も多い。良くなったのは、エンジンルームからの電子ノイズが気にならなくなった点。気になるのはブレーキをかけている間くらいだろうか。あとは試乗中、意地悪に耳を澄ましてみても、そうそう気にならなかった。またエンジン単体のノイズだってレベルが下がっていると思われる。

それから足回りからのガチャガチャ音が気にならなくなったのも進化点。これが乗り心地の良さに与える影響も大きい。ガチャガチャしてると、印象としては乗り心地悪く感じちゃうよね。

逆に質が上がったからこそ目立つのは、ザラついた路面でのゴロゴロした音と振動。それからAピラーから天井にかけてのビビリ音。天井からのビビリ音なんて最近珍しい気がする。

あとは通常の、下回りからのノイズや風切音など一般的なノイズに関して、静粛性は低い。そしてその音質が、ボディ剛性の低さを連想させる安っぽい響き方をする。
このあたりはアクアと同価格帯になるヴィッツの上級グレードやカローラ(共に非ハイブリッド)を選択したほうが、はっきり静粛性の高さを実感できる。乗り心地を考えると悩ましい所だね。

試乗:リアシートの使用感と快適性

アクアのリアシートアクアのリアシートは出来の良いクーペのリアシートみたい。乗り降りはツライ。シートもタイト。ただ一旦リアシートに収まってしまえば、快適性は悪くない

経済性の高さをウリにして、これだけ売れている実用車なのだから、アクアのリアシートは使いやすいだろう。そう考えていらっしゃる方も多いかと思う。でも実際は、限られたボディサイズでダイナミックなエクステリアデザインを実現しているわけで、仕方ないというべきか頑張っているというべきか、筆者としてはリアシートの実用性は低めの評価となった。

といっても、乗降性と着座姿勢、それからスペース的な問題を除けば、十分座っていられるアクアのリアシート。多くのユーザーに支持される車種ということもあり、ユーザーの使い方次第で評価は「素晴らしい!」「惜しい!」「残念!」「気にしない!」など様々だろう。

座ってしまえば乗り心地良好

リアシート座面1リアシート座面2

乗り降りがキツイ!スペース狭い!(共に後述)そんなアクアのリアシートは、一度入って座ってしまえば快適という、クーペや欧州コンパクトのような良さを持つ。
デビュー時のモデルでは苦痛でしかなかったから、ここもマイナーチェンジで改良させてきた部分。コンパクトカーってリアサス硬かったり座面硬かったりというのがけっこう当たり前だから、現在販売される他車と比較してもこの乗り心地は一歩リードしている。ほんと狭いんだけどね、広さだけが快適性じゃない。

乗り心地を具体的に表現すると、左右の揺すられ感が小さいのがいい。リアシート座面が大きくくぼみ、4人乗車に特化しているのも効いているだろう。良いポジションを一度定めてしまえばお尻は安定。
サスペンションからの衝撃でいえば、フロントシートに近いくらい衝撃の弱さがキープされているのが素晴らしい。軽度な凹凸ならサスペンションの上下動でかなり衝撃を吸収してくれる。それ以上の段差ではゴツゴツやブルブルしちゃうけどやはり、フロントシートに近い乗り味という部分に好感が持てる。

ということで、気になるのは座面真ん中を横断するの縫い目くらいだ。これもフロントシート座面と同様の不快感なんだけど、この縫い目はお尻が前に滑っていかないような作用をするから、リアシートではフロントより効果的。なので良くもあるし悪くもあるしという感じかな。

スペース的には広くない

リアシート足元1リアシート足元2

リアシートに割り当てられたスペースは広くない。というより狭い。そして作りの問題からより狭さを感じてしまう。

写真にあるように(写真左)、フロンシート下につま先は入るものの、けっこう窮屈に入る。ここに関してはつま先が入るだけでありがたいんだけど、ふくらはぎの後ろ側に障害物があり(写真右)、足を前に出すカタチで座り続けなければならない。

リアシート1リアシート2

リアシート頭上も狭いものの、シートバック(背もたれ)のサイズは不満のないサイズ(天地高)が確保されている。ドライバー視界との兼ね合いを考えると、リアウインドが小さいからこそシートバックが大きくできたのかもしれない。バックカメラ当たり前の時代としては嬉しい作りだ。

シートバックが大きいということは、収納されているヘッドレストも上の方に位置するから、ヘッドレスト伸ばさなくても座れるというのが嬉しい。乗る度にヘッドレスト伸ばし、降りる度に縮めるなんて面倒以外の何物でもないでしょ。
正確に言うと、全く伸ばさない状態では座りにくい。筆者の身長172cmの場合は、右の写真のように少し伸ばすことで普通に座れた。この状態なら、下に押し込むだけでヘッドレストが簡単に収納できる。

わかっちゃいるけど、乗降性は今ひとつ

アクアのリアシートを「入ってしまえば快適」と評価してるわけだから、乗り降りはラクじゃない。そのあたりの補足。

リアシート3リアシート4

写真はリアシートから降りる時。クルマから降りるときって普通、「足を出して」「頭を抜いて」「腰を抜く」と思う。ここの写真であるのはその1番目。足を出した時。

足を出して、頭を抜こうとすると、天井にオデコが引っかかって抜けない。そしてその時、足は地面についておらず、なんと8cmも地面から浮いている。つまり、足を出したら「頭をかがめる」という動作を挟んでから頭を抜かなければいけない。

このあたり含め、普段2ドアクーペなども運転するスタッフが、アクアのリアシート乗り降りに苦労してしまった。

リアのカップホルダーはセンターに1つ

リア・ドリンクホルダーリアドア

ライバル車より乗り心地が立派なリアシートなのに、カップホルダーが一つというアクアのリアシート。ドアにポケットがなければカップホルダーもなかった。
試乗したのが「S」というグレードだったので、最上級グレードなら違う可能性も残しつつ、思えばベーシックグレードではパワーウインドーも省かれるというのを思い出した。

アクアってリアシートは重要視されていないのかもしれないね。もしくはこの割り切りが魅力なのか?乗り込んでしまえばフィットのリアシートより快適と思えるだけにちょっと残念。

アクア2017のメーターアクア2017のメーター(夜間)

ちょっと息抜き・カップホルダーについて

ドリンクホルダー1ドリンクホルダー2

センタークラスターのエアコン操作部が、運転席側が下に伸びて左右非対称の形状をしている。そのためかフロントセンターのカップホルダーは斜めにレイアウトされ、写真のようにオフセットしている。

これにより左右ドリンク間にスペースが確保されている。余裕があるから手探りで取るにしても置くにしても使いやすい。一方で、背の高いペットボトルを置こうとすると、これでもまだセンタークラスターの出っ張りが邪魔をする。頭が引っかかってしまいがちだから、ここは背の低い飲み物限定と考えたほうがいいかもしれない。それならば使い勝手良好。ペットボトルはドアのカップホルダーにどうぞということですね。

トヨタ アクア

トヨタ

aqua (アクア)

  • 試乗グレード:“S”
  • ミッション:電気式無段階
  • 年式:2017y
  • 型式:NHP10
  • 新車時価格:187万円

エンジン概要

  • 排気量:1500cc+モーター
  • エンジン型式:1NZ-FXE

その他概要

  • ボディサイズ:4050×1695×1455mm
  • 車重:1090kg
  • 発売時期:2011年12月〜
  • 新車時価格帯:169万円〜
当記事は「桃花」と「ヒラリー男爵」がお届けします
桃花ヒラリー男爵

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