レヴォーグ試乗P2/ドライビング感覚と乗り心地や静粛性

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乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2016年記事 スバル レヴォーグ
著:ヒラリー男爵)

スバル
  • グレード:“1.6GTアイサイト”
  • 型式:VM4
  • 車両価格:280万円
  • デビュー年:2014年12月〜

スバル・レヴォーグ試乗「2」

スバル・レヴォーグ(VM4)2015年式の1.6GT。旧レガシィの実質敵後継車と言われ、スバル技術の結晶そして、ロングツーリングをこなせるミドルワゴンというレヴォーグ。購入候補として走行感覚を確認しました。

当ページは2ページ目です。「ドライビング感覚と乗り心地や静粛性」を掲載中。


  1. 分割page - レヴォーグ試乗「1-1」・概要とエンジン、ミッション
  2. このpage - レヴォーグ試乗「1-2」・ドライビング感覚と快適性
  3. 分割page - レヴォーグ試乗「1-3」・ロングドライブ性能を試す
  4. 分割page - レヴォーグ試乗「1-4」・内装質感とラゲッジスペース
  5. 分割page - レヴォーグ試乗「1-5」・細部の長所短所と他車比較
レヴォーグ内装1レヴォーグ内装2

試乗:ドライビング感覚

レヴォーグ試乗

今回試乗したレヴォーグ1.6GTのショックアブソーバーはカヤバブランドとアナウンスされている。で、これを元にしたサスペンションが非常によろしくない。装着されていたタイヤ(ダンロップ・SPスポーツMAXX)など含めて考えれば、150万円のクルマとしても厳しいほど。

乗り心地に関しては路面状況が良い道では気にならないけど、直進性やハンドリングなどいろんな場所でこれが悪さをしているのがわかる。以下、厳しい表現が苦手な方はスルーして下さい

直進安定性について

フロアこのクルマの個体差という可能性も十分にあるんだけど、直進性は悪いです。誤解を恐れずに言えばコンパクトカーレベル。フラットな路面かつ見るからに直線の道路を走っていても、頻繁な微調整を強いられる。

真っ直ぐ走らなくても、微調整がやりやすいクルマなら問題ない。しかし今回のレヴォーグは微調整がしにくい。なんの反応も返してくれない感覚のまま、鼻先が動く。一言で表せば真っ直ぐ走りにくいんだよね。
またワインディングではレーンキープサポート(後述)をOFFにすれば走りやすくなったものの、真っ直ぐな道では大きな差は体感出来ず。

ただ悪い部分だけじゃない。直進性について優れた長所もある。それは視界の良さと見切りの良さ。車線内でどこを走っているか、車両感覚が取りやすいから、先手先手で調整が可能。「真っ直ぐ走りにくい」+「車両感覚の取りやすさ」を合わせれば、走る道路によっては「並み以上」の評価といえそう。

2種類の4WDシステム

レヴォーグは排気量に合わせて2種類の4WDシステムが組み合わされるという。2000ccはスバルお馴染みのフルタイム式。1600ccは走行状態に合わせ駆動配分が変わるリアルタイム式。

どういった制御がされているかはわからないが、デフが鳴ったりするトコロからも後輪が駆動している時間もけっこう長いんじゃないだろうか。特に雨天時、フルタイム4WDのレヴォーグも試してみたいと思った。

真っ直ぐ走る車種が増えている

ハイキャスターというジオメトリー設計が増え、リアサスがかっちりしたモデルが増え、真っ直ぐ走るクルマが増えているように思う。
記憶に新しいところでは、2015年デビューの4代目プリウス(ツーリングセレクション)。多少なりとも”動く足”になって、直進性は高い。それでいて乗り心地もレヴォーグより良いし、ハンドル回す感触も高級になってきた。ということは、ツーリング性能を重視とCMしつつ、プリウスより質感低いレヴォーグの立ち位置は非常に厳しいということ。

ハンドリング感覚

ステアリング筆者が想像していたレヴォーグのポジションは、「クルマ本来の質感を重視したモデル」。絶対性能優先ではなく、様々なバランスの優れたクルマ。だからこそ、車両価格も高いのだろうと考えていた。

後述するがレヴォーグ1.6GTの乗り心地はかなり悪い。というか試乗したレヴォーグの乗り心地は非常に悪かった。とすれば、ハンドリングやステアフィールなど、ドライバーの脳汁が溢れる長所を期待してしまう

結果としては特別気持ちよくはなかった。残念というか驚きに近いショック。ワインディングでは曖昧な手応えで反応今一な微調整、そして反応を返してくれないステアフィール、踏んでいる時は前後駆動力の大きな変化。自分はもっとクルマと対話が出来た方が、気持ち良く走れると思う。

ロングツーリングを重視しているというわけだから、落ち着いたステア特性は好ましいと思う。だけどオトナが満足できるレベルじゃないと思うのよね。楽しさという面では素のインプレッサの方が優れているし、スバルらしいフィーリングに魅力を感じる。適した道ではホント気持ち良く走れるよ。

慣れでクセを掴む必要もある

アクティブレーンサポートのONOFF搭載されるアクティブレーンサポート。まずはこれ、気持ち良く走りたい時にはOFF推奨(これに気付くまでに1日掛かったw)。頭上のボタン長押しで解除。

SAT(ハンドルを中立に戻すチカラ)は小さい。穏やかな特性とこれの組み合わせはちょっと気になった。さらに4WDの駆動力分配の特性が変化することもあり、狙ったラインを走るには慣れが必要だった。
そして根本は、サスが動かない事やそう感じさせるアライメント設定による対話できない違和感。ドライバーが慣れでアジャストしなければならない部分が余りに多い

こんなんだから、リアが滑った後はどんな反応をするのか興味津々だったけど、ちょっと試せず時間切れ。電子式のサイドブレーキも試みたけど、一瞬掛かった後に自動解除。やっぱり当然だよねw

立ち上がり加速時のステアフィールは気持ち良い

CVTをMTモードにして高回転キープ、タイトコーナーでハンドルを切ったままアクセル全開。こんな時は気持ち良い。ステアリングには内側に進みたいような反応が伝わってきて、気持ちの良い印象を残しながら立ち上がってくれる。
ここでリアサスがジワッと挙動を伝えてくれれば嬉しいんだけど、それを差し引いてもなかなかグッド。電子制御で駆動力を変化させるデフと同じような感触が、横Gの小さい領域から味わえる

ブレーキングフィール

ペダルレイアウト市街地では非常に扱いやすいレヴォーグのブレーキ。特に緩いブレーキキング時に踏みやすいペダルレイアウトだったり、ゆっくり走行時には動かないサスがノーズダイブを最小限にしてくれる。さらに”ちょっと緩めてまた強めて”なんて操作をしても、クルマはピョコピョコしない。停止時にブレーキを抜く動作も無意識にやりやすい。

市街地以外のシチュエーションではどうだろう? まず、高い速度からの強い減速、減速力はタイヤのグリップ力もあり、フィールもしっかりしたフィーリング。普通の前輪駆動車と比較すればリアブレーキの効きも強いのだろう。ABS作動前にけっこうな減速力を発揮する。
欲を言えばリアサスも沈み込むような感触が欲しいし、クルマ全体がペタっと地面に吸い付くような挙動があれば、スポーティカーのブレーキングに近づくと思う。

次に下り坂で中〜強のブレーキコントロール。こちらも挙動を抑えたセッティングが良い方向を向いている。ドライバーは冷静にブレーキの微調整ができる。ただ、できるんだけどサス剛性が高い分、もっとコントロール性の高さが欲しくなる。ちょっと踏力を強めた時に、減速力が変わらずに空走感を感じる場面が、フルブレーキ以前の場面から感じられた

余談だが4代目プリウス、減速力は従来よりコントロールしやすくなったんだけど、サスペンションが動くようになった分だけ、もっと扱いやすいブレーキが欲しくなった。あちこちバランスの良いクルマは偶然の産物と言って良いほど少ない気がする。こんな部分も気にしてみると、クルマの評価はまた面白い。

試乗:快適性

「乗り心地と操縦性」とか「落ち着きと機敏さ」など、何かのために何かを犠牲にして出来上がるのがクルマのキャラクター。基本的に車格が高いクルマほど、相反する部分もハイレベルにまとまり、良いクルマと呼ばれる。安価なモデルではどこかでバランスが取られ、強い特徴にプラスして犠牲の小さなクルマが高評価を得ているように見受けられる。

試乗したレヴォーグは総走行距離が4万km台。距離が進んでるという条件を加味しても、乗り心地と操縦性の総合点はちょっと低レベル。走行質感重視で価格が上乗せされたモデルとしては非常に残念。

乗り心地

タイヤ

乗り心地は市街地〜高速道路まで、ドタバタ+ふわふわの2重奏。誇張無しにコンパクトカーレベルというか、フィットやデミオの突っ張ったサスペンションと比較しなければならないレベル。「非日常向けだから仕方ない」なんてレベルを超えてる。

サスペンション中立付近、特に伸び側の減衰力がない印象。初期の減衰力が弱くて動きやすいのは好ましいんだけど、レヴォーグはほんとにないっていう感じてしまうほど。
そのちょびっと先はパッツンパッツン。普通の走行じゃ動いてくれないw で、ドタバタ+フワフワなクルマのできあがり。

実際に乗車していると、ストローク感のないアタリが強い衝撃が頻繁に襲ってくる。「強い衝撃に不快な揺れ」と表現しても良いかな。珍しく3時間運転で腰痛になりました。

悪い悪いと騒ぎたいわけじゃないんですよーw

決して大げさに盛り上げようとしてるわけじゃない。実際にスバルには優れたクルマも多いと思う。4代目レガシィは今でも好きだし、5代目もなんちゃってビルシュタインと呼ばれようとも、なんだかんだでレベル高い。旧アウトバックなんかもそれなりにしなやかなサスだった。

素のインプレッサもそう。2015年のマイナーチェンジでずいぶんと味付けが変わり、サスの動き出しは渋いんだけど、いったん動き出してしまえばスムーズ。
ザラザラな路面はニガテも、段差やスポーティ走行時に威力を発揮。好ましいだけの減衰力があってストロークもしてくれればやっぱり好ましい。

静粛性

レヴォーグの静粛性でとっても優れている点は、エンジン&排気音が静かな点。出だしや上り坂を除けばかなり静かなエンジンと評価出来る。
回転数による音質&音量の変化が小さいから、ドライバーには嫌な静かさ。昔のセルシオが、エンジン音聞こえなくて運転しづらいなんて言われてたでしょ。レヴォーグはあれより運転しづらい。
ただ、同乗者にとってはもちろん、静かな方が良いのは間違いない。特に助手席ではエンジンルームからの音が小さいからとっても快適

タイヤノイズやサスからのゴトゴト音といった、排気音を除く下からの静粛性は普通。厳密にいえば良くできたCセグ他車よりはうるさいんだろうけど、嫌なコモリ音が気にならないチューニングは、不快さが小さい。このあたりはスバルの上級車種として最低限のレベルはクリアしてるんじゃないかな。

エンジン関連のノイズが小さいから逆に気になる音もある。併走する他車からの音は意外と進入してくる。風切り音は時速80kmを越えるととたんに大きくなったように気になる。エンジン音が盛り上がってくるのが普通だとすると、それが小さい分、ザーザーした音が耳に付くって感じだ。

レヴォーグメーター(昼)レヴォーグメーター(夜間)

アイドリングストップ

アイドリングストップ相変わらず「支持するユーザーはいったいどれほどいるのか?」というほど不人気な機能の一つがアイドリングストップ。確かに5分も動かないような渋滞路では気持ち良いが、停止と始動が不快なモデルが多すぎる。

レヴォーグの「1.6GT」と「1.6GT-S」にはアイドリングストップが装備される。タイプとしては最近多くなってきた、あまり止まらないタイプだ。これは積極的に好印象。試乗中、駐車時の切り返しなど止まって欲しくない場所でのエンジン停止は1度もなかった。走行中もエンジンを停止させるかの判断はユーザーに任される。減速停止後、ブレーキペダルを踏み込むとエンジンが停止する。

それからもうひとつ。レヴォーグに限ったことではないが、アイドリング中とアイドリングストップ中の不快さに差がない上級車種ほど、嫌み無く使用できる。アイドリング時の音や振動が不快なコンパクトクラスこそ恩恵に与れる機能とも考えられるが、どちらかといえば必要ないと感じるのはこっちかな。

スバル レヴォーグ

スバル

levorg (レヴォーグ)

  • テストグレード:“1.6GTアイサイト”
  • 型式:VM4
  • 新車時価格:約280万円

当記事は「ヒラリー男爵」が
お届けさせて頂きます。
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タイヤは新車時装着タイヤではなく、市販のグリップ系タイヤを装着していた。

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