レガシィDIT試乗P2・CVTやコストパフォーマンス

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(2012年記事 スバル レガシィB4
著:ヒラリー男爵)

レガシィ(GT・DIT)・試乗インプレ「2」

当ページで取り上げているのは、5代目となるスバル・レガシィB4。セダンです。DITと呼ばれるターボを装備した「GT・DIT」グレードの試乗記をお届けしています。前ページからの続きです。

当ページは2ページ目です。「CVTやコストパフォーマンスについて」などを掲載しています。


  1. 分割page - レガシィDIT簡単試乗「1-1」・内装、エンジン動力性能・質感
  2. このpage - レガシィDIT簡単試乗「1-2」・CVTやコストパフォーマンス
スバル
  • グレード:“GT DIT”
  • 型式:bmg
  • 車両価格:338万円
  • デビュー年:2009年〜

レガシィのCVTについて

リニアトロニックと呼ばれるレガシィのCVTはチェーンを利用したモノで、現時点ではスバルならでは。一般的なベルト駆動のCVTと比較すると、低速時のギクシャクやベルト鳴きのような音は最小限。気にならないレベルにまでなりました。

メカ的な長所だけでなく、今回のレガシィでは制御的な長所が一つ。DITグレードのみになる機能なんですが、8段ステップモードというのが用意されています。
これはSIドライブをS#モードにした場合に利用でき、CVTの制御が8ATのように制御されるモード。1速から順にギヤが変速していく感覚をシミュレートしています。

これはレガシィに試乗したら絶対に試してみて頂きたいもの。ステアリングスイッチからメーターパネル内の液晶部分を見て変更できます。疑似といっても8段ステップモードはとってもいいです。CVTでありながら多段ATを運転しているような感覚。これならCVT嫌いでも満足できるかもしれません。

CVTの欠点、メカ的には効率の悪さ、感覚的にはドライバーの感覚に合わず自然でないといわれています。このモードを利用すればその中で、自然な感覚は得ることが出来ます。
現在の所、スポーティ車またはスポーティグレードではCVTは避けられ、趣味性の強いクルマも多段ATを採用している。この現状からCVTは運転を楽しまれる方のものではありません。そんな中でスバルが一つのちょうどいい妥協点を提案してくれたと思います。

SIドライブについて

アクセルレスポンスやCVTのモードを変えることが出来るSIドライブ。スポーツモードや燃費重視モードが選択できます。このSIドライブ自体は従来も設定されていましたが、今回は操作系が変わりました。

スイッチがステアリングスイッチになり、グラフィカルなメーターパネル内液晶部を見ながらの設定となります。

スイッチがセンターコンソールにある場合と違って、操作性は向上。慣れれば手元を見なくても調整できます。ただし取っつきにくくなり、質感が失われたのも事実。スイッチ形状の変化から、場所ごとのスイッチ役割を覚えないといけないので直感的ではありません。ということで善し悪しは好みかと思います。

試乗走行中、実際に「S#モード」と呼ばれるスポーツモードに切り替えてみると、違いはすぐにわかります。アクセルペダル開度に対するスロットル特性が変わります。巡航時のアクセル開度からアクセル全開にした場合を例に取ると、以下のような違いを感じます。

  • 燃費重視モード・・・グゥゥゥゥワーンと全開になる。その間はリニアなので極端なレスポンスの悪さは感じない。ギリギリのペダルワークでエコランをする場合などに適してそう。
  • スポーツモード・・・グゥワーンと全開になる。大排気量NAエンジンと同じような感じ。アクセルペダルはジワッと踏んだ方が雰囲気がいいし、ターボ加給の欠点が出にくい。

どちらの場合も高回転域ではレスポンスは良好。なので急に全開で走る必要が出た時でも、わざわざモードを切り替える必要は限定的でしょう。
S#モードではCVTは前述の8段ステップモードが利用可能。まるで多段ATミッションのように自然な感覚。非常に好ましいフィーリング。つまり、普通はS#モードで走りなさいって事ね。

大きくて安いがキーワード

レガシィDITは従来のターボ搭載モデルより価格があがり、その分、新しい技術で楽しませてくれるグレード。しかし基本となるレガシィの魅力はこんな感じ。大きくなったボディに排気量アップしたエンジン。価格は従来と同価格をキープ。これが今回のレガシィの長所。日本ではコンパクトなミドルクラスセダンが見向きをされない中、「でかくて安いレガシィ」という、魅力がすべてでしょう。

なにしろコンパクトカーでも上級グレードを買えば200万円に限りなく近づきます。プリウスなどのハイブリッド車だって、割高な分の価格は元が取れるか怪しい。自動車税は若干上がるとしても、クルマとして比較すればレガシィが断然お得。 ライバルのアコードと比較すると、一クラス違う価格帯。アコード2000ccの価格でレガシィなら2500ccが買え、おつりも来ます。

大きくて安いは売れるクルマの必須条件といえるコンセプト。しかしスバルなら、走ることに熱意を注ぐ企業キャラクターという安心感がもれなく!安いがポイントとなっても、決して手を抜いていないクルマだと思います。個性的なターボモデルを選んでも、ベーシックな基本モデルを選んでも、どちらも満足度が得られると思います。

高級車のパワー感を低価格で

DITのパワー感とレスポンスはまるで2000ccを感じさせないもの。例えれば3000回転位では4000ccクラス。中回転・高回転は3500ccのパワー感。初めて運転したらクセになるほどのパワーを感じるはずです。

このパワー感、基本的に高級車でしか味わえないもの。なので車両価格はレガシィより断然高価なクラスとなり、その価格帯のクルマを買わなければ楽しめない加速です。

レガシィなら車両価格340万円。この価格で大排気量車と同じような加速が楽しめる。これは非常に魅力。加えて、飛ばさなければ燃費は良好。自動車税も安い。自動車保険も多少安い。安い安い安いと、非常にお得にこのパフォーマンスを手に入れることが出来ます。
加えてボディサイズも特別大きいわけではないので、駐車場の問題もでにくい。

まとめれば、パフォーマンスを味わうための敷居はものすごく低い

これこそがこのレガシィDITの魅力。

ただしいくらパワー感あってパフォーマンスがいいといっても、8気筒エンジンや6気筒エンジンと比較すれば質感で劣ります。静粛性が高いうえに回せば官能的な音が楽しめる高級セダンはやはり素晴らしい
比較対象として中古車で選択するなら、ビッグセダンが魅力。ガソリン代が高い時期なら値もこなれているはず。速いだけでなくすべてに上質感を感じさせ、所有欲も満たしてくれる。レガシィに340万円は出したくないという方はぜひ様々な中古車をチェックしてみて下さい。

同価格帯ライバルとの比較

レガシィの中でもDITというグレードに絞れば、比較対象となるライバルは限定的。価格は300万円〜400万円。どれもクルマとして魅力の高いアッパーミドルクラスのセダンとなる。

  • マークX・・・エンジンは低回転ではジェントル、高回転では勇ましい音で楽しませてくれる。日本車ならではの6気筒+FR+低価格がうれしいポイント。
  • スカイライン・・・V36マイナーチェンジ後の3500cc&7ATモデルがいい。エンジンはパワー感溢れる迫力系。ミッションは日産とは思えないフィーリングの良さを持つ。前期5ATモデルはかなり厳しいから、中古車も考える場合はレガシィDITの方が高ポイント。
  • アコード・・・エンジンパフォーマンスは低めながら質感は高い。内外装も上質感を感じさせてくれる。割高な価格設定ながらヨーロッパ車の味わいを楽しませてくれる。
  • アコードハイブリッド・・・お値段は車両価格360万円とレガシィDITと近いがキャラクターは全く違う。セダン=スポーティと考えるならレガシィDIT、セダン=高級と考えるならアコードハイブリッド。
  • IS250・・・最高のおもてなしを受けられるレクサス店で買えるというのが最高の長所。ブランド感高く高級な外装デザインも魅力。クルマ本来の魅力としてはIS-Fでないとレガシィの勝ち。

 

かっこいいのか悪いのか?色数が多く使われる夜間の車内。カラー液晶もありカラフルで華やかではある。

追記:アイサイトを体験

スバルディーラーにてレガシィアウトバックを見た際、アイサイトも試させて頂きました。

アイサイトありの外観アイサイトはカメラで衝突の危険をチェックし、自動で緊急ブレーキをかけてくれるシステム。「衝突軽減ブレーキ」とか「エマージェンシーブレーキ」などと呼ばれる。
なかなか一般道ではテストしづらいけど、試してみたい。。。
そんな欲求はスバルディーラーで満たすことができる。スポンジの壁に向かって実際に試すことが出来ます。

今回、速度を変えての2パターンにプラスして、同乗者としての体験、そしてエキストラ3人を呼んでの多人数乗車でのパターンを体験。貴重な経験ができました。試乗車はインプレッサの他にレガシィアウトバック。

ちょっと確認事項を多く盛り込み過ぎちゃったんで、全部の感触を覚えてはいません。強く印象に残った点は下記。

  • ほとんどフルブレーキのように強く減速する。もちろん停止直前に緩めてくれるわけもない。
  • メーター読み時速30kmで試すと壁まで10cmの隙間を残して停止。そして時速40kmで試しても、ほとんど同じ隙間を残して停止。
  • 速度が高くないから、乗員が増えて車重が増えても減速力は変わらないし、前後バランスなども気にならない。
  • カロナビのカメラは効果ないのにピッピッとやかましい。アイサイトには余計な主張はなさそう。

まあこんな感じで予想通り、とても素晴らしいものでした。

現状、システムにより期待度と信頼度は様々

衝突軽減ブレーキと偏に呼んでも、実はメーカーによっていろいろなシステムが混在してる。システムによって頼れるシチュエーションが違うから、付いてりゃ安心というわけじゃないのでご注意下さい。
そして、「レーザー」と「レーダー」をごちゃまぜにしてる営業マンが多すぎ!レーザーは光でレーダーは電波。一般的にハイテクなのはレーダーの方。さらに、「単眼式カメラじゃ距離を測れるわけない」なんておっしゃる方も!
新しい技術だから、興味があったらインターネットで基本を調べた方がいいかもしれません。

スバル レガシィ (セダンB4)

スバル

legacy (レガシィ)

  • 試乗グレード:“GT DIT”
  • 年式:平成24年(2012y)
  • 車両型式:bmg(5代目)
  • ミッション:CVT
  • 価格:338万円

当記事は「ヒラリー」が
お届けさせて頂きます。
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自発光タイプとなるメーター。中央の液晶部には様々な設定と情報が表示される。


ステアリングスイッチの押し心地は特別良くはないが悪くもない。引っかかることもないから不快感が残らないと思う。


クルーズコントロールの設定。Si-driveの設定もここでグラフィカルに表示される。


ウインカーミラーは室内から点灯が確認出来る。

辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

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