V35スカイラインクーペ 評価と評論

自動車購入の為の比較・試乗レポート(日産)
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乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2016年記事 CPV35 スカイラインクーペ
著:ヒラリー男爵)

日産
  • グレード:“350GT”
  • 型式:CPV35
  • 車両価格:365万円
  • デビュー年:2004年11月

V35スカイラインクーペ・試乗レポート「1」

間違いいっぱいの自動車選び、当ページ試乗車は日産スカイラインクーペ(CPV35)。スカイラインじゃないスカイラインと呼ばれたV型エンジンを搭載した初期のモデル。質感低いエンジンという弱点を持ちながらも、その他の部分は魅力十分。このクルマじゃなきゃダメだという魅力を持つ1台です。


  1. このpage - スカイラインクーペ「1-1」・エンジンとミッション、動力性能
  2. 分割page - スカイラインクーペ「1-2」・ハンドリングとブレーキ、快適性
  3. 分割page - スカイラインクーペ「1-3」・内装(運転席&助手席周辺)
  4. 分割page - スカイラインクーペ「1-4」・ドラポジと視界、評価総合
スカイラインクーペ室内1スカイラインクーペ室内2

形式が「V」に変わったスカイライン

ボディリアクォーター

長く続いた「直6エンジン+FR」という構造が「V6エンジン+FR」と変わったV35スカイライン。ボディも大型化され、直線基調のデザインは曲面を多く取り入れたデザインに変化。デビュー当時、これはもうスカイラインじゃないと言われていました。

そうした大変化も含め、クルマ自体の評価も低いものばかり。日産がちょうど経営的に厳しい時期に開発された車種というのもあるでしょう。
このクルマがデビューして10年が経つ現在、運転してみれば質感はすこぶる良好。オナンコなエンジンとチープな内装を除き、とても魅力的な走行感覚の持ち主。さらにディメンションなどからも時代を先取りしていたクルマというのがわかります。

スカイラインという車名にコダワリがないユーザーからすれば、車名なんてどうでもいいはず。筆者からすればスカイラインなんて古い名前は大嫌い。それでも魅力あふれるハンドリングなどにより、現在このクルマを所有しています。

試乗車概要

ボディ(フロント)試乗車は現在、筆者が所有するクルマで、16年式スカイラインクーペ(CPV35)、グレード「350GT」。ミッションは古典的な3ペダルの6MTで、ブレンボブランドのブレーキが付いたモデル。エンジン排気量は3500cc。

当サイトに掲載しているもっと新しいクルマ達、新車で購入してすぐに売却したりもしていますが、このスカイラインクーペは売らずに所有してます。
なんでかって?? いろいろ試乗するけどこれに変わるクルマが見つからないw この次のV36スカイラインでもダメなんです。V36を試乗して納得できなかったのでこのV35を選んだってもあるんだけど。これは30分の試乗で即決。

試乗車の状態

そんな感じで試乗車は筆者所有のスカイラインクーペ。走行距離は約12万km。11万km台の時にショックアブソーバーや交換可能なサスペンションブッシュ、アーム類は新品交換し、エンジンルームも一部のセンサー交換の他、D.I.Y.によるメンテナンスをしています。

またニスモブランドのクラッチ&フライホイール、純正とほとんど違いがないマフラー、サスペンションスプリングあたりがアフターパーツに変わり、タイヤは購入時装着タイヤのほか2銘柄を試しています。

クルマは安価な改造により、日常での扱いやすさは悪化し、限界特性も悪化している状態。しかしすでに中古でしか買えないクルマ。いじってある個体も多いですし、それを買ってきてメンテナンスをしたような状態だと思って下さい。

試乗:エンジンと加速感

エンジン搭載されるエンジンは排気量3500ccのVQ35型。クーペでは全グレード共通でこのエンジンのみのラインナップとなっている。そしてこのエンジンが最も大きな弱点であり、こと6MTとの組み合わせでは致命的といえるほどの欠点を見せる。

※スロットルバタフライや消耗品交換などのメンテナンスは行っています。
思いつく部分を改善したあとの評価感想です。

質感と扱いやすさが非常に残念

エンジンで納得出来ないのは「質感」と「扱いやすさ」。エンジンの評価軸として中心になる部分だ。官能性能と実用性能って言い換えても良いだろう。もちろん6気筒エンジンなりに優れている点もあるのだが、よく出来た4気筒エンジンに負けてしまう部分まで気になるのは実に悲しいところ。

具体的にはまず、質感という部分では6000〜6600rpmというトップエンドでイヤや振動やノイズを出すのが最も残念。ブィ〜ンと壊れそうな振動と音が混ざる。ここの不快度をレベルで表せば、もう誰でも感じるレベルだね。

次に扱いやすさという部分。いわゆるドライバビリティだけど、ここもよろしくない。空ぶかしすれば極端にレスポンスが悪く、またタコメーター自体のレスポンスも悪い。上がりにくく下がりにくいというやつね。さらにはアクセル開度一定キープでも、一定から開くみたいな動作をする。しかも常用する3000rpm以下でこれだからイヤな部分が目立つ。

シフトレバー1マニュアルトランスミッションだから加速開始時にアクセルを開けた時は、適度なダイレクト感で加速しやすい。また小さいクルマのように唐突感ある早開きというわけでもない。気になるのはアクセルOFF時の反応の悪さと、クラッチを切っている間のアクセルレスポンス。
こんな感じなので、日常での細かなシフトチェンジで目的の回転数に合わすのが神経質。シフトアップの時は回転が落ちてきてくれず、シフトダウンの時は微妙なアクセル操作をしなければ希望の回転数に合わせられず。運転中は低回転よりはレスポンスが上がって運転しやすくなる中回転以上を使いたくなってしまう。

その他の特徴や特性

上で述べたように「質感低い!」がもっとも大きな特徴。なんだけどそれだけじゃちょっとさびしいw のでその他の特徴を。エンジンが発する音は、ドゥロドゥロと濁った音が強く、国産V6の中でも外国車みたいな音。これを好きな方からニッコリじゃないかな。筆者は同じ荒っぽいにしてもトヨタのGR系V6の方が好み。やかましいけど迫力ある。もしくは三菱のV6も緩い印象がなかなか。

VQエンジンも出始め当時は魅力あったんだけどね、今やちと古いのかな。

出力特性は落ち着いたスロットル特性で、単純に走るだけならイージー。制御が荒っぽいと感じる部分はあるけれど、ミドルクラス以下よりは普通に走りやすい。もし唐突な部分が目立っていたらまずはスロットルバルブ清掃をぜひ。スカイラインクーペに限らずね。

それからこの車両はフライホイール交換による副作用で超低回転域が扱いにくく、大排気量らしい余裕を感じるには1500rpmはキープする必要がある。ジャダーや負荷が掛かった音を気にしなければ4速5速でだいたい走れちゃうんだけど、ギリギリで走っている感じになる。おじいちゃんの運転みたいなねw

1500〜3000rpmあたりでは、もっさりした印象を残すものの、ターボ車よりはナチュラルで運転しやすい。新世代の小排気量ターボといえど、今のところ大排気量NAエンジンには及ばないと考える。
3000rpm以降ではアクセルの付きが良くなり、シフトチェンジも気持ちよくできる。そして3500rpmあたりから5000rpmにかけてトルクが盛り上がってきて、フラットに6000rpmを目指す。

よく低回転型エンジンと言われるけど、美味しいのは中回転域だね。苦しくてトップエンドまでは使えないから、5000rpmくらいを目安に使用する。このあたりを使って走れば不満も感じにくいんじゃないかと思う。

加速感はこんな感じ

ペダル(3ペダルMT)加速感は、あんまり速さを感じないタイプ。クルマの安定性やギヤ比、エンジン特性、見える景色、音etc.そういったものから伝わってくる加速感は、たいしたことはない。「速さ感」なら2000ccターボの方が強いくらい。

それでも実際の加速力なら悪くはない。絶対的な加速力というよりも、5速入れっぱなしでも加速できるのは魅力。5速固定でもコンパクトカーの全開加速より速いんじゃないかな。ってことでカリカリになって走るクルマとはまた違う魅力。他車と一緒に走っても余裕が違うよね。

ということで、加速感低いけど思ったより速度が出ている。という事になりやすい。慣れないと突っ込み過ぎちゃいやすいから、速度計を見てオーバースピードにならないようにぜひ。

4000cc超クラスとの差は大きい。スカイラインクーペが如何に軽量大排気量といえど、やはり体感出来るだけどの差がある。MTだからATだからなんてもちろん関係なし。同じかそれ以上に加速感を感じないとしても、排気量大きい方が速度のってからの伸びが気持ちいい。

試乗:ミッションの操作感

シフトレバー2スカイラインクーペのシフトレバー操作感を評価。ここに最低限の質感はあるんだけど、それ以上でもそれ以下でもない。つまり、楽しみながらシフトチェンジするという目的からすると今ひとつ

具体的に言えば、カローラとか商用車とかのMTよりは立派だけど、2000ccクラスのスポーティカーより質感低い。
簡単に言っちゃうと、FFスポーティカーによくある操作感を重くしただけのミッションって感じ。

そんな感じだから、ランエボやコルトラリーアートのゲトラグブランドみたいな剛性感はないし、S15シルビアやアルテッツァの精密感のようなフィールもない。

3ペダルMTのクルマを運転するのなら、シフトレバーが吸い込まれるようなフィーリングも楽しみの一つ。回転数が合った時にスィと吸い込まれて、かつメカニカルな感触を感じられれば気持ちいい。このV35スカイラインクーペの場合だと、MTがあるだけでありがたいってやつだね。

最低限の質感は持つと言える部分、それはミッションケースやマウント、もしくはその接合部に剛性感を感じられる点。横Gを発生しながらの加速中でも、直進時と同じようにギヤチェンジができる。この要因がミッションケース周辺の剛性らしい。
クラスが低いモデルというかFF車のMTというか、コーナーリング中はシフトフィールが変わっちゃう事がよくある。

ギヤ比とかその辺は、排気量からして当然ながら全体的に高速型。このためエンジンのレッドゾーンが低めながらも各ギヤの守備範囲が広い。
試乗して思うことは、1速が走行中に使えるギヤ比で、またそこから5速までつながりが良い。その分ギヤ比的に、1速での発進時に半クラッチが、ちょっと長く必要かな。

6速は離れていて巡航用。5速からのシフトアップ時にはワンテンポ開く。飾りだけの6速よりきちんと使えるのが魅力。守備範囲は速度でいうとメーター読み60km/h辺りから。ただし神経質な領域なので実際は65km/h以上からが現実的な守備範囲。さらに欲を言えば70km/hで利用したい。

スカイラインクーペ・メーター夜間スカイラインクーペ・メーター昼

燃費の話題

3500ccのMT車の燃費ってどれくらいだろう?このスカイラインクーペには車載燃費計が付いていないため、満タン法で数回計測してみた。
車体はフライホイールを軽量なものに交換している関係上、1500rpm以下はほぼ使えず(ジャダーが出るため)。必要以上にトルクの出る回転数で走るという前提条件(つまり無駄走行)。

結果、6〜10km/Lということで計測する度にけっこうな差が出る。6速で巡航できる時間が長い高速道路と田舎道を含んだ場合で概ね10km/L。ここで市街地の割合が多い時でもそんなに悪化せず。思ったより燃費は悪くはない。

逆に当然というかやっぱりというのが、アクセルを踏み込む時間が長い時の燃費。45分走ってワインディングに向かい、そこで30分走り、45分で帰ってくるというパターンだと燃費は6km/Lあたりの計算になる。排気量が大きい=たくさんガソリンが燃やせる=ガソリン燃やしただけ加速する。そう考えると納得できる。

日産 スカイラインクーペ

ニッサン

SKYLINE  (スカイライン)V35

  • テストグレード:”350GT”
  • ミッション:3ペダル6MT
  • 年式:平成16年
  • 新車時価格:365万円

エンジン概要

  • 排気量:3500cc
  • エンジン型式:VQ35

その他概要

  • 型式:CPV35
  • ボディサイズ:4640×1815×1395mm
  • 駆動方式:後輪駆動
  • 車重:1540kg
  • 発売開始時期:2004年11月〜
  • 新車時価格帯:347万円〜

車両型式

  • CPV35 - 3500cc
当記事は「ヒラリー男爵」がお届け致します。
ヒラリー男爵

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適合バッテリー

スカイラインのバッテリー適合詳細


スカイライン

CPV35 VQ35 3500cc 2004年〜
確認中

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ライバルと比較しての評価
エンジン質感 5段階評価

レスポンス、回り方、高回転での振動など厳しい面が多い。

駆動系質感 5段階評価

最低限、クラスに合った操作感はあるももの今一つ。

足回りの質感 5段階評価

多少は動いてくれるサスペンション。タイヤ次第でコンフォートにもスポーティにも。

内装の質感 5段階評価

車両価格からすれば考えられず。

外装の質感 5段階評価

セダンからの差別化と塊感が流石。

快適性 5段階評価

素直な走行フィールは快適性にも繋がる。

コーナリング感覚 5段階評価

クルマ全体で一体感あり。この気持ちよさは国産他車ではなかなかね。

お買い得度 5段階評価

エンジンと内装除けば価格以上の質感。



辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

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試乗比較しにくい中古車購入の時こそ、中古車購入時にも役に立つレポートを送り続けて16年。これからもドライな試乗レポートでお楽しみ下さい。