S15シルビア評価と評論

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(2005年記事 日産 S15シルビア
著:ヒラリー)

日産
  • グレード:“スペックR”
  • 型式:S15
  • 車両価格:240万円
  • デビュー年:1999/01

日産・シルビア(S15)・試乗インプレッション

今回の辛口比較・評価評論の試乗車は、イタリアンなデザインが新鮮なS15シルビア。今度はスリム路線。ワイドで大きく見えるボディデザインを採用し、おとなしめデザイン路線が不評だったS14シルビアのあとをついでデビュー。そんなクルマがS15シルビアです。

※当サイトは辛口の試乗評価が特徴です。評論家が口に出来ないような点を強調して 記載しています。

基本ブラッシュアップなモデルチェンジ

男の子なら誰でも知っている注目度の高いクルマ、それがシルビア。でも販売台数的には今一歩。日産はよくこんな販売台数の少ないクルマを継続販売させてるなって感じですけど、そこが日産のすごいところ。トヨタだったら、真っ先にカットされて車種統合とかやりそう。日産にはホント感謝です。

とはいっても、一足さきにモデルチェンジしたホンダBB4からBB8プレリュードのモデルチェンジと同じく、コストを掛けずに、ほとんど先代モデルと同じ内容で、ブラッシュアップ。ビッグマイナーに近いモデルチェンジです。
15シルビアはS13、S14からの外装デザイン変更、エンジンパワーアップ、ボディの強化と細部リファインが中心のモデルチェンジです。

当時はスタイリッシュといわれた外観デザイン

一回りコンパクトになったニッサン・S15シルビアですが、魅力はアップ。内外装のデザインもようやく現代的になり、とにかくスタイリッシュと評価する人が多かったです。
リア下がりのデザインは日本人向けでないと言われながらも、S15シルビアのデザインを見てかっこ悪いという人もあまりいません。また横幅がワイドでなければクーペらしさが強調できないところ、横幅がコンパクトでこのデザイン。ちょっとバンパーあたり変更すれば存在感は十分。

いわいるラテン系デザインで、イタリアンデザインと呼ばれる系統。全体的に薄っぺらさを感じさせる分、ボリュームアップの意味でもエアロパーツがよく似合います

かっこいいのはクーペの重要項目ですが、キャビンがコンパクトのため、室内はフロントも相当狭く、着座位置もそんなに低くないため、大柄な人は乗れません。(シートのあんこ抜きをすれば問題なし)。

内装デザイン

また内装を評価させて頂ければ、私はセンターにタコメーターが来るメーターデザインは大変いいと思います。大好きです。マニュアルミッションだと、タコメーターとにらめっこする時間の方が多いですし、オーバーレブ防止にも一役買います。

しかし全体のデザイン、質感、どちらかといえばコンパクトカーの雰囲気で、クーペで欲しい演出、それこそスペシャリティーな感覚が全くないのが残念です。ここさえ良ければ、スポーティにも使え、競技でも使え、所有欲の自己満足も文句なしと、まさにオールマイティな低価格クーペとなりえたかもしれません。この抜け目が日産クオリティ?

しかしシルビアというこのクルマなら、追加メーターをたくさん付けても無骨な印象はしません。これはシルビアというクルマの持つイメージの特徴。追加メーターはアクセサリーにもなるしクルマと対話もできる重要なパーツ。丸いエアコン吹き出し口はまさにメーターを付けろといわんばかりのデザイン。

走ってもかなり面白い

S15のシルビアは、そのイメージとは裏腹に、走るとかなりいいです。相変わらずの次元の低いオーバーステアは街中の交差点でもリアは滑りまくり、気持ちよく踏んではいけないですが、モーグルターンをコンセプトにしたというのも当たり、怖くはありません。
そして、S13、S14シルビアとは異なり、リアが横に滑っても前に進んでいきます。晴れの日なら、わざとでなければ真横を向いちゃったなんてことは無いかもしれません。
全体的に足回りはよくできており、安っぽさは減りました。なるほどボディ剛性ってこういうことを言うのか、と勉強になります。

足回りの横方向の剛性が高ければ、高負荷を掛けたときでもアライメント変化は少なく、タイヤの向いている方向、接地面、加重の安定が期待できます。つまりタイヤの滑り方もマイルドというわけです。

フリクションが大きく要交換のショックアブソーバーを除けば、ブレーキやタイヤも私レベルなら問題なし。やはりブルブルしないボディはいいですね。段差の度にミシミシガシャガシャいうボディじゃ、気になって気持ちよく走れませんから。

乗り心地は、ターボエンジンのグレード(スペックR)ではけっこう固い。演出という面ではいいかもしれませんが、スルスル動くタイプの車高調を買った方が快適に走れるのは間違いなし。車高が落ちて乗り心地も良くなって、ここぞと言うときには減衰力を調整してバンプリバンプスピードを遅くする。せっかくのシルビアがより楽しく運転できます。

※フロントはあまり柔らかいとコーナーでフェンダーとタイヤが接触して音を出します。気持ちよく走れなくなっちゃうんでご注意下さい。

エンジンは大幅進化、よく回ります

S15シルビアのエンジンは他のおじさん御用達セダンや実用車と同じ「SR20」型ですが、S14のころとは比べられないほどいいエンジンに進化しています。

ターボエンジンのわりにレスポンスよく、扱いやすく、意外と上も回る。トップエンドは加速が鈍るので高回転は「よく回る」というより「ただ回る」。でも回さなくてもいいし、オーバーレブしてしまいそうなクルマより扱いやすい。リアを空転させている時はこれくらいの方が余裕があっていい。

スカイラインの2500ccターボと比較すればさすがに250馬力もあるような感じはしませんけど、4気筒ターボではベストともいえる質感。上が回る分、リアが出ると一気にレブリミッターに行ってしまうので、練習される方は1段高めのギヤでどうぞ。

S14のターボはマイルドで過給圧が低く、本当にパワーがなかった。でもS15のターボは積極的なアクセルコントールにも雑な踏み方にも応えてくれるちょうどいい扱いやすさ。もっと踏んだ瞬間のレスポンスを!というのはブーストコントローラーを付けて調整すればいくらでも応えてくれます。

乗り心地は固い

快適に移動できるのもクーペで望まれる特徴の一つ。GT(グランドツアラー)なんていうのも欧州のクーペではよく聞く言葉で、高速で安心して走り続けることができる性能が重視されます。

そういった思想とこのS15シルビア・ターボはちょっと違います。もちろん市販車レベルで、という話ですが、乗り心地は固いです。突き上げ感は助手席でも伝わってきます。
ボディ剛性感あると、実は乗り心地だって固くなります。これはブッシュというゴムの感触も含めて、体に伝わってきます。
シートだって、薄くて小さめ、固いです。だから、段差で受けるクルマの傷みをドライバーも感じることができます。

ただ、ボディが硬いと、「どっごーん」という振動が、「どこんっ」という感じで変わります。振動の減衰も早い。そのため、動きのいいショックアブソーバーと直巻きバネの車高調があれば快適性もアップします。

そんなこんなで中古車人気のS15シルビア

デビュー当時は貴重な軽量後輪駆動のFRクーペとしてでなく、外観のデザインの良さでも話題になったシルビアですが、残念ながら販売的にはうまくいかず、生産中止になってしまいました。

S15シルビアの新車時価格は、スペックS(NA)が177万円、スペックR(ターボ)は239万円

中古車市場で人気のシルビア、特にマニュアルモデルはやっぱり割高。でもマーク2系のツアラーを買うよりは・・・といったあたり。個人的な感覚だと、おもちゃにしてはちょっと高いような。

FRでマニュアル、これを絶対条件として重視するとあまり比較対象になるクルマがありません。一応ライバルとしてあげられるのは、新しく1クラス上のFRプラットフォームを使うトヨタのアルテッツァ。比較すればシルビアの方がFRらしいし、エンジンもいいし。4ドアは便利で所有する敷居は一気に低くなるけれど、微妙。

ホンダのS2000、こちらはシルビアよりソリッドでダイレクト。別の乗り物といった感じですがパワーはシルビアの方がばっちり。運転もラクだと思います。
そして極論。お金のある大人の趣味だったら、やっぱりくるまの運転はミニバンで楽しんで、サーキット用ではカートでも購入するのが現代的、かな。

追記:S15シルビアの6速ギヤをアルテッツァに使ってみた

アルテッツァ、クロスミッションギヤ日産シルビアの6MTもトヨタアルテッツァの6MTも基本は同じもの。しかしギヤ比が異なるということで、シルビアの6速ギヤをアルテッツァに流用してみました。

アルテッツァは低速型のギヤ比で巡航性能が今一歩。100キロ巡航どころか80キロ巡航もきついんです。そんな時、ちょうどあった6速ギヤ。アルテッツァにクロスミッションを組み込むと同時に、シルビアの6速を付けてみました。

どんな感じか?詳しくはアルテッツァの試乗評価ページにお越し下さいませ。

海外でも成功するのは大きなクーペ

やっぱりクーペは余裕のある人が大柄で高級なクーペに乗るのがスタイリッシュだし、それに憧れて勉強や仕事をがんばるというのが本来の姿であって最も美しいのではないのかなと。1世代前にあった、トヨタのサイノスという、ターセル、コルサをベースにしたコンパクトクーペがありましたが、遅く、狭く、かっこわるく、楽しくない、でした。

個人的で勝手なイメージはさておき、商業的にもやはりコンパクトクーペは存在が難しいというのがメーカーの考えだそうですし、世界的にも歴史が物語っています。
しかしドリフトという文化のある日本では15シルビアは人気車種。もちろんD1グランプリでも大人気で、ドリ車ベースに最適かもしれません。情報豊富で個人で改造しやすいのも、このシルビアというクルマの大きなメリットでしょう。おもちゃとしては最高な一台であることは間違いありません。

日産自らドリフトのイメージをアピール。モーグルターンとか言っていたw

追記:トヨタ86(BRZ)と比較したら?

日産2012年、大きな期待を背負ってデビューしたトヨタ86とスバルBRZ。FRで4気筒、6MTマニュアル、そしてシルビアよりだいぶコンパクトなボディサイズ、さらには低重心という言葉をこれでもかっていうほど宣伝に利用しているスポーティクルマです。

この86&BRZをS15シルビアと比較したら?BRZの試乗記ページ

コンパクトなクーペがなくなってしまわないよう、悪いことはいいません。なので86&BRZびいきでシルビアと比較してみると、以下こんな感じ。

結論からすると、S15シルビアだって魅力では全然負けてません。ちょっと改造すればシルビアの方が全然いいかもしれない。楽しく走ろうと思えばシルビアも86も楽しさは一緒。

86は確かに低重心。ロール少なめで乗り心地も柔らかめ。でもこれって、クルマの魅力を決める1要素にしか過ぎません。シャシー、サス、アライメントなどなど。だから低重心だからってえらくもなんともないのは、みんな気づいているはず。

外観デザインはチャチな部分も目立つ反面、派手目。これだけ派手で直線加速は遅い。加速力だけみたらアルテッツァと同程度。コーナーはハイグリップタイヤでなんとでもなります。でも直線だって少しは加速して欲しい。だったらシルビアのエンジンの方が速い。ブーストアップも可能。刺激もあるし上も回るのでドラマティック加減でも負けてない。

マニュアルミッションは同じアイシン精機の6MT。ギヤチェンジの楽しさだって同じよなもの。シートの低さだってバケットシート付けてアンコ抜きすれば同じくらいになるはず。
どちらも趣味性の強いクルマなのでお好きな方をどうぞ。

日産 シルビア

日産

silvia (シルビア)S15

  • テストグレード:“スペックR”
  • 型式:S15
  • 新車時価格:240万円

エンジン概要

  • 排気量:2000cc+ターボ
  • エンジン型式:SR20DET

その他概要

  • 発売時期:1999/01 〜 2002/11

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適合バッテリー

シルビアのバッテリー適合詳細


シルビア K's

S15 SR20DET 2000cc 1999年〜
40B19R

シルビア Q's

S15 SR20DE 2000cc 1999年〜
40B19R

その他サイズが異なるタイプもあり。
寒冷地仕様も別サイズ。

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ライバルと比較しての評価
エンジン質感 5段階評価
足回りの質感 5段階評価
内装の質感 5段階評価
外装の質感 5段階評価
快適性 5段階評価
お買い得度 5段階評価

辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

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