プレマシー試乗比較P5・20Cスカイアクティブ

マツダ・メーカー別の特徴と評価
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乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

2012年記事(2016年追記) マツダ プレマシー
著:ヒラリー男爵)

マツダ・プレマシー試乗(3代目)インプレ「5」

今回の辛口比較・評価評論の試乗レポートは低背クラスのミニバン「マツダ・プレマシー」(3代目)。2010年デビュー。試乗車は排気量2000cc、4WDの4ATモデル。両側スライドドアとスマートキーのオプションを装備。

このページは5ページ目です。当ページでは「新グレード”20Cスカイアクティブ”」についてを掲載中。

プレマシーのインパネプレマシーの室内
マツダ
  • グレード1:“20E 4WD”
  • グレード2:”20C-スカイアクティブ”
  • 型式:「CWEAW」及び「CWFFW」
  • 車両価格:210万円
  • デビュー年:2010年8月
  1. 分割page - プレマシー試乗「1-1」・内装、エンジン&ミッション、乗り心地
  2. 分割page - プレマシー試乗「1-2」・ハンドリング、重く骨太な部分
  3. 分割page - プレマシー試乗「1-3」・参考燃費とリアシート利便性
  4. 分割page - プレマシー試乗「1-4」・ライバル比較と総評
  5. このpage - プレマシー試乗「1-5」・スカイアクティブ搭載グレード

※内容は辛口評価です。試乗して購入の際のチェックポイントとしてお役に立てれば幸いです。

新グレード”スカイアクティブ”

プレマシー(スカイアクティブ20C)

2013年に追加されたスカイアクティブ搭載グレードに試乗しました。初期モデルと比較しながらの試乗レポートを追記します。グレードは「20C-スカイアクティブ・2015年式」。前輪駆動で6AT、車両価格は201万円。

スカイアクティブ搭載グレードの概要

メータースカイアクティブとはコンセプトに基づいた総称で、エンジンやミッション、ボディに付与される名称と認識している。平たく言えば、”スカイアクティブ世代”みたいな感じかと。次は”宇宙アクティブ世代”とかかなw

このプレマシーにはマイナーチェンジでスカイアクティブと名前が付くグレードが追加され、当初は従来からのグレードと併売。車両価格では20万円前後アップしている(装備内容の違い除く)。現在は4WDを除きスカイアクティブのみのグレード構成になり、安いからという選択肢ではなくなった。

そしてこの新しいプレマシーに試乗してみれば、初期モデルとは全くの別物。エンジン、ミッション、サスペンションが全然変わっちゃって、目に見える内外装のデザインを除けばまるで別のクルマに乗っているみたい。
違いを一言で表現すると、加速に関する部分は洗練され、パワー感もアップ。乗り心地の質感は低下し安っぽく。コーナーではドライバーにとっては運転しやすさが増した反面、リアシートでは厳しい感じに変化。

初期モデルが「サスペンション良質、エンジン普通、ミッション最悪」って感じなのに対して今度は、「サスペンション不快、エンジン洗練、ミッション満足」という感じに。長所と短所が逆転。

エンジンとミッション

エンジンは4気筒2000ccで「PE-VPS」という型式。ミッションはステップ式の6AT。どちらも経済性の高さをウリにしているが、それだけじゃない質感の高さも感じられるというのを他車で体感しているスカイアクティブ世代。

エンジンの印象

エンジンルームペダル

新しくなったことが非常にわかりやすいエンジン。振動が少なく非常に洗練されている。旧エンジン(LF-VD)との比較だけでなく、他車を含めて比較しても滑らかさと評価したいエンジン。まだまだ乗員に伝わってくる振動やエンジンノイズがチープという部分はあるにせよ、ぜんぜん燃費だけのエンジンじゃない

トヨタや日産、ホンダのエンジンと比較すれば意外にも、最も黒子に近い=高級な感じのするエンジンじゃないだろうか。回転を上げた時の振動とか音の盛り上がりが少なく、タコメーターを見ていなければ思ったりよりエンジンが回っていたりする。
何もスポーティ感とかパワー感だけが良いエンジンの評価軸じゃないよね。

エンジン音や排気音は「ボォー」という4気筒らしさがめちゃくちゃ強い音。常にボーボーボーボーいってる。そこは筆者の好みじゃないんだけど、アクセル踏む量が増えてもガラガラという嫌な音があんまり聞こえてこない。これはいい。また回転上げても音量が上がるだけで音質的な変化は少ない。

次にパワーとか力強さという部分。絶対的な加速力は普通。驚く部分はない。日常の中間加速では、回転を上げればアクセルレスポンスが良く、それにスロットル特性がかなり早開きなこともあって、瞬発力はなかなか。その先は踏んでも加速力増えないんだけどね。
初期モデル比較ではかなり力強さがアップ。そこはエンジンというよりミッションの違いが大きいかもしれない。

ミッションの印象

シフトセレクター初期モデルのプレマシーは4ATまたは5ATのラインナップで、これがかなり酷いものだった。同世代のアクセラやアテンザなんかでもそうだし、マツダのミッションってほんと悪いイメージ。今でも残念ながら4WDモデルなどはそのままだろう。

しかしスカイアクティブ世代の6ATはちょっと違うよ。けっこう良い面が目立つ。6ATが先行していたトヨタ車などを基準すれば制御にクセを感じるけど、それだってすぐに慣れちゃうと思う。変速プログラムに不満があるなら、手動で好みのギヤを選択しちゃってもいいしね。余計なことを考えずに運転しても、唐突感ある挙動が限られていて運転しやすい

具体的どこが良いかといえば、4速以上のアップ変速は何も気にならないほどにスムーズ。加速中のシフトアップでも、手動選択でのシフトアップでも一緒。
2速や3速ではたまに駆動力が抜けるような場面があり、わずかにコツンと感じる部分もある。それでも全然滑らかな変速といえるものだし、手動で変速した時のレスポンスも良好。シフトダウンも旧世代みたいに半クラッチでジワッと変速するような嫌なフィーリングと違って、躊躇することもなく積極的に操作できる。

嫌な面で気になったのは1速から2速への変速時。強めに発進してアクセル緩める時なんだけど、体が前へ持っていかれる程に加速力が抜ける。アクセルをジワッと緩めても大差ない。ここは加速中にシフトアップされちゃって、駆動力を唐突に抜かれる。理想はゆっくり発進してすぐに2速にしちゃって、そこから踏む量増やすって感じかな。

それからCVTとの比較で言えば、思った以上にトルクのない領域を使わせようとする。プレマシーは3000回転以下ではアクセルレスポンスが今ひとつ。車重の重さやエンジン特性からだろう。CVTだったら適切な回転数に上げてくれるんだろうなと思いつつ、ロックアップ解除はしてるのかなとも思いつつ、スロットル開け気味の方が効率良いんだよなとも思いつつ、そんな時がある。
思ったように加速してくれない時はガツンと踏んじゃった方がいいのかも。某DSGみたく、シフトダウンして唐突に加速するなんて場面は試乗中なかった。細かいこと気にしなくていいみたい。

乗り心地

タイヤ2015年式の20C-スカイアクティブに試乗して最も残念だったのが乗り心地。初期モデルではミニバン上位クラスまで含めて比較しても優秀だった乗り心地は一転、平均点以下になってしまった。運転席はまだいいけどリアシートはセカンドシートさえ乗りたくないレベルというのがきつい。

単純に固くなったというだけじゃない。質が下がったと表現した方が適切だ。ダンパーの減衰力を上げたらアラが出たのが、部品納入メーカーが変わったのか、予想すれば後者ではないかと思う。

現行型アテンザやアクセラみたいに動きにくいサスペンションで、2人乗車ではリアサスは棒みたい。フロントサスは初期が動いてくれるからアテンザとかよりは多少マシかなって感じ。

乗り心地をミニバン他車と比較すれば

スカイアクティブになってキャラクターの大幅変更で、ライバル比でのポジショニングも変わりました。

  • 以前はウィッシュより柔らかかつ良質だった乗り心地が、今ではウィッシュより固く動かない乗り心地に。
  • ストリーム(販売終了)は同じように固いサスペンションといっても、欧州車みたいな質感を持っていた。固い方向性を許容できるなら、ストリームの質感は高い。
  • 動かないサスペンションを持つミニバンの代表格、アルファード/ヴェルファイアと比較しても、あっちはゴツゴツの衝撃が弱い。
  • 格下の乗り心地に負けちゃうか??2代目シエンタのリアシートといい勝負。というかハッキリ言えば負け。

家族やゲストを乗せるクルマで重要なのはやっぱり乗り心地だと思う。エンジンやミッションが滑らかになって、ドライブ自体は落ち着いたものになっただけに残念すぎ。

参考試乗レポート

2代目ウィッシュ / 2代目ストリーム / 2代目アルファード/ヴェルファイア / 2代目シエンタ

ハンドリング

ステアリング固められたサスペンションとダルさの少ないステアフィールが特徴的なプレマシーのハンドリング。クセは感じるものの、初期型からすればバランス良好。コーナーでロール感強いクルマが苦手なユーザーには魅力的なんじゃないかと思し、こうしたセッティングを許容できるということはクルマの作りや部品も良いものなんじゃないかと思う。

ハンドルを切ると、切り初めでヨーの立ち上がりが早く、回していけばショートなステアリングギヤ比でクイックに曲がるフィーリング。エコタイヤにしては初期応答性も良いのだろう。硬めなサスとの組み合わせでは自然と速度も上がり気味になり、グッと曲がる感覚を楽しめる

いつも20km/hで曲がっていたタイトな交差点を、30km/hで曲がるような感じかな。自然と速度が上がっちゃうと、特にリアシート同乗者がキツくなることは間違いない。
ハンドルを切り始めた時にフロントサスは少し動いてくれるのだけど、リアサスは突っ張っている。これもグッと曲がっている感じをドライバーに与える反面、前置き無くして揺すられるリアシート乗員はクルマ酔いやすい可能性。

クセと表現したくなる部分で目立つところは、速度を上げると中立が極端に重くなり、切り始めると普通に軽いステアリング。切るのにチカラを入れたら素早く動きすぎてしまったとなる場面があるかもしれない。プレマシーというかマツダ車を運転する時は、少しだけ意識しておくといいんじゃないかな。

とはいえ、クセと言える部分はかなり目立たなくなった
初期型プレマシーはサスペンションに対してハンドルの応答性が敏感すぎる感。高速道路くらいに速度を上げると急に過敏になる部分も目立った。スカイアクティブになってサスペンションが固めになった事により、バランスが良くなったかアラが出るのがより高い速度になったんじゃないかと。
好みを除けば市民的評価を得やすいのはスカイアクティブの方だと思う。

また近い存在の2代目アクセラ。同じ方向性で似ているんだけど、あっちはクセが強すぎ。慣れの問題じゃないほど運転しづらかった。それと比較すればスカイアクティブプレマシーの方が運転しやすい。

参考:アクセラ(2代目セダン2000cc)試乗レポート

内装(運転席周辺)

センタークラスターインパネ

面積の大きいインパネ、印象はとにかく大味というか大雑把なもの。せっかくのボリュームを立派に思わせてくれないのがもったいない。初期型と比較すれば細部が改良されている。しかし初期型との比較でなければ相変わらず。

大味に感じられるのは、面積の大きいパネルが飾り気なく残っていたり、パネル表面の質感が安っぽかったり、ラウンド形状とゴツゴツ形状が混ざっていたり。例えばシフトセレクター周辺のシフトパネルであったり、いわゆるダッシュボードのシボ(模様)だったり、さらにドア内張りも。角が立っていたりごっつい形状だったり。表面処理はデミオ(3代目)と変わらずのレベルで、シボは雑で浅い。
デミオだってコンパクトカーの中でやや劣るレベルの質感。それと同レベルというのはきつい。

ネット上では凝った造形とか立派という表現も”よく”見かけるけど、写真画像でよく見えるのは当然。だってみんな、カッコよく写ってる画像をアップするでしょ

参考:デミオ(3代目・スポルト)試乗レポート

各スイッチの触り心地はどうだろう?

エアコンスイッチ 気になった部分を上げると、シフトセレクトターは渋くてゴツゴツの操作感。せっかくのゲート式なのに、持っていきたいポジションを通り過ぎてしまうことがある。

エアコンの操作部。クラス的にこの辺は安っぽくて普通なんだけど、ちょっと度を越した安っぽさが気になった。このダイヤル部分がね、グニャグニャと動くんだよ。初めて触った時から気づいたといえば、けっこうなグニャグニャ感というのが伝わるかな。
もしかしたら車体による個体差かもしれないし、前に試乗した初期型はこんなにひどかったとは思いたくない。そんなレベル。そんな手応えが曖昧なダイヤルを、上の方にあるインフォメーション画面を見ながら回す。慣れないとやりにくい。

シートに関しては良い部分が上げられる

シート先端

座面が小さい事が多いマツダ車の中で、アレっと思うほど座面が長い。

もちろん長ければ良いわけじゃなく、体型を無視した長さは足の疲れにつながるわけで。プレマシーのシート座面はご覧の通り、座面先端が大きく丸まっている。座った感じは大き過ぎに感じるんだけど、実は足が疲れるほどじゃないという。

ということで、男性にも女性にも対応できるタイプかと思うと好感が持てる。この形状は他車でも見受けられます。

なおクッションは、スカスカっぽい柔らかさが目立つもの。そしてシート表面は滑りそうな材質だけど実際はそうでもないという。ウィッシュなどライバル比較では一枚上手。

メーター(昼)メーター(夜)

プレマシー(スカイアクティブ)総評

初期型プレマシーとは長所と短所が反転して、内外装デザインを除けばもう別のクルマw ほんと笑っちゃうくらいに正反対のキャラクターになった。

ボディ(フロント)乗り心地を始めとするサスペンションの印象が良くて、エンジンとミッションが非常に頂けなかった初期型。一方でエンジンとミッションが良質になり、サスペンションの質感低下。乗り心地が犠牲となった2015年式スカイアクティブ搭載グレード。

どっちを選ぶかっていったら難しいけど、新車時価格では同じようなグレードで20万円前後、2015年のスカイアクティブプレマシーの方が高くなっている。

またどちらにしても非常に魅力的な部分を持ちながら、ボディや内装のデザインが万人受けするタイプじゃないのが辛い。簡単に言えば安っぽいよね。
以前、何人かのママさんと、コンパクトなミニバンで走りやすいのどれ?って話をした時に、プレマシーのカタチはイヤだって言われちゃってw どんなにいいクルマでもこれは耐えられないと全会一致。けっきょく運転しやすさなんて2の次みたいです。たしかに気持ちはわかります。

マツダ プレマシー (3代目)

マツダ

PREMACY (プレマシー)

試乗車は2グレードです

試乗車1

  • グレード:“20E 4WD”
  • 型式:CWEAW
  • 年式:2010y
  • エンジン:4気筒LF-VD
  • ミッション:4AT
  • 車両価格:210万円

試乗車2

  • グレード:“20Cスカイアクティブ”
  • 型式:CWFFW
  • 年式:2015y
  • エンジン:4気筒PE-VPS
  • ミッション:6AT
  • 車両価格:201万円

当記事は「ヒラリー男爵」がお届けします
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