マツダ・プレマシー試乗比較、同価格帯のミニバンと比較

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乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2012年記事 マツダ プレマシー
著:ヒラリー男爵)

マツダ
  • グレード:“20E 4WD”
  • グレード2:”20C-スカイアクティブ”
  • 型式:「CWEAW」及び「CWFFW」
  • 車両価格:210万円
  • デビュー年:2010年8月

プレマシー試乗(3代目)インプレッション「1」

間違いいっぱいの自動車選び。評価評論の試乗レポートは、低背クラスミニバンマツダ・プレマシー(3代目)」。デビューは2010年。試乗したのは排気量2000cc、4WDの4ATモデル。両側スライドドアとスマートキーのオプションを装備。車重は1590kg。FFモデルより70kg重くなっています。


  1. このpage - プレマシー試乗「1-1」・内装、エンジン&ミッション、乗り心地
  2. 分割page - プレマシー試乗「1-2」・ハンドリング、重く骨太な部分
  3. 分割page - プレマシー試乗「1-3」・参考燃費とリアシート利便性
  4. 分割page - プレマシー試乗「1-4」・ライバル比較と総評
  5. 分割page - プレマシー試乗「1-5」・スカイアクティブ搭載グレード

※2016年に20Cスカイアクティブの試乗感を追記しました。

プレマシーのインパネプレマシーの室内

3代目プレマシーについて

マツダ・プレマシー試乗

先代となる2代目プレマシー、コンパクトサイズのハイトワゴンなのに乗り心地が良いと評判でした。今回の3代目プレマシーはそんな2代目のコンポーネンツをキャリーオーバーされてモデルチェンジされたモデルとのこと。

つまりブラッシュアップモデルですが、残念がる必要はありません。先代から乗り心地とハンドリングの質感はバランス良く高く、未だにライバルが追いついてないために、クルマの走行的内容には問題なし。

プレマシーモデルチェンジだからして、もちろんエクステリアデザインは変更されています。スタイリングが変わればやっぱり新鮮。マツダらしさを強調するフロント周り、横幅感を強調したリア周り、真横からサイドを見ればルーフ後端が丸まっている!スライドドアらしからぬルーフ形状をしています。ここはプレマシーのエクステリアで一番の個性であり魅力
とはいっても、全体的にポヨヨン系で”単純な造形=安物”と思えてしまうのが残念。

3代目プレマシーはエクステリアの変更がメインながら、クルマ自体もファインチューニングによって運転しやすさがアップしています。そしてプレマシーは現状日本車でただ一つ、同じモノがヨーロッパで販売されるミニバンといわれています。

試乗:内装

内装メインメーター

まずは内装、インテリア。プレマシーは車両価格的にもキャラクター的も内装の質感なんて”2の次”となる「実用車」なわけですが、それでもインパネ周辺くらいはやはり立派な方がいいと思うのが人情。運転中ずっと見る場所なんで当たり前ですね。

マツダといえば、昔から内装の質感は今一歩の場合が多く、ここ最近はブラック系のパネルを多用するという欧州車のイメージだから、飾り気は少なめ。期待はそこそこに。
以下、車両価格を十分考慮の上、フロントシート周辺の良い点、悪い点をまとめます。(セカンドシート以降は別記。)

良い点

  • 幅たっぷりの大きいサイズのシート。
  • ドアトリム上部がジャージ系の布張り。汚れや雨シミが気になりにくい。
  • 馴染めるドライビングポジション。アクセルを踏み込む際にも、ペダルリンケージが邪魔なこともない。
  • エアコン関連のスイッチ、プッシュボタンはストローク長めで反力もある。問題なし。
    (ロータリースイッチの回す感触、この質感はちょっと厳しい)
  • インパネ全体の立て付けは合格。バシバシ手で叩くとカッチリしているのがわかる。やはり国内専用モデルとは違う。(走行中、少しだけミシミシいうことはあった)

今一歩の部分

  • シートは大きいけどスカスカな感じで安っぽい。
  • メーターは常時発光式。天気の悪い昼間や夕方の視認性は良いが、夜間の視認性は今一歩。ぼやけているような感じ。コンパクトカーでもくっきり見やすい車種は存在するので残念。
    バックライト照度を調整する「つまみ」はできれば触りたくないレベルの質感。
  • シフトパネル周辺のパネルはものすごく安っぽい上に面積が大きい。「このクルマ、軍用ですか?」と聞かれても全く驚かない。
    シフト操作をするとギシギシ音がする。剛性不足。

室内灯シートについて、身長175cmくらいまでの男性なら適正。サイズ大きいといっても身長182cmの男性が座ると、いくつか不都合がある。肩部分が小さいのと、座面先端が丸まっているためモモ裏側のサポートが減っている。またランバーサポートはもう少ししっかりして欲しい。

生地は中央部がツルツル系ファブリック、サイドがサラサラな平織りジャージ系と、20系クラウンに似ている。

カップホルダーの数はシートの間に2個、ドアポケットに2個。灰皿を利用する場合には、後付けのカップホルダーを取り付ける必要がある。

スカイアクティブグレードへのマイチェンで、多少改善

シフトパネルのイメージシフトセレクター(マイチェン後)

とっても気になるこの部分、マイチェンで改良されてます。ゴツゴツデザインにテカテカ安っぽいパネル、何もない面積という部分が”多少”良くなってます。

試乗:乗り心地と快適性

では試乗。今回の試乗車は4WDモデル。FF車より車重70キロ重く、ミッションは4ATです。
まずは乗り心地に関して。一言で言うと乗り心地良い。サスペンションがスムーズに動く上にボディ剛性感が高く、まるでワンランク上のクルマに乗っているよう。

ショックアブソーバーは縮み側(バンプ側)の減衰力が弱く、さらにフリクションが少なめでスムーズに動いている感覚がしっかり伝わってくる。それでいて伸び側(リバンプ側)の減衰力は標準的にあるので、クルマが跳ね上がる感じが少ない。
さらにこの手のミニバンタイプとしては、異例なほどリアサスペンションが柔らかめに感じる。ショックが動いているからそう感じるのだが、乗車人数が多いときのことも考えなくてはならないミニバンで、リアがこれだけ柔らかいと、ドライバーのみ1人乗車でも不快感は感じない。

このサスペンションにより、低速走行時も高速走行時も乗り心地をキープ。ボディからのギシギシ音も聞こえてこない。ちょっとの段差があるからって減速する必要はない。気楽に走れる。

プレマシーの乗り心地に関しては、ハーシュネスのシャットアウトを含めライバル比較でトップの性能と言える。ワンランク上の質感をもちつつ、価格は同程度。この点ではプレマシーは素晴らしい選択肢になる。

惜しい部分として、デコボコ道で急激に悪化するハーシュ。路面の状況によりノイズが一気に増える場面がある。コンパクトカーのような騒音レベルに変わる。ブッシュからのコトコト音も多少はある。乗り心地の良さを乗員に伝えるには、このコトコト音の削減が重要。コトコトいっていると乗り心地悪いような錯覚をしてしまう。
フラットな路面ではまずまずOK。ざらざらな路面このあたりは次の世代のプレマシーに期待したい。

静粛性など

試乗車に装着されていたタイヤは、「ダンロップ・SPスポーツ」。ハンドリングを重視した自動車が純正採用することが多いダンロップの銘柄で、ある程度は静粛性も考えられているタイヤ。
こんなタイヤが付いているプレマシー、タイヤからのロードノイズはそこまで大きくないのだが、トータルでの静粛性という面ではライバルより一歩遅れを取っている。なんといっても風切り音がうるさいし、外の騒音もそのまま室内に入ってくる。ちょうど耳障りな中低音〜中音が非常に気になる。エンジンもうるさい。

さらには、試乗車が4WDモデルだからかもしれないが、足下から駆動系からの様なうなり音も少し聞こえてくる。

もちろんコンパクトカークラスよりは静かだが、コンパクトカーに毛が生えた程度の静粛性といっていい。乗り心地が良く、シートも大きめ、ドライビングポジションにも問題がなく、この静粛性さえ改善されれば快適にドライブができると思うと非常に残念。

試乗:エンジンフィーリング

エンジンルームプレマシー4WDモデルのミッションは4ATになってしまいます(FFは5AT)。動力性能でも静粛性でも燃費性能でも、さらには快適性能でも、全てが少しずつ不利。合わせれば大きく不利。

また4WDモデルは車両重量が70kg重いので、男性一人が常に乗っている状態。いつも誰か乗っていると思えば、寂しくなくていいでしょ!?

エンジンのフィーリングとパワー感

エンジンについてはパワー感は控えめで質感も低いが、トヨタ・日産の実用エンジンには勝る。そんな印象。

エンジンの回転数に伴う振動は気になるレベルで乗員に伝わる。シートを通して体に振動が伝わってくるし、そこからくる印象はまわり方もガサツとなる。
具体的には、2000回転〜2500回転まではエンジンの振動は気にならない。しかしその後、だんだんと振動が盛り上がってきて(パワー感は盛り上がらない)、4500回転以上ではフロアも振動するほどの振動が伝わってくる。

特定の回転数で振動が増えることはないながら、回せば助手席に座っていても不快です。

音という面では、低回転では少しだけ低音が強調されている。輸入車のような感じの音がするといえばわかりやすいかもしれない。つまりうるさい。高回転ではもちろんうるさいわけだが、エンジン回転数が5500回転〜6500回転の間は快音がする。たくさんのメカニカルな音が重なって響きわたる、この響きが良い。良い音です。
プレマシーに試乗される場合は、ぜひこの帯域のエンジン音を聞いて下さい。

メーター(昼)メーター(夜)

ミッションについて

シフトパネルのイメージ

試乗車のミッションは4AT。今回の試乗車は4WDだからね、4ATになっちゃう。同グレードでも”FF”の場合は5ATになるので残念。

ミッションに関して。現在他車では一般的になっているCVTと比較すれば、通常のATの方が勝っている点が多いと思っていたが、乗ってみればこの4ATも普通に加速しづらい面が感じられた。

アクセル開度とスロットル開度に違和感があるこのプレマシー、これによって必要以上にスロットルが空いてしまうようで、ミッションはそれなりに高い回転数をキープしようとする。ちなみ車重が重いため、アクセルを大きく開けている感覚は薄い。
そしてアクセルをしっかり戻せば巡航状態になり回転数が落ちるのだが、ロックアップとロックアップ解除が敏感に行われ、一定の速度を保ちにくい。これはクルーズコントロールが欲しくなる。
ロックアップされるとエンジン回転が落ち、ロックアップが解除されればエンジン回転が上がる。トルコンを介することでトルクが増幅され、加速体制に入り、変速も素早くなる。

最近では加速中もロックアップする領域が多いATが主流だし、トルコンスリップも違和感ないものが多い。そもそもトヨタのATではこんなに違和感感じるロックアップ制御はなかった気がする。

変速レスポンスに関しては、シフトアップは標準的。アクセル開度が大きい時を除きショックも気にならない逆にシフトダウンはレスポンス悪い。ゆうっくりとダウンされます。減速中、手元で落とそうとする場合はとっても遅いなんてレベルじゃありません。

ワインディングでは、4速しかないということで、1速に落ちるのは概ね時速40km以下。2速ではだるいし、1速に入るのは低速コーナーだけ。また2速ホールドモードではギヤ比が合わないことが多く、Dレンジを使った方が早く1速に入って加速してくれる。

マツダ プレマシー (3代目)

マツダ

PREMACY (プレマシー)

試乗車は2グレードです

試乗車1

  • グレード:“20E 4WD”
  • 型式:CWEAW
  • 年式:2010y
  • 排気量:2000cc
  • エンジン:4気筒LF-VD
  • ミッション:4AT
  • 車両価格:210万円

試乗車2

  • グレード:“20Cスカイアクティブ”
  • 型式:CWFFW
  • 年式:2015y
  • 排気量:2000cc
  • エンジン:4気筒PE-VPS
  • ミッション:6AT
  • 車両価格:201万円

その他概要

  • ボディサイズ:4585/1750/1650mm
  • 車重:1580kg
  • 発売開始時期:2010年8月
  • 新車時価格帯:180万円〜235万円

車両型式

  • CWEFW - ガソリン2000cc
  • CWEAW - ガソリン2000cc4WD
  • CWFFW - スカイアクティブ6AT
当記事は「ヒラリー男爵」がお届けします
ヒラリー男爵

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マツダ・プレマシー

CWEAW - LF-VD 2000cc 2010年〜
55D23L

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ライバルと比較しての評価
エンジン質感 5段階評価

高回転で一瞬のきらめきを見せるも、使える場面は限定的。

駆動系質感 5段階評価

このATはちょっとアレ。

足回りの質感 5段階評価

プレマシーの意外な長所。

内装の質感 5段階評価

価格を考えればしょうがないって言えばしょうがない。

外装の質感 5段階評価

間違っても立派には見えない。お好みなら問題なし。

快適性 5段階評価

柔らかめな足回りが好印象。

運転しやすさ 5段階評価

うんうん。決して大きくない。

お買い得度 5段階評価

クルマ本来の魅力やきっちりさはクラス1レベル。それでいて安い。



シャンデリア?ブラックホール?リフレクターがキラキラするカーテシーランプ。写真では伝わりにくいが雰囲気がある。



上:昼間のシフトパネル。下:夜間のシフトパネル。
質感の「し」の字も感じられないシフトパネル部分。シフトノブを動かしたときにはギゴギゴ音もする。

センタークラスター

シフトセレクター(マイチェン後)

辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

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中古車購入にも役立つ自動車評価評論・試乗レポート。同価格帯で5段階評価。
「エンジン質感」「駆動系質感」「足回り質感」「内装質感」「外装質感」
「快適性」「コストパフォーマンス」

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試乗比較しにくい中古車購入の時こそ、中古車購入時にも役に立つレポートを送り続けて16年。これからもドライな試乗レポートでお楽しみ下さい。