デミオ(ディーゼル)P2/ミッションと運転感覚

自動車購入の試乗比較、中古車選びにも・マツダの特徴
自動車試乗比較・評論メンテナンス情報ヘッダー画像
乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2016年記事 マツダ デミオ(ディーゼル)
著:元自動車整備士&ヒラリー男爵)

デミオXD(ディーゼル)・試乗インプレ「2」

間違いいっぱいの自動車選びの試乗レポート。試乗車はマツダ・デミオ(4代目)。ディーゼルエンジンが登場し、新しいマツダらしさを強調する世代のデミオ。グレード「デミオXD・ディーゼル1500cc」

当ページは2ページ目です。「ミッションとハンドリングなどドライビング感覚」などを掲載中。

デミオ(ディーゼル)内装1デミオ(ディーゼル)内装2
マツダ
  • グレード:“XD”
  • 型式:DJ5FS
  • 車両価格:178万円
  • デビュー年:2014年10月〜

※内容は辛口評価です。試乗して購入の際のチェックポイントとしてお役に立てれば幸いです。

  1. 分割page - デミオ”XD” 「1-1」・エンジンと加速フィール
  2. このpage - デミオ”XD” 「1-2」・ミッションとドライビング感覚
  3. 分割page - デミオ”XD” 「1-3」・内装と視界、ドライビングポジション
  4. 分割page - デミオ”XD” 「1-4」・車内スペースと細かな点
  5. 分割page - デミオ”XD” 「1-5」・参考比較と総評

ページ内の一部画像はクリックで拡大します(ページ右の横長画像など)。

試乗:ミッション

シフトセレクター

ミッションは「ステップ式AT」とか「トルコンAT」とか呼ばれる伝統的なATの新世代版。マツダの旧世代4ATや5ATは全く良い印象が無かったのだが、このデミオと同世代のアテンザから始まった6ATはかなり印象が良い。

このデミオディーゼルと6ATの組み合わせはどうか?結論から言えばアニキ分達ほど良い印象は無かった。良い部分もあれば悪い部分もあるって感じかな。

CVTやDCTといった他形式のミッションと比較した場合の、ステップ式ATが持つ大きな長所、といえばまず、滑らかで自然な発進加速。ここは今一つ。ミッションがというよりエンジンがガラガラしており、時より大きな振動を出す。だから高級感ある滑らかな発進とは言えず。せっかくの6ATもトラックのミッションのように感じちゃう。
アクセラのガソリン1500ccと6ATでは、高級車みたいな発進が出来ただけに残念。

次に車速と回転数がリンクした自然な再加速。ここはそれなりには納得だけど特別良くはない。特に低回転域でオタンコなアクセルレスポンスがね、ミッションどうこう以上に気になってそれどころじゃない。ついでにモッサリ感の高いブロック状のデジタルタコメーター。

そして余計な事をしないドライバー優先の変速とポジションキープ。ここは大合格。様々な状況で、アクセルペダルの微調整でシフトポジションキープのまま走れる。もちろん積極的に走ればキックダウンもするけれど、ATといえど必要以上に変速せず、ドライバーに権限を渡してくれる。ちょっとしたアップダウンがある市街地など得意で、回転数キープで滑らかに走りやすい。同乗者も快適。

エンジンがね、「ここでもう少し踏んだら苦しそうな音出す」とかあるでしょ。それを感じないのも上手く合わさっている。上り坂で回転上がったり下がったりせわしないCVTとは全然違うし、唐突にガツンと来やすいDCTとも全然違う。

ギヤ比とか有効車速

ガソリンエンジンと比較すればやっぱり最高回転数の低いディーゼル。どうギヤを割り振っているのか興味津々だった。試乗時に意識してみれば1速2速は思ったよりショートで守備範囲が狭い。で5速6速は逆に思ったよりハイギヤード。ということで全体的には想像以上にワイドだった。

このクルマはシフトセレクターをマニュアルモードにすると現在のギヤポジションが見られるんだけど、街中ではだいたい3速。時速50〜60km流れる幹線道路で4速。市街地ではほとんどの時間を3速または4速で走る事になる。

じゃあ5速6速はいつ使うのかといえば、高速道路などという事になる。5速に入るのはおよそ60km/h以上。6速に入るのはおよそ80km/h以上

ドライバーによっては4速ATか、みたいな感じ。だけど変速回数が少ないおかげで、変にミッションを意識することがない。2〜4速の間は意識しなければ変速ショックもない。ほんとに普段は黒子。
高速道路に入るともちろん6速で巡航。ここで強い再加速が必要となると4速に落ちてもちときつい。合流とか速度によっては軽自動車のように加速しない。巡航はラクなんだけどね。

巡航中の回転数は大ざっぱにこんな感じ
  • 時速80km ・・・ 約1500rpm(ロックアップ後)
  • 時速100km ・・・ 約1800rpm(ロックアップ後)
  • 4速・時速50km〜 / 5速・時速65km〜 / 6速・時速80km〜

試乗:ドライビング感覚

マツダに期待するのはなんだ?走りの良さか??やっぱりあれだけ「人馬一体」とかCMしてるわけだからね。でも残念ながら、乗りやすいと感じだマツダ車は先代DE型デミオしかない(実際に購入した)。だからこれ、ついつい偶然の産物と評価してしまいたくなる。
このDJ型デミオもやっぱり、高速道路を除き走りにくいクルマだと思った。ハンドリングだってフィット並みのゲーム感覚。楽しさはドライバーが楽しく走ろうと”思ってこそ”と、ただそれだけ。高級感とか上級車感覚の前に、まずは走りやすいクルマを目指してくれ!全てのクルマに望むこと。

直進安定性について

ハンドル市街地での直進性、具体的には5速までの領域では、直進性がすこぶる悪い。ステアリング中立付近、反応が無いように感じられるところで、実はクルマがふらついている。ヒョコヒョコしてる感じなんだよね。修正時もクルマが反応を返してくれないから、カンで微調整の繰り返し。助手席から見ていてもドライバーが忙しいのがわかる。

加えて今度のデミオは車両感覚が掴みにくい。だから、車線の中でどこを走っているかが判断しにくい。これも直進性が悪く感じる原因だろう。

時速80km超、では運転しやすくなる

デミオのステアリングは中立付近の指1本分、無反応なようで反応している領域がある。だったらここをパワステで重くセッティングしてしまえばいいじゃないか!そんな感じで80km/hを越えると中立付近が重くなる。

するとあらビックリ。とっても直進がラクになる。100km/hで走る高速も実にラクラク。電動パワステのセッティング次第でクルマの印象は変わるね。ここは静粛性も高いし気持ち良い。

ハンドリングで感じた特徴

シャシーコーナーでハンドルを切った時の印象は、良い点が多い。良い悪いで言ったら「良い」。楽しいつまらないで言ったら「つまらない」。そう評価させて頂きます。

好ましい点

ステアリングを切り込んだ先の保舵力が高い。これは上級車感覚が強く、特に長いコーナーで安定感や落ち着きを演出。軽く手を添えていればいいから、クルマと対話できる。中立に戻していく時はそっちに切っていく感じ。マツダ兄貴分達と統一されたステアリングフィールが好ましい。

伸び側減衰力も強いサスペンションダンパーだから、ウネリのある路面でもクルマが安定。他のクルマが踏んでいけない道でもなんのその。またアクセル全開でもステアフィール変化は小さく、上記の様な形で曲がっていける。だから、次のコーナー入り口ではけっこう速度が乗る。

好ましくない点

ミニバンのようにワンテンポ遅れて曲がり出すハンドリング。先読みしていつもより早くから切り始めなければならない。
合わせてパワステの特性。中立付近の無反応領域っぽい部分、ここが軽くてその先が一気に重くなる。ゆっくり切り始めたい部分が重く、そぉっと切り始めにくいから、さらに反応が鈍く感じてしまう。ガシッと切るなら問題なし。

ゆっくり走る時もペース良く走る時も、ドライバーに情報を伝えてくれないサスペンション。良いショックアブソーバーだったら曲がり始める瞬間にほんの1mmとか、姿勢変化で教えてくれる。グラグラじゃなくゆっくりとした動きでね。
これは高級車だけじゃない。同クラスでも先代デミオは様々な情報をドライバーに与えてくれて、とっても走りやすい。サスが動くというのは乗り心地だけじゃなく、こんな部分でも重要。

試乗:快適性

乗り心地は悪いけど静粛性は高い。だから継ぎ目の少ない高速道路などではとても快適。デミオを実用メインで考えているなら、日常的に走行する道の路面、状態が良い方にオススメ。

乗り心地

タイヤ乗り心地は固め。あまり質の高いショックアブソーバーを使っていないようだけど、それを走行安定性重視に振っちゃってる様子。フロントは動き始めに少し減衰力のない部分があって、わずかにフワフワするんだけど、それもあってかガツン!という衝撃はそれほどでもない。ただ、「おふっ!」と声が出ちゃうほど揺すられるんだよね。昔の欧州車みたい。

フロントシート優先なのはスペースの取り方だけでなく乗り心地も一緒で、重量のあるフロントはどちらかといえば良い。逆にリアは固さがハッキリわかる。総合すれば乗り心地悪いと評価したくなる。

同クラス他車と比較すれば、やはり固いフィット(ベースグレード)よりは快適。ノート、スイフト、ヴィッツはマイルド。スプラッシュはより固いけどショックアブソーバーがもっと動いた記憶がある。

先代(DE)デミオはガツガツ衝撃があるけど、その先は動く。乗り心地もハンドリングもキャラクターは全く別物に変わったみたい。
また長距離ドライブした後に、体にフワフワ感が残るのは今回のデミオの方。同じ乗り心地良くないのなら、先代デミオの方が好感度高い気もする。

※ガソリンモデルは全然普通の乗り心地です。バランス良し!デミオ(ガソリンエンジン搭載車)

静粛性

静粛性は高い。いわゆるBセグメント、マツダの末っ子なわけだけど、そんなイメージよりワンランク上の静粛性を持っている。
これはクルマの遮音吸音やボディ剛性による音の伝わりにくさというだけでなく、ミッションの特性やエンジンノイズの特性などいろいろ合わさっての評価。

ただし、ディーゼルエンジンに起因するノイズや排気音は、決して気持ち良い快音とは言えず。ただただ、耳障りではないというだけ。「快音ならノイズレベルが高くても平気」という考え方と、「ちょっとくらい不快な音でも静に感じる方が良い」、そんな好みが明確なユーザーならすぐに評価が可能かと。

試乗中に特に良いと感じたのは、高速道路で100km/h巡航している時の静粛性。特に風切り音が気にならないんだよね。特徴的な排気音など、低周波数なノイズにうまく隠れる風切り音。ここら辺は音質コントロールの妙かもしれない。

アクアと静粛性を比較したら?

田舎道ではアクアと燃費が近いデミオディーゼル。静かといわれるハイブリッドのアクアは絶好のライバル。じゃあ静かで立派なクルマに感じるのはどっち? と聞かれれば答えはデミオ。ディーゼルの音が如何に不快だと言っても、アクアで聞こえる工業用機械みたいな音よりは100倍快適。

アクアで聞こえるノイズは例えばインバーターが出してるような音とか、その他補機類からの音もピーピーウィンキューとかそんな感じw 虫を追い払う音があるように、人間が逃げたくなるような音。プラス、ガッタンゴットンもすごい。

参考:トヨタ・アクア試乗レポート

※2017年にマイナーチェンジしたアクアは、あちこち良くなってます。上のアクアはデビュー直後のモデルの印象。こっちはブレーキング時くらいしか、電子音が気にならず、日常での乗り心地はびっくりするほど良質。

参考:トヨタ・アクア(2017マイナー後)試乗レポート

同価格帯でもっと静かなクルマを望むなら?

車両価格150万〜200万円の価格帯で静かなクルマが欲しいなら、とっておきのクルマがある。それはトヨタ・カローラ。このデミオと同世代のヴィッツ系プラットフォームになってからのモデルね。
カローラというとやはり車格ピラミッドの一番下。静粛性は車格で決まる部分があると思ったけど、このカローラはアニキ分を越えちゃってw 他車もこのレベルになっていくんだろうけど、現在オススメできるのはカローラ。地味で恥ずかしいとか気にならない方にぜひ。

参考:トヨタ・カローラ試乗レポート

デミオ(メーター・昼)デミオ(メーター・夜間)

扱いやすいブレーキ操縦性

ペダルレイアウトデミオのブレーキは立派!そして扱いやすい!一つはペダルのフィーリング。奧にいくに従って踏み込み剛性が高くなるペダル。一つはジワッと強く踏んでいれば介入してこないブレーキアシスト。また一つはサスペンションダンパーの減衰力が高いからジワッとフロントが沈んで、リリースでは自由にゆっくりと戻す事が容易

これはクルマが好きな方なら納得のブレーキでしょう。でもその分、フルブレーキには足のチカラが必要で、ドライバーによっては目一杯踏めない可能性もある。ここはディーラー試乗時に出来たら確かめたい部分。同乗営業マンに一言断れば、4輪にABSが効くほどのブレーキを試すことも可能だと思う。

このあたり、ガンガンにブレーキを使う方でも、もしかしたら足が疲れるかもしれない。それだけカッチリしているという事。一応、ディメンション的に当然だけどフロントは大きく沈むし、たまにタッチが敏感になる場面もあった。しかしそれくらいの弱点はあって当然。他車よりはもう全然、運転が好きな方に合わせたブレーキといえる。

なお、最大ブレーキ性能でいえば、フロントが沈みにくくリアも沈む大きな車種にはかなわず。リアブレーキが効かせられるからね。この手のクルマはしょうがない。

マツダ デミオ

マツダ

demio (デミオ)

  • グレード:“XD”
  • ミッション:6AT
  • 型式:DJ5FS
  • 年式:2015年モデル
  • 新車時価格:178万円

「元自動車整備士」監修、「ヒラリー男爵」執筆でお届けさせて頂きます。
元自動車整備士ヒラリー男爵

系列サービスでご紹介中!

「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト

系列サービスでご紹介中!

法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。審査無し?
セディナなど法人ETCカード

インターネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー



ペダルレイアウトは右足で操作することが考えられている。普通のFF車より、普通のFRより、ちょうど良い位置といえそうだ。


夜間のシフトセレクター照明。視認性高く色合いもキレイ。


リアのルームランプにスイッチはなく、フロントスイッチに連動。


給油口の蓋(フューエルリッド)はここで開閉する。慣れるまで間違えちゃうかも。

乗り比べがしにくい中古車購入時こそ、辛口の評価と比較をぜひ!
同価格帯他車との相対評価を5段階比較で!

自動車クルマの評価評論・比較レビューの間違いいっぱいの自動車選び。単純明快な5段階評価を続けています。
「エンジン質感」「駆動系質感」「足回り質感」「内装質感」「外装質感」「快適性」「コストパフォーマンス」

感じた点をハッキリ、長所短所を明確に!

ホンネを書けない?自動車評論家さま、閲覧者さま減少が怖いウェブ制作者。私達はアクセスして頂くために率直な印象表現を心がけます。
比較のポイントをpickup&評価。”言いたい放題こそ信用出来る”をモットーに。

総合サイトマップ 間違いいっぱいの自動車選び 当サイト記事の転載を禁じます。
中古車購入時にも役立つレポートを送り続けて16年。そして最新記事が最良です。