ホンダ・フィットシャトル/試乗レポートと評価

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乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2013年記事 ホンダ
フィットシャトル 著:ヒラリー男爵)

フィットシャトル・試乗インプレッション

間違いいっぱいの自動車選び、ホンダ・フィットシャトル(GG7)の試乗レポート。グレードは「15X」。広い居住空間をウリにしたコンパクトカー「フィット」の実用性をさらに便利に。荷室が拡大されたワゴンタイプ。コストパフォーマンスや走行性能は如何に??

フィットシャトルのインパネ(昼)フィットシャトルのインパネ(夜)
ホンダ
  • グレード:“15X”
  • 型式:GG7
  • 車両価格:161万円〜
  • デビュー年:2011年6月

試乗車概要

ホンダで最も有名なモデルといえばフィット。そのフィットのワゴン版がフィットシャトル。フィット1500ccをベースに全長をストレッチさせていますが、延長された長さは実に51センチ!うちわけはリア部分で33センチ、フロント部分で18センチが延長されています。

どうやら、リアだけ延長するとボディスタイルが崩れるということでフロント部分も延長されたみたいですが、ここまで大きく変わっていれば、軽薄に作られただけのワゴンとはいえません。価格に見合った車格感を、エクステリアからも感じます。

一方でクルマ本来の内容を評価すれば、Bセグメント以上Cセグメント未満。車重も軽いしホイールベースは素のフィットと同等。走行性能に至ってはまんまBセグメントコンパクトカーという感じです。

今回の試乗車は登録から1年以上経過し、走行距離が2万キロ弱。なので新車に近い状態というよりも、高年式中古車という状態です。フィットシャトル・ハイブリッドの方は新車を試乗していますので、その辺りの比較も交えてお伝えします。

フィットシャトルのキャラクター

フィットがフィットシャトルになり、全長が51センチ伸びたのにも関わらず、ホイールベースはそのまま。つまり単純にリアの荷室部分が拡大されています。計測してみれば延長された分の約30センチ程度、荷室の奥行きが増えています(おおざっぱにいってフィット70センチ・シャトル100センチ)。

これはつまり、バンのように使って下さいということですね。大きな荷物も運べます。
室内の乗員スペースは基本同等。なんですが、単純にバンとはいえない差別化もされています。各部がリファインおよび装飾され、フィットの上級グレードのように演出されています。

バンのように作られたんだけど豪華な演出もされている。1粒で2度美味しい系ですね。

素のフィット1500ccと比較すれば価格差は約15万円。この15万円でエクステリアもインテリアも立派になり実用性もアップ。フィット1500ccと比べればバーゲンプライスといっていい!とはいえシャトルが割安かと言えばそうじゃないんで、素のフィット1500ccが割高という結論に。

内装について

内装のイメージインパネ全体のデザインとしてはコンパクトらしい造形で、開放感を強調している感じ。細部を除けばフィットと同じ形状に見える。
細部の違い、シャトルではメッキパーツが追加されたり、ステアリングのスポーク部分が塗装されたり、シフトパネル部分がゴージャスになったりと差別化されている。

同世代のホンダ車は内装のデザインが凝っていて、部品点数も多そうなモデルが多いが、やはりこのフィット系もそう感じる。どこかといえばメーターパネル。メーターを囲むフチが立体的な形状をして色気を出している。メーター自体は平面的だけど常時点灯式(アクリル部分がブラックアウトされていない)でワンランク上のイメージ。

この立体+平面+常時点灯、メーター周辺を助手席座面あたりから見上げれば、なかなか満足できるデザインに見える。のぞき込んでニヤニヤしないようにご注意を。

ドアトリム(内張)に関しては相変わらずの間抜けさをキープ。色が変わって上質になったとかいうより、内張がない方が美しいとさえ思えるあのデザインは何とかして下さい。それから各スイッチ、ボタン表面の材質の悪さは、100円均一の何かを触っているよう。押し心地も良いモノではない。
ラゲッジスペース及びスイッチの優れた点は後述。

シート表皮はコンビタイプ

前席シートフィットシャトルの室内で一番大きく変更された部分といえばこのシート。フロント・リアともに、フェイクレザーとファブリックのコンビタイプになった。このコンビネーションはサイドのすり減りが目立たず、体も滑りにくいと機能的にも完璧。パワーシートの付いていない本皮シートと比較すれば、こちらの合成コンビシートの方が機能性は上に思える。

シートは薄めで柔らかめながら、コンパクトカーのライバル他車と比較すれば座りやすい。とって付けただけのシートとは違う。初代フィットのとにかくゆったりしたシートとは変わり、肩部のサポートはなくなり下部のサポートは強くなった。これにより、リアシートの開放感はアップしたと思う。

試乗:走行性能について

タイヤとホイールシャトルの走行性能に関しては特別優れているタイプではない。むろん、この項目に対しての優先順位は低いだろうし、それを求めるクルマでもない。興味なければ読み飛ばして下さい。

シャトルを試乗して気になるのは、一つは直進性の悪さ。リアの何かが弱いのかなんなのか。よほど集中していないと真っ直ぐ走ってくれない。1人で走行中はいいけど同乗者がいると神経を使う。FFなのに駆動力を掛けていてもビシッとしてくれない。
7型ゴルフが勝手に車線中央を走ろうとするのに対し、シャトルは勝手に左右に寄ろうとする。

もう一つはフロントショックアブソーバーの柔らかすぎなど、滑らかに走りにくいのが気になる。アコードハイブリッドなど柔らかくても走りやすいのだが、そういった車種とは何かが違う。
具体的には、軽いアクセルOnでノーズが伸びようとし、アクセルOffでノーズが沈む。この感触が日常運転で伝わってくるほど。急発進急停止は非常時限定です。

モード切替スイッチ、基本的にノーマルモードの方が走りやすいけど、アクセル操作によってギクシャクする場面もある。この点で言えばエコモードにした方が走りやすいこともあるけどペダル踏み込み量が大きくなり疲れやすいという一面も。シャトルでは変化量が大きいので、実際に試乗される場合はぜひモード切替を試してみて下さい

ステアリングを回した感触は良い

ステアリングは軽い。回し心地は初代フィットからは大きく進化しているし、二代目フィットと比較してもシャトルのほうが好ましく感じる。ハンドルが戻る反力がいくぶん弱まり、質感が上がっている気もする。タイヤサイズや車両重量の違いだけでなく、もしかしたらパワステ関連ユニットに違いがあるのかもしれない。
ここはBセグメントというよりCセグメントのような感触。

もう一つ、筆者的な感覚(手が女性サイズ)ではステアリングが握りやすい。断面が平べったく、親指を中に入れない持ち方でサクッと握れる。フィットファミリーはだいたいこの感覚です。

ブレーキについて

ペダルレイアウトブレーキ、ここはホンダ車全般で優れている部分。ブレーキのタッチは良く、かつ適度な踏み力剛性。日常でのブレーキは扱いやすい

ワインディングでのブレーキでは、フロントサスの沈み込み速度が早いから、瞬間的に最大制動力を出すようなブレーキは苦手。余裕を持ってジワッと踏み込み、余裕を持ってジワッとリリースしたい。だからブレーキで必要な距離は長めにどうぞ。

ABSを作動させる緊急ブレーキ。こちらもタイヤの恩恵だろうか制動力はまずまず。ブレーキ掛けた瞬間にフロントは一気に沈み込むけど、リアサスは想像するほど伸び上がらず。そういやテスト時はガソリン満タンだった。
感覚としては ブレーキの時間が長くなると止まりにくくなる感じ。軽自動車のフルブレーキと同じような感覚で、停止までフルブレーキを続ければ途中から制動力が物足りなくなる。もしかしたら速度に合わせてペダルを緩めた方が良い結果に繋がるのかもしれない(今回未チェック)。

目一杯ブレーキペダルを踏んでABSが効いた際、ペダルにはのこぎりのギザギザみたいな反動が返ってくる。もしかしたら試乗車のブレーキローターは歪んでいたのかもしれないし、パッドが開いていた可能性も否定できず。

フィットシャトルのメーター(夜)フィットシャトルのメーター(昼)

コクピットの各種スイッチ

コクピット周りのスイッチについて。
なんとなくでも見ておけばディーラー試乗にお出かけの際に役立つかもしれません。

スイッチ1スイッチ2

写真左はエアコンのスイッチが8つ、4x2のカタチでレイアウトされています。機能的には風量や温度など一般的なもの。このスイッチ、触り心地は極悪ながら、運転中でも操作がしやすいんです。
スイッチ自体が比較的高い位置にあるのが一点。スイッチごとに切れ目に区切りがあるのがもう一点。これにより指先の感覚で押す場所がわかります。縦方向のミゾは工作上のチリかもしれないけど長所。

写真右、「1」の部分はドアミラーのコントロール。「2」のスイッチは左から横滑り防止装置OnOff、エコモード切替、ヘッドライト光軸調整。となっています。

ホンダ フィットシャトル

ホンダ

fit shuttle
 (フィット シャトル)

  • 試乗グレード:“15X”
  • 年式:2011年
  • 型式:GG7
  • 新車時価格:165万円

概要

  • 排気量:1500cc
  • ボディサイズ:4410×1695×1540mm
  • 車重:1150kg
  • 発売開始時期:2011年6月
  • 新車時価格帯:161万円〜

車両型式

  • GG7 - FF駆動
  • GG8 - 4WD駆動
当記事は「ヒラリー」がお届けします
ヒラリー男爵

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ライバルと比較しての評価
エンジン質感 5段階評価

普通の実用車エンジン。

駆動系質感 5段階評価

走りやすく音も少ない。走行中ギクシャク感が顔を出す。

足回りの質感 5段階評価

柔らかいのに衝撃は大きい。特にリアサスはドカドカと腰に来る。

内装の質感 5段階評価

さすがにカローラより高めなだけのことはある。

外装の質感 5段階評価

素のフィットよりグッと大きくなりました。

快適性 5段階評価

フロントシートは普通に許せる。

お買い得度 5段階評価

フィット1500cc買うならシャトルも有り。一方で上級クラスとも差はわずか。



スイッチについて、詳しくは本文参照。



シートは合成革xファブリックのコンビタイプ。


タイヤの銘柄は「ダンロップSPスポーツ2030」というもの。しゃかりきのエコタイヤよりアタリは柔らかいと思う。

乗り比べがしにくい中古車購入時こそ、辛口の評価と比較をぜひ!
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