フィット(GK3)/乗り味と快適性

自動車購入の試乗比較、中古車選びにも・ホンダ
自動車試乗比較・評論メンテナンス情報ヘッダー画像
乗り心地や燃費、エンジン質感評価・間違いいっぱいの自動車選び
 

(2015年記事 ホンダ フィット13G
著:元自動車整備士&ヒラリー男爵)

ホンダ
  • グレード:“13G”
  • 型式:GK3
  • 車両価格:130万円
  • デビュー年:2013年9月〜

フィット(3代目)・試乗インプレ「2」

間違いいっぱいの自動車選び。試乗車はグッとレベルアップした3代目フィット(GK3)の試乗レポート。グレードはベーシックな「13G」。約130万円という価格が大いに魅力なこのクルマ、フィットRSに続いての試乗です。

当ページは2ページ目です。 「乗り心地や静粛性、ハンドリングなど乗り味」などを掲載中。


  1. 分割page - フィット試乗「1-1」・概要と内装・エンジン・ミッション
  2. このpage - フィット試乗「1-2」・乗り心地など快適性とハンドリング
  3. 分割page - フィット試乗「1-3」・リアシート快適性
  4. 分割page - フィット試乗「1-4」・他車比較や燃費の話題と評価総合
フィットのインパネコクピット2

試乗:快適性について

センタークラスター

「1台で全てをこなす」をコンセプトに掲げるフィット。高いレベルでコンセプトを実現しようする姿勢は様々な部分から伝わってくるし、試乗していれば良いと思える部分はいっぱいある。煮詰め不足とか不可解なコンセプトとか、微妙な商品が多いというホンダ車では特別に好感を感じる。

フロントシートで、試乗した感想としては、ちょっと気になる大きな弱点がある。やはり現時点では、この価格このボディサイズで何でも満たすは少々難しいんじゃないのかな。クルマって上級車種ほど、相反する部分のレベルが高いからね。

快適性に致命的な弱点

広さをウリにした実用車として、やっぱり重視してもらいたいのは快適性。それがこのフィットは極端に走行安定性重視。快適性という言葉に含まれる様々な要素がきついきつい。硬い渋いでガツガツなだけじゃなく、細かな振動から大きな振動までガタガタブルブルが終始止まらないといっても過言じゃない。

もうね、1台でなんでもできるって、サーキット走行までこなすって意味なんじゃないかと。実際にこのままミニサーキットに持って行けそうだし、バランスは快適性よりそっちに寄っている

渋いダンパーかつ減衰力高い、それからえっとw

サスペンション初代、2代目と続いたフィットらしい独特の弾み方は影を潜めた。フィットらしい独特の不快感であったピョコピョコしたハネ方を感じる事はなくなり、グッと普通らしさがアップ。フィットだからこその大きな弱点は一つ消えたと言える。

しかしまた違った不快感を持ってしまっている。日常での乗り心地が無視されている。サスペンションのショックアブソーバーの減衰力が強くなり、ストローク感がない。特に縮み側の減衰力が高すぎるんじゃないですか。

イメージだけど多くの国産車は質を無視したショックアブソーバーが使われる。フィットもこの価格だからそれに文句はない。でもそうしたショックアブソーバーって、あえて初期の減衰力を落としたり、渋さを上手く生かしているような感覚だったり、弊害はあるにせよ、普通の人の普段使いで不満がでない程度にバランスされているように思う。

またさらに、サスペンションのゴムブッシュもダイレクト感が重視されたタイプ。これの良さはハンドリングや路面インフォメーションのフィードバック、しいてはドライバーズ的な質感に繋がるわけだけど、フィットって誰のためのクルマだろう?たしかコンセプトに、「世界中の多くの人が・・・」ってあるよね。
フィットって趣味性を重視するキャラクターなのか?やっぱり個性的。

カッチリ感重視のボディ、ダイレクト感重視のブッシュ、ストロークしないサスペンション。これら組み合わされば衝撃がダイレクトなのは素人でもわかる。試乗すれば細かな振動でシートまでブルブル、大きな振動はガツンガツン。どこでもいいからしなやかさが欲しい!

静粛性について

静粛性を他のコンパクトカーと比較すればフィット「13G」は良くもナシ悪くもナシ。単純に”静かさ”で考えれば普通という感じに。ホンダ車が競合他車と同じくらい静って、これは褒めてもいいかもしれない。

これだけではアレなので、もう少し感じた事を上げてみると、エンジンノイズは特徴的で、どちらかといえば耳に付く音質。だから音圧レベルとか騒音レベルに出てこない賑やかさがある。逆にこれによって、CVT関連と思われる音は気にならず。

それから同じフィットと言っても、実はベースグレードと上級グレードでは静粛性レベルが異なる。これは他のコンパクトカーでも一緒で、例えばフィットの場合、1500cc搭載車とかハイブリッド車を買った方が静かで快適。フィット「RS」では「13G」と比較し、嫌みのある音が軽減されていると感じる。

ここをディーラーでチェックするならリアシートがわかりやすい。それからもし、詳しくなさそうな営業の場合、個人の思い込みによる不確実な助言を頂く可能性も否定できず。試乗車に複数グレードがあることは少ないから、不安なら他グレードは他の店舗で試乗をぜひ!

試乗:コーナーリング感覚など

ステアリング快適性より走行安定性を重視されたようなフィットだから、やっぱり安定感は高い。そしてハンドリングに対するレベルも高い。ハンドリングに対するフロントセクションの剛性感なんて輸入車と比較できるレベル。ここはメッチャすごい。

クラスでは別格!正確なハンドリング

ちょっと気持ち良く走るペース、そんな時はハンドルを操作する量に対する正確性は十分に高い。流石に快適性を犠牲にしてるだけのことはあるし、ブッシュなどが硬ければボディ剛性が高いのと同じような感覚を受ける。

ハンドルを切ることに対するノーズの反応は基本的にキビキビとした味付けじゃない。それでいて、コーナーでハンドルを切り込んだ先、ハンドルを切ってる状態からのほんのわずかな操作に対して、しっかりフロントが反応する。

頭の中でイメージした通りに舵角を決め、ちょっとイメージしたラインと異なれば同乗者にわからないように微調整。こんな乗り方なら存分に腕を生かせる。なにも限界性能だけがハンドリングじゃない。フィットにはそれだけのハンドリング性能がある。

逆に言えばラフな操作というか、最初の舵角までの切り込む量やスピードが安定していなければ、コーナーリング中に無駄な挙動が増えるわけで、クルマがラフな動きを許容しなければドライバーが成長する、かも。

繰り返しになるけどこれはカリカリに走って分かる特徴じゃない。普通に走って感じる特徴です。

クルマのレベルは高いけど、官能性能は今一つ

フィットのハンドリングに対する剛性感は高い!その反面リアのブルブル感など弱い部分が目立っちゃうけど、とりあえず置いておく。とっても気になるのは、ドライバーが感じる走りにくさとか、チープな感じとか、性能と関係ない感覚的な部分

どんなところ?感覚的な部分だけど誤解を恐れずに上げてみる。

一つはクルマからドライバーに伝わるインフォメーションのわかりにくさ。

今回のフィットもやはりココが問題。ドライバーが動作を起こしたら、何かのシグナルを送りつつ車体が反応して欲しいもの。目に見えない何かほんのちょっとで良いんだよね。
例えばハンドル切ったら、ステアフィールの変化とか、フロントロールしてリアロールしてとか、ほんの1mmでも2mmでもいいし、ヨーが立ち上がる瞬間になにかこう、欲しいところ。

ドライバーはインパネの傾斜を目で見て判断するワケじゃない。スキーやスノボは重心移動のフィードバックを全身で感じるでしょ。良いクルマはあんな感じ。いつでも快適だし楽しいし疲れない。何も情報なく曲がるならそれはゲーム感覚。

フィットはクルマ酔いしやすいという方がいらっしゃる。実は筆者も、ハンドルを握っていても酔いそうな時がある。そのサスペンションセッティングから、いつもより少し速いペースで曲がってるのかもしれないし、何か他の理由があるのかも。

また一つは単純なハンドル回し心地と、挙動も含めたステアフィール。

まるでローキャスター軽自動車のようなハンドルの回し心地。切り始めから安っぽい感触で、初期の電動パワステのような印象がある。おいおいホンダと言えば自然な電動パワステ、ウリだったんじゃないのか?最近じゃトヨタだって、切り込むに従って重くなる味付けしてるんだぜ!と突っ込みたくなる。

舵角キープ中はステアリングの保舵力が弱く、ちょっと落ち着き足りず。質感高いクルマは軽くハンドル触ってるだけでラインをキープする。

そこからステアリングを中立に戻す瞬間は、クッと強い。初代フィットからの特徴かな。挙動変化は最初の一瞬こそ全力の丁寧さが必要。ちょっと気を遣う。

上級車に似てる程のフロント剛性感

フロントタイヤ上記のような感じなんで走りにくい。しかしやっぱり機械的なレベルの高さは素晴らしい(2015年現在)。そういえば最近、ほかでも似たようなハンドル握ったのを思い出した。

それはマイナーチェンジ後のトヨタSAI。マイチェン前はただただ安っぽい乗り味だった。マイチェン後はいろいろ代わり、走りにくいけど機械的なレベルは高いというハンドリングに。このSAIを運転していると「ちょっと欲しい」「やっぱいいや」がセットでリピートw

もちろん総合すればSAIの方が立派。車両価格が400万円弱だったりするからね。でも130万円のフィットが、同じような立派さを持っているとすると、やっぱりフィットは凄いよね。そして惜しい

同じホンダならアコードハイブリッド!先進性の高さばかりがフューチャーされるクルマだけど、実は快適性も走りやすさも十分なレベル。
同じホンダディーラーだから、気になったらフィットと合わせてアコードも試乗してみれば、参考になるかもしれないよ。

アクセルワークはラク

アクセルペダル唐突感ない発進加速が出来る。地味だけどフィット3の長所だ。コンパクト〜ミドルクラスって、乗員に無駄な揺れを与えないように加減速に神経を使う車種が実に多い。今まで販売されたこのクラスって、エンジンやスロットル、ミッションの制御が、”滑らか”という方向を向いてないよね

その点フィット3は凄い。スロットル特性は早開きでトルク感を感じさせやすいタイプだけど、エンジン特性やCVTプログラムで上手くバランスされているよう。想定外の唐突さがない。だから渋滞中だってラクチン

スロットル特性とかコーナーリングとかって、ガンガン走る時の用語みたいなイメージかもしれないけど、もちろん普段使いでとっても重要な用語。ドライバーも意図しない挙動がでるクルマだと、同乗者はもっともっと不快。そもそも気持ち良く運転出来ないでしょ。
現状では完璧なクルマはないけど、出来る限り人間と一体化したような加減速ができるクルマに憧れる。

そういえば最近のホンダ、ホンダと言えば煮詰め不足や不完全見切り発車がいわれている。だけどこのフィットはどうだろう?発進と弱い中間加速では無駄な神経を使わなくて良いようにまとまっている。同乗者いたら滑らかな運転はとっても大事。

メーター(昼間)メーター(夜間)

もし購入したら、試したい”これ”

フロアフィット3の乗り心地において、どこかに暖糾地帯が必要だとすると、ぜひ試してみたいことがある。それは「サスペンションブッシュの1G締め」といわれるやつ。

これはブッシュを動きやすい状態で締め付けることで、若干のダイレクト感と引き替えに、日常での細かな乗り心地を大きく改善。フィットの場合「13G」には向きそうで、最初の5mmだけ極端に弱い「RS」ではやらない方が良い可能性高し。

筆者はこれ、けっこう試している。ホンダだとプレリュードや旧フィット。そして最近ではジェイド、なんと工場のラインから1G接地状態での締め付けを行っているらしい。これはプラシーボではなかった証明にw

D.I.Y.で作業されるなら、こちらで少し取り上げています。
デミオのサスペンション交換と1G状態での締め付け

ホンダ フィット

ホンダ

fit (フィット)

  • テストグレード:“13G”
  • ミッション:CVT
  • 年式:2015y
  • 型式:GK3
  • 新車時価格:130万円

「元自動車整備士」監修、「ヒラリー男爵」著でお届けさせて頂きます。
元自動車整備士ヒラリー男爵

系列サービスでご紹介中!

「自動車保険一括見積り」の比較。見積もりはメールか郵送で安心。
保険一括見積りサービスの比較サイト

系列サービスでご紹介中!

法人、個人事業主の「ETCカード」。複数枚契約が可能。審査無し?
セディナなど法人ETCカード

インターネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー



ペダルレイアウトは普通に国産コンパクトカー。左寄りです。

フロントシート


フューエルリッド(給油口のフタ)を開けるレバーはここ。


ここだけ見ればランボみたいw

辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

仕事柄ホンネを書けない?自動車評論家さま。対して閲覧ユーザー減少が怖い私達ウェブ制作者。
私達はアクセスしていただくために、ユーザー様のお役に立てることを優先します。

自動車のイメージ
長所短所を明確に、辛口評価(言いたい放題)
中古車購入にも役立つ自動車評価評論・試乗レポート。同価格帯で5段階評価。
「エンジン質感」「駆動系質感」「足回り質感」「内装質感」「外装質感」
「快適性」「コストパフォーマンス」

総合サイトマップ 間違いいっぱいの自動車選び http://car.oka-hero.co.uk/ 当サイト記事の転載を禁じます。

試乗比較しにくい中古車購入の時こそ、中古車購入時にも役に立つレポートを送り続けて16年。これからもドライな試乗レポートでお楽しみ下さい。