シビックハイブリッド 自動車比較・評論

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(2012年記事 ホンダ
シビックハイブリッド-セダン 著:ヒラリー男爵)

ホンダ・シビックハイブリッド・インプレッション

今回の辛口比較・評価評論のターゲット試乗車は、8代目となるホンダ・シビック(ハイブリッド)。今回は従来までのシビックより大きく立派になって、お値段も立派になって、その分走りの余裕も増しての登場。
シビックという名前からはハッチバックボディも想像されますが、日本でラインナップされるボディ形状は現在、セダンのみの展開です。

ホンダ
  • グレード:“MX(ハイブリッド)”
  • 型式:FD3
  • 車両価格:245万円
  • デビュー年:-

シビックと言えば

本田技研工業

10年前、20年前、いや30年前、正確にどれくらい前かわかりませんが、シビックは元々フィットクラスのポジションでした。100万円程度という価格がウリのモデルがラインナップされ、排気量は1300cc、つまり元々は低価格がウリのコンパクトカーだったわけです。
一方でボディバリエーションとしては5ドアがあったり、セダンがあったり、クーペがあったりと、バリエーション豊富なクルマだったわけです。
これはちょうど、今のフィットファミリーと近いものがあるのかもしれません。

クルマはモデルチェンジごとに少しずつ立派に豪華になっていくのが基本(一般的な試乗レポートはそこを褒めるのが基本)。ユーザーには代換えして貰いたいはずですから。
同時に値段も少しずつアップしていきます。
自分で乗ったクルマには愛着心が沸きますから、同じ名前の新モデルには興味も一入。そうしてユーザーと共に年をとっていくのがモデルチェンジの訳です。

ボディもエンジンも車格も大きくなった

シビックもこのモデルでは、通常エンジンの排気量は1800cc、全長はさほど長くはないけど横幅は1750ミリに。これ、もう少し大きくなれば一昔前のアコードのポジションになっちゃう。価格だって200万円クラスになりました。

つまり、シビックと言えば低価格なクルマというイメージを持ったまま、価格だけ高くなってしまった。(これはアコードも一緒)。実際に新車を購入する際には、これは大きなデメリットの場合も。それを補うだけのメリットがあるかどうか?がポイントです。
どうせ大枚はたくなら、ブランド感だって気になりますよね。

偉大なるカローラとの違い

ユーザーと共に年を取ってきたカローラ。シビックのライバルでもあります。カローラの何がすごいかって、それは自身の車格とポジションをわきまえ、できる限り価格をキープ。サイズもキープ。迷いがありません。
このままユーザーと共になくなっても別にいい、そんな割り切りがあるのかもしれません。

シビックは大きくなったり小さくなったり。売れればコンセプトキープ。売れなければコンセプト変更。落ち着きがありません。上記の話の延長ですが、カローラがよくてシビックがダメな点です。

参考:カローラ(2012年デビューのE160系)

シビックにご自慢のモーターを追加したハイブリッド

シビックは昔ながらの価値観のクルマですが、代換え需要に合わせてモデルチェンジするだけでなく、昔から実験的な装備(変態装備)を付けて登場するのが特徴でもあったわけです。それが今回はハイブリッド。

シビックハイブリッドはパワーユニットが「1300cc+モーター」のハイブリッド式。電池も積んでおり回生充電もしてくれるとのこと。
電池はトランク奥の内張を剥がすと見えますが、非常にコンパクト。そのためトランクは、このサイズのセダンとして特別問題ない奥行きを確保。フロア高だって普通。これはトヨタのハイブリッドとの違いで、優れている点に上げられます。

内外装のパッケージングについて

シビックセダン・内装イメージセダンには車格とステップアップというピラミッドがあり、ある程度はクルマの全長で決まる部分があります。
(これはセダン離れの原因の一つといわれる)。

シビックは全長が4500ミリちょっととミドルクラス。ワールドワイドな言い方をすればCセグメントでしょうか。そのくくりの中で、今回ホイールベースが延長されたのと、コンパクトカー風なモノフォルムを採用したことで、ご覧の通り外観デザイン的にはお間抜けなセダンとなっています。

スタイルの悪さは小さいセダンの宿命。割り切るしかありませんが、その分、フロントシートの開放感は上々。インパネの奥行きがあるのはいいことです。ドライバーズシートに座った感じはいかにも現代風のセダンなので、特別問題もありません。

今回のシビックハイブリッドのインパネ(インストルメントパネル)は、横に広い水平基調。これが想像以上に横幅のゆとりを感じさせます。またFFの為、インパネセンター下部に余計なものがないので、水平基調を際立てます。

インパネのデザイン自体は、ちょっと未来的な印象。奇をてらったといってもよく、トヨタ的なノーブルな上質感はありません。ホンダらしいといえばホンダらしいデザインとなってます。

それから、モデルによって内装下部の色合いがベージュになりますが、これが黄色が強い強烈な色合い。それでいて安っぽさも感じさせるシボ(模様)なので、かなり好き嫌いは分かれると思います。

リアシート背もたれについて

トヨタのハイブリッドである、プリウスSAI、レクサスのHS250やCT200の欠点はリアシート背もたれが立っていること。非常に安っぽさを感じさせます。
特にSAIやHS250はどうしようもないクルマに割高な価格が付けられていますが、こんなところも安っぽさを感じさせる点。非常に小さなクルマのようです。

その点シビックハイブリッドのリアシートでは、普通に寝ています。ゆったり座れます。これはシビックハイブリッドの大きな利点。素直に優れた点です(角度は厳密に測った訳じゃなく、総合的な印象)。

ご参考までにSAIはナビゲーションが標準のため、実質的な価格差は50万円強。場合によっては試乗・比較の対象となると思います。
※SAIやプリウス、マイナーチェンジで価格が大きく上昇しました。

試乗タイム

シビックハイブリッドを運転すると、ハンドリングはよく言えばクイック。悪くいえば少々安っぽい。逆に言えば、小さいクルマと同じようなセッティングは、人によってはメリットと言えるかもしれない。
昔のシビックとは比べられないほどボディの剛性感は感じるので、もう少しカッチリまたはシットリとしそうなものだが、そうではないらしい。

また動力系は普通のガソリン車と大きな違いはないといってもいいかもしれない。モーターのアシストは感じるし、巡航時のエンジン回転数も低めなのだが、メーターパネルにはなんとタコメーターが!
今までのガソリン車と同じように乗れるのが、シビックハイブリッドの良さといえば、十分合格点です。お年を召されたお父さんやお母さんも運転されるなら、プリウスより全然わかりやすくていいと思います。

アクセルレスポンスという点では、少々鈍いという評価をしなければならない。ミリ単位のアクセルワークに答えてくれるかどうかといえば、そこまでトルクに余裕はなさそうです。
モーターのパワーが追加されたことで、極低回転ではそれなりの恩恵を感じるけど、流れの良い場所を走っていればそれほど違いはわからず。

乗り心地や静粛性

ボディのカッチリ感は段差を越えた時にも感じさせてくれ、なんだかシビックらしくないと思うほど。そんな感じで足回りも若干しまった感じです。プリウスと比較すれば、乗り心地・静粛性ともに上。エンジン自体も静か
プリウスのサスペンションが、ボコボコではストロークせずにブッシュだけで衝撃を吸収しているような感じなら、シビックハイブリットはショックも動いて衝撃吸収に参加している。そんな違いを感じさせます。

乗り心地や静粛性、この点で比較する場合、ハイブリッドによる価格上乗せ分をどう考えるかによって結論は変わってきます。

ハイブリッドという仕組みにこだわらず、単純に価格だけで比較し、250万円という枠組みで考えれば、特別優れているわけではなく、もう少し大きい車種を選んだ方が満足度は高いはずです。

同じハイブリッド車、プリウスについて

プリウスのインテリア

デビュー当時の3代目プリウス、ものすごく乗り心地が悪いクルマとして評判だった。ギスギスのサスペンションはまるでコンパクトカーと同レベル。さらにタイヤは細かなゴツゴツを拾う燃費スペシャル。日本一乗り心地が悪いクルマという方もいたくらい。

しかしそんなプリウスも、2回目のマイナーチェンジ辺りで方針変更。燃費が良いだけじゃ商品として不足ということなのだろう。乗り心地の快適性が高められた。

室内、特にインパネ〜センターコンソールに掛けては、シビックハイブリッド同様に未来感がイメージされた造形。しかしシビックが奇抜で馴染みにくいデザインだとすると、プリウスはそれなりに普通にまとまっている。これくらいの方が単純に、先進的なデザインだねと、感じやすそう。

比較評価ページはこちら!3代目プリウス(後期)試乗レポート

ガソリンモデルと近い存在、トヨタのプレミオ

プレミオのインテリア

シビックより若干、車格が上と考えられるトヨタ・プレミオ。こちらの乗り心地は細かいボコボコを拾う上に、フワフワ感も強い。走行中はショックアブソーバーの減衰力が全然足りていない印象。またステアリング中立付近、超が付くほど反応が遅く、真っ直ぐ運転するのも一苦労。ゆっくりまったり快適というレベルを通り越してる。

そんなプレミオと比較すれば、シビックの走行感覚はやはりいい。逆にプレミオの方が静粛性が高く(決して静かなレベルではない)、室内はトヨタ車的高級感に溢れている。1500ccエンジン搭載車の上級グレードで車両価格203万円。内装は見せ方も素材感も、この価格帯のクルマとは思えず。立派です。

比較評価ページはこちら!プレミオ試乗レポート

シビックハイブリッドというクルマ

プリウスと比較すればワンランク上質な中身を持つとはいえ、ハイブリッドのシステム面では劣ります。それを考えれば、なんだかんだで結構お高いシビックハイブリット。245万円という価格は、ホンダと付き合いのある方限定。と思ってしまうかもしれません。

ホンダにはFCXクラリティという燃料電池車が近い将来に控えています。インフラさえ整えば近い将来販売されるかもしれません。これは考えられる中で最高にエコなシステム。ホンダにとってハイブリッドとはごく短い期間だけの繋ぎなのかもしれません。

そのほか、トヨタのアリオン・プレミオというロアーミドルクラスの雄と比較すれば、内容ではシビックが勝る面もありつつ、トータルではプレミオ・アリオンの方が魅力的なのは販売台数が物語っています。

実は単なるカローラの上位車種、1800cc版としてラインナップされているだけのプレミオ・アリオンですが、伸びやかなスタイリングは誰にも嫌みがないモノ。またターゲットとなるユーザーの話を聞けば、ああいった内外装に非常に惹かれるということ。このクラスのセダンを選ぶユーザーの多くは、残念ながらクルマの本質、走るという基本性能どうこうではないみたいです。

内装色はブルー系だったり、濃いベージュだったり、個性的な内装色をディーラーで確認。

中古車で選ぶなら

シビックハイブリットは中古でお得な価格なら非常にお得。プリウスと比較してもこちらの方がいい選択肢と言えなくもないほど。ただ、ハイブリッドの電池について、燃費が落ちたら要交換なわけですが、ホンダの場合は20万円〜30万円のバッテリー交換費用が必要と言われます。(実際の価格は未確認)。

トヨタのバッテリー交換はリビルト品で約10万円。(こちらは信頼できる場所より確認済)。

また中古でミドルクラスセダンをお考えなら、割安となるアコードを選ぶのも手。同じホンダで車格は一クラス上。気になる燃費も2000ccモデルで10キロ〜12キロ位は期待できます。
参考:CU型アコードの評価と比較

本田技研

写真はシビックハイブリッドと同世代のアコード。グッと上級指向になり立派になった。クルマのキャラクターはドイツ車的。
クルマとしての基本内容は圧倒的にアコードが上手(ただしサスペンションは硬い。
もし興味がわいたら中古車相場をチェックしてみて下さい。

 ホンダ シビック

本田技研工業

civic hybrid シビック

  • 試乗グレード:“MX(ハイブリッド)”
  • ミッション:CVT
  • 新車時価格:245万円

概要

  • 型式:FD3
  • 排気量:1300cc+モーター
  • ボディサイズ:4540/1750/1435mm
  • 車重:1280kg
当記事は「ヒラリー」が
お届けさせて頂きます。
ヒラリー男爵

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適合バッテリー

シビック ハイブリッド

FD3 - LDA 1300cc 2005年〜
42B19L

2006年、2008年からのモデルも
42B19Lサイズ

インターネットでバッテリー価格を確認
国産車バッテリー
ライバルと比較しての評価
エンジン質感 5段階評価
足回りの質感 5段階評価
内装の質感 5段階評価
外装の質感 5段階評価
快適性 5段階評価
お買い得度 5段階評価


特徴的なメーターパネル。上部にスピードメーターがある。


上段にスピードメーター、下段にタコメーターの2段式となるメーターパネル。実際に実車を見るとそこまで違和感はない。


シンプルというか質素なエアコンパネル。ブルーのバックライトはハイブリッド感を感じさせる。


スマートエントリーシステム。ホンダのそれはキーのように回すタイプ。(カギはポケットでよい)
このタイプの利点は、何かしらの非常時にエンジンをストップするとき。回せばストンと止まる。

同じホンダのアコード試乗時には信号待ちでPに入れなくてもエンジンが止まった。
プッシュスタートの場合は通常長押し。

辛口試乗レポートと合わせ、独断と偏見による5段階評価。同価格帯の車との相対的評価を掲載。

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試乗比較しにくい中古車購入の時こそ、中古車購入時にも役に立つレポートを送り続けて16年。これからもドライな試乗レポートでお楽しみ下さい。