タント・自動車比較、試乗インプレ

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(2015年 ダイハツ タント
著:桃花)

ダイハツ
  • グレード:“X”
  • 型式:LA600S
  • 車両価格:134万円
  • デビュー年:-

タント(LA600S)・試乗インプレッション「1」

簡単な試乗による簡単な試乗レポート、プチインプレッションです。考え込まず第一印象重視でフレッシュな、より一般的な印象を言葉に出来るよう心がけています。

当ページで取り上げているのは、2013年に3代目と進化した軽自動車、ダイハツ・タントの試乗レポートタント「X」CVTです。試乗車メインは平成27年式モデル。2代目モデルの試乗記を元に2015年に改修しています。


  1. このpage - タント試乗「1-1」・概要と内装、走行感覚
  2. 分割page - タント試乗「1-2」・リアシート&ラゲッジスペース
  3. 分割page - タント試乗「1-3」・比較や軽自動車の安全性
タントカスタムの内装6タントカスタムの内装7

タントについて

ボディデザイン・フロントダイハツ・タントは車内スペースを重視した軽自動車。ボディ外寸は他の軽自動車と一緒。だけど背が高ければスペースを有効に使える!ということで、天地方向だけでなくリアシート前後長だって広い!一般的な軽自動車がいくら広くなったと言っても、それはとてもタントには及ばないほど。

また同じスペース優先の軽自動車であるアトレーやバモスのようなワンボックス軽自動車と比較すれば、普通に乗用車ライク。内外装の印象も、便利装備も乗り心地だって全然違います。比較すれば乗用車vsトラック。

そんなタント、2代目がデビューするということは当然人気車であるわけで、「タントの何が良いのか」、他の軽自動車との比較してみたくなり、まずはダイハツのディーラーに行って試乗。のちに別の車両でじっくりドライブ(追記)しています。

試乗車概要

2015年春、ほとんど新車のタントをお借りし、長時間ドライブ含むじっくり試乗を行うことができました。まだナビゲーションも装備されていないおろしたて。マイナーチェンジなどが実施された後の「27年式タント」です。
グレードはタント「X・CVT」。新車価格でおよそ134万円。助手席側リアドアがパワードスライドドアになっています。

タントの内装

コックピットに乗り込んでインパネ周辺を見ると、車両価格130万円〜の軽自動車としては若干チープな質感と微妙なデザイン。車両110万円〜クラスのムーブなら納得できても、タントだとまた変わってくる。

「クルマは完全にプライベートな空間を持てる!」というのが大きな特徴の一つ。車室内の広さを重視したタントなら、あんな事にこんな事・・・。楽しい事を考えちゃう。

そんな希望に応えてくれるだけのワクワク感があるかといえば、多分なし。インパネはあまりじっくり見ない方がいいです。デザイン無骨、質感それなり、ユーザービリティはインパネ周辺とは別の部分が優れてる

同じダイハツでも例えば「ミラココア」なんかはもっと上質な個性を持っているし、見せ方も上手。また人によっては「ソニカ」だっていいかも。
これがタントの唯一の弱点。どうしてもの場合は、もう少し予算をプラスすればタントカスタムも選べるから、少しでも好みに近い方をぜひ。買ってしまえば気に入ってしまうエクステリアと、買った後に気になるインテリア。私は格言だと思っています。

シートのクッションはまずまず。そういやタントエグゼはいい感じ

フロントシート(タントバリエーション)短距離メインならシート硬度の最適解はふんわりシート。でしょう。軽自動車のメイン用途を考えれば30分で完全に沈み込んじゃっていいくらい。車体の挙動がわからない??それは実用重視な軽自動車の守備範囲ではありません。レカロシートだって単純な乗り心地は固いですから。

このタントの派生モデルに「タントエグゼ」というモデルがあります。名前が似ているだけで全然別物のモデル。で、タントエグゼ、単純にシートだけで比較すれば、私はエグゼの方が好き。仮に座面クッションが同じだとしても表皮が優しく、体にススゥと馴染みます。軽自動車ってブルジョアなのねって感じる瞬間です。良ければ高くても買う。お金ないから軽自動車を選んでいるわけじゃないということです。

タントのシートもスズキ系と比較すれば柔らかくクッション性は高い。でも折角だからタントエグゼのシートもチェックしてみるとイイです。

N-one、デイズのシートが素晴らしい

フロントシート(デイズ)フロントシート(None)

画像は日産デイズとホンダN-one。シートが素晴らしい軽自動車といえばこの2台。デイズとN-oneのフロントシートは、座面が柔らかく、ちょっと包み込まれるようなボリューム感も感じる事ができます。
また、軽自動車の弱点である乗り心地、路面からのゴツゴツも自車の振動も相当打ち消してくれる。

どちらも欠点はあるんだけど、コンパクトカークラスより立派で短距離メインに最適。軽自動車の予算制限て緩いのね、なんて感じてしまいます。

 


ミラココアの内装はこんな感じ。エクステリアは人畜無害系ながら、インパネは”らしさ”を強調。

ミラココアの内装立体感がないからタントより質感低く感じる。しかし材質表面など見せ方がうまく、シボだって無理にレザー風を狙ってないからとてもよく見える。この方が逆にチープなプラスティック感覚を感じないかもしれない。

タントは上級指向だから、ダウンサイジング目的で選択すればちょっと無理を感じてしまう。ミラココアは上級指向とは異なる方向性で、無理せず清く、好感を持てる。

上品にまとめられた白系の内装は、ココアの大きな魅力。個性あるがそこまで特殊な形状をしていないのもいい。
参考:ミラココア試乗レポート

試乗してみると

ということで走ってみました。今回の試乗車はNAエンジンでCVTモデル。例のごとくちょっと踏んだだけでガバッと開くアクセルには多少気を遣うものの、トヨタの4気筒クラスよりはマシと思えるセッティング。出力が小さいエンジンだとアラが気になりにくいんでしょう。まあ許容範囲内といったところです。
エンジンは3気筒なので、予想通りの騒音と振動を出します。どれくらいかといえば、信号待ちでは手動でエンジンを切りたくなることもしばしば。手や足がしびれちゃいます。

動力性能について

エンジンルーム信号待ちからの発進では、アクセルペダルは全開ないし全開に近い状態となりますが、普通に町中の流れに沿って加速できます。アクセルフィーリングは早開き。でも重量級軽自動車となるタントの場合、こうしたセッティングが意外と加速しやすい。

エンジン型式はお馴染みの3気筒KF型。カタログスペックは52ps/6800rpm、6.1kgm/5200rpm。
一見、高回転型のようですが最大出力と最大トルクの発生回転数に大きな差があるのに注目。いってみれば中回転型という感じですね。

絶対的な動力性能に関して「平坦な道なら普通に走れるだけの動力性能を持つ」といっていいと思います。ミッションがCVTということで、限られた動力性能を存分に生かす。若干車重が重いといっても、特別問題はありません。

CVTについて、軽自動車の中で最も良くできると感じるのはダイハツ。積極的にダイハツを選ぶ理由はCVTの良さにある、といっても過言じゃありません。

逆に最も厳しいのはEKワゴン/デイズのCVT。セッティングが酷すぎます。新しいクルマなのにね。

ハンドルやペダルに伝わる振動が多い

ハンドルは手のひらでソウッと包み込む。クルマと会話するための基本ですが、このようにハンドルを持つと、手に振動も感じやすい。グッと握ってしまった方が振動は気になりませんが、それじゃ若葉マークの運転方法。

タントはハンドルに伝わってくる振動が多く、こうした握り方を許容してくれません。それどころか各ペダルにも大きな振動が伝わってきます。無理してエンジンの揺れを押さえ込んでいるのだとすると、こうなりやすいわけです。マウント部やステアリング部のゴムで振動を軽減している車種もあり、震動低減を重視すれば軽自動車でも振動はグッと減っているのがわかります。

振動なんて気になったことがない??まずはそっと包み込むハンドルの持ち方を意識し、その後にクルマを比較することをオススメします。

ステアフィールに関して

パワステが凄い。ものすごい強力に直進をアシスト。よく「人工的なステアフィール」なんていうけれど、そんな生やさしいモノじゃありません。これは「人工的スペシャル」と言った方が良いんじゃないの。

モーターを利用する電動パワステは、ステア方向だけでなく直進方向にもアシスト。様々なアシストを行うことで路面からの雑味も消しているわけだけど、よくよく考えたら強引に直進性の強さをアシストすることも得意というわけみたい。
長所があれば短所がある。この弊害として、タントはライバル車よりゲームチックなステアフィールになってしまっています。

足回りについて

サスペンション

足回りの質感はどうか?今回は町中を普通に走っただけですので、多くのことはわかりません。わざと多少段差を走ってみましたが、乗り心地は上々。重厚感はありませんが意外といいサスペンションに脱帽です。フロントサスペンションの質感が重視されているから、良さが誰でもわかりやすいと思います。

先代となる初代タントとの比較では、ハンドル切ってフワフワする感覚を押さえながら、乗り心地は同程度をキープ。普通に市街地を走る状況では、グラグラが気になるとかはありません。

軽自動車全般でハナシをすると、このサスペンションの質感、コストダウン最優先で作られているコンパクトカーより好感が持てるモノが多い。コンパクトカーは質感どうこうの前に意味なく突っ張るセッティングが多く、時速60キロ以上出すことはないというそれなりに想定できるユーザー層から離れてしまっている気がする。想像するに、軽自動車は日本市場がメインかつ近所の足代わりに合わせたセッティングをしているので、ちょっとお年を召されたユーザーの好みに合うことも多いと思います。

細かく言うと、フロントサスペンションの動きは良く、リアサスは悪い。せっかくスペースが広いリアシートですが、乗り心地は悪いです(詳しくは後述)。走行中の荷重もフロント外側のサスペンションが全て受け持つようなセッティングで、リアは挙動を抑えることを優先しているように感じます。

強めブレーキングでは

ブレーキング時のノーズダイブがよく考えられているクルマは運転がラクです。タントは一定レベルまでは比較的素早くフロントが沈んでいき、少し沈んだ辺りで安定します。初期のピッチングはストロークでいうと2cmくらいでしょうか。スッと沈んでそこからはあんまり沈まない。いわゆるアンチノーズダイブが強いタイプのセッティングです。

こんな感じだから、低速での走行がメインのドライバーだとノーズダイブが大きく感じ、アベレージスピードが上がる程にドライバーは「あんまり前が沈まない」と感じる事でしょう。筆者桃花の場合は、横方向(ロール)をものすごく許容するフロントサスペンションや車体の割に、前後方向(ピッチング)は小さいなと感じました。

緊急時の強いブレーキ、とりあえず、車内の小物が飛ぶくらいの減速では一応問題ありませんでした。軽自動車として普通に減速します。普通車と比較すれば制動距離は長い印象。でもこれで十分といえば十分。軽自動車が過剰な運動性能を狙えばそれは本末転倒というやつです。
ブレーキペダルを踏み込む固さはいかにも軽自動車のそれ。女性メインのクルマでももう少しカッチリ感が欲しいところ。プアで踏みこたえなく、若干不安を感じてしまいます。


長い長いホイールベース

タントの優れた点としてもう一つ、長いホイールベースが上げられます。ホイールベースとは前輪から後輪までの長さ。調べてみれば2490ミリもあるらしい。これは一昔前のコンパクトカーサイズ。タントの広大な室内スペースもなるほど納得です。

さらにタントの乗り心地の良さはこのホイールベースの長さが効いているのかもしれません。安っぽい印象が強いムーブと比較すれば、やっぱりタントの方がゆったり感がある。単純に柔らかいとか頼りないとかより違った何かが。車重の差も大きそう。
ホイールベースが長いと様々な振動を打ち消すのが早いといいます。

※軽自動車の進化は早いから、きっとすぐにスタンダードになっちゃうと思います。そうなれば評価も並みに降格。2011年の基準での評価。

ダイハツ タント(3代目)

ダイハツ

Tanto (タント)

  • テストグレード:“X”
  • ミッション:CVT
  • 価格:134万円

概要

  • 型式:LA600S
  • 排気量:660cc軽自動車
  • エンジン型式:3気筒KF型
  • ボディサイズ:3395×1475×1750mm
  • 車両重量:920kg

車両型式

  • L375S - 標準
  • L385S - 4WD
当記事は「桃花」がお届け致します
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適合バッテリー

タントのバッテリー適合詳細


タント

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ご覧下さい、この湾曲したFガラス。




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試乗比較しにくい中古車購入の時こそ、中古車購入時にも役に立つレポートを送り続けて15年。これからもドライな試乗レポートでお楽しみ下さい。